シュートボクシング
インタビュー

【シュートボクシング】SB初戴冠を目指す二冠王・魁斗「僕がベルトを獲った方がこの階級をこれから盛り上げられる」

2022/04/10 16:04
【シュートボクシング】SB初戴冠を目指す二冠王・魁斗「僕がベルトを獲った方がこの階級をこれから盛り上げられる」

他団体で2本のベルトを獲得してきた魁斗が、今回はSBのベルトを狙う(C)シュートボクシング

 2022年4月10日(日)東京・後楽園ホール『SHOOT BOXING 2022 act.2』のセミファイナル、SB日本フェザー級王座決定戦で川上叶(龍生塾)と対戦する魁斗(立志會館)のインタビューが主催者を通じて届いた。

 2020年2月に笠原友希と接戦の末に敗れて以降、他団体で試合を重ね、RKS、ホーストカップでタイトルを獲得した。3本目のタイトル獲得を前に「2年前のSBファンが見た僕とは違う」と自信を見せている。

RISEのベルトも狙っていきたい

――魁斗選手はいつから格闘技を始めたのですか?

「元々、父(坂口立起)がシュートボクシングのトップランカーで、僕が小学4年の時に『格闘技やるか?』と聞かれて適当に返事して嫌々ながらもやり続けていた記憶があります(苦笑)。最初は空手をやっていたのですが、父の指導はめちゃくちゃ厳しく、怖すぎて練習に行くのも嫌で、試合に出ても勝ったり負けたりであまり楽しくなかったんです。でも小学生の高学年から勝てるようになったことで楽しくなってきて、自分から率先して練習するようになり、そこからは父に怒られることもなくなりました。今の父は、父親であり、友達であり、トレーナーであるという感覚です」

――ちなみに反抗期はありました?

「僕はなかったと思うのですが、母にはあったと言われます(笑)」

――アマチュアでは何戦ぐらいやっています?

「正確に数えていませんが、100戦は余裕でしているかと。小さい時は結構負けていたので、7割ぐらい勝っていると思います。毎年空手のトーナメントで優勝したり、アマチュアSB、NEXT LEVELなどトータルで13回ぐらいチャンピオンになっていると思います。プロになってから一度も緊張したことがないので、そういうアマチュアの経験は今にも活きていると思います」

――今回タイトルマッチが決まった時の心境を教えて下さい。

「ずっとフェザー級でやってきてやっと決まったかという感じです。ベルトを獲ったら僕の評価は上がると思うので今回しっかり獲りたいと思います」


――対戦相手の川上選手とはチーム吉鷹で一緒に練習していた仲なんですよね。

「そうですね。川上選手は53kgでやっていたので別にやるとも思っていなかったので普通に一緒に練習していましたし、僕の対戦相手がサウスポーだったらサウスポー対策をお願いしたりしていました。でも、今回、川上選手がバンタム級から階級を上げてきてやるという流れになったのですが、それだけのことで僕は何とも思っていません。やるからにはしっかり倒すだけです」

――2020年2月のシリーズ開幕戦での笠原友希戦以来、約2年ぶりのSB参戦にもなるんですよね。

「僕は世界でやっていきたいと思っていて、まずは経験を積むために日本最強を証明しないといけないと思って団体を問わずRKS、ホーストカップ、RISEにも上がらせてもらっていました。久しぶりのSB参戦ですが、僕にとってSBはホームグラウンドですしSBルールがベストなのでワクワクしています」

――逆に他団体のリングだとSBルールと違って組んでのヒザなどの攻撃が認められていないことでやりにくさはなかったですか?

「そうですね。組み付いたら注意されたり、蹴り足キャッチもできなかったりとルールに縛られてやりにくさはあったのですが、そういうことを意識しながら自分のジムや色々な出稽古先でも練習したり、何戦かしていくうちに慣れてきてルールに対応できるようになりました。別なテクニックができるようにもなったと思うので、攻撃の幅も広がったと思います。今までは攻撃を当てさせずに自分の攻撃だけを出していくスタイルでしたが、それに倒せる技術も付いたので2年前のSBファンが見た僕とは違うとは思います」

――川上選手は「今回の試合はどっちが今までにお互いに見せていない引き出しを出すかが勝負のポイントになる」と言われていましたが、ご自身は有利だと思います?

「そうですね。お互いにある程度、手の内を分かっている上で試合をしますが、僕も引き出しの多さなど川上選手に負けるところは特にないと思います。川上選手がベルトを獲るよりも、僕がベルトを獲った方がこの階級をこれから盛り上げられますし、今後自分の目標を達成するためにもここで負けてはいられません」


――SBのベルトを獲ったら2022年はどういう1年にしたいですか?

「他のシュートボクサーがRISE、RIZINなど他団体のビッグマッチに上がっているのを見て、いい刺激を受けています。SBのベルトを獲ったら僕はRISEフェザー級の3位にランキング入りしているのでRISEのベルトも狙っていきたいですね。以前に、手塚(翔太)選手がRISEに出て(フェザー級1位・平野凌我に)敗れていてSBがなめられていると思うので、僕が乗り込んでそのイメージを払拭したいと思います」

――魁斗選手といえば、S-cup2018世界王者の海人選手と同じ名前ということで意識していますか?

「そうですね。元々同じジムで周りからはダブルカイトと言われていましたし、カイトといえば、K-1の小澤海斗選手の名前も出てくると思うので、“カイトといえば僕”と思われるようにならなアカンなと思っています。僕が海人選手の階級まで上げることはないのですが、スーパーフェザー級ぐらいまで上げて世界のタイトルを獲ってSBを盛り上げていけば海人選手を超えられると思っています」

――スーパーフェザー級といえば、一度敗れている笠原友希選手が王座に君臨して他団体でも活躍していますが、意識していますか?

「今は階級が違うので特に再戦したいとは思いませんが、いずれやることになれば僕が倒すだけです」

――では、ファンにメッセージを。

「本来は2月大会で今回のタイトルマッチを行う予定でしたが、僕が新型コロナウイルス陽性判定により中止になってしまい、川上選手、ファンの皆様、関係者の皆様にはご迷惑をおかけしました。2月の時よりも全然強くなった姿を今回見せられるので楽しみにしていて下さい。ベルトを巻くのは僕です」

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