K-1K-1
K-1
ニュース

【K-1】大和哲也が“50秒KO”を生んだ必殺左フックが当たった理由を語る「いぶし銀の渋いKOを連発して盛り上げていきたい」

2022/04/04 17:04
 2022年4月3日(日)東京・国立代々木競技場第一体育館で開催された『K-1 WORLD GP 2022 JAPAN ~K’FESTA.5~』の一夜明け会見が、4日(月)都内にて行われた。  第19試合のK-1 WORLD GPスーパー・ライト級タイトルマッチ3分3R延長1Rで、王者・山崎秀晃(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)を1Rわずか50秒、左フックでKO。王座を奪取した大和哲也(大和ジム)が出席。前夜の試合を振り返った。 「いろいろありましたが勝ったり負けたり繰り返しながらもK-1世界王者になると決めて新生K-1に参戦して、紆余曲折しながらもここでベルトを巻けて嬉しく思います。また代々木の会場で同じ左フックで勝負を決めたのもこれも必然だと思っております」  試合については「想像していた通りというか想像以上に山崎選手は凄く強くて。戦前から強いとの意識を持っていたんですけれどやってみるとやはり距離感とか、独特の戦い方と感じていて、強いなと思っていて自然と出た一発だったので。自分としても狙っていたわけではなく自然と出た一発だったんですけれど、これからどう組み立てて行こうかというところで自然と出た一発だったと思います」と、勝負を決めた必殺左フックは自然と出たものだったとする。  手元にチャンピオンベルトがあることについては「初めて枕元にベルトを置いて寝ました(笑)。ベルトは9本目で、世界ベルトは3本目、最後に世界ベルトを巻いてから7年経っているのでベルトを巻く感覚はこんな最高の気分なんだって。自分がキックボクシングを始めた頃からなりたかったK-1世界王者のベルトは本当にいろいろな意味で重みがあるベルトだと感じました」と微笑む。  試合後には「夢のようだ」と語っていたが、今はどうか。 「ベルトを枕元に置いて寝たのは初めてでしたけれど、朝起きてもベルトがあったので現実だなと。試合前に不思議なんですけれど、今回の試合は絶対に勝つと思っていて。勝つべくしてリングに上がるんだなと思っていたんですが、いろいろな歯車がかみ合いすぎていて、自分が王者になるんだろうなってなぜか確信はあったんです。実際にリングに上がると緊張はしたんですが、自分が全て思い描いていった通りになっていって。もちろん試合があんな風に終わるとは思っていなかったんですけれど、自分が想像していた通りに物事が進んでいく中で自分がその渦中にいるんですけれど、夢みたいだなと思いながら、でもこれは現実で。こうして改めてK-1王者としてここに登壇していることでさらに実感を深めています」と、夢のような出来事ではあるが実感もしていると答えた。  会場である代々木第一は、12年前に『K-1 WORLD MAX』の-63kgトーナメントを全試合KOで制した思い出の場所でもある。 「まず会場入りしてバックヤードを歩いてる時に『ここ歩いたな』って思い出しました。控室から会場へ行く暗い通路があるじゃないですか、あそこを歩いたなって。ここで決勝戦へ行く前に(佐藤)嘉洋さんとグータッチしたなってことを思い出して本当に感慨深くて。過去から繋ぐ未来じゃないけれど、ポスター通りのことを僕は体現したいと思ったので、入場曲も(12年前の)『宇宙戦艦ヤマト』と今の『大和唄』をリミックスして入場曲を作ってもらって。それくらい思い入れもありましたし、そしてまさか同じ左フックでKOしてしまうとは。自分で言うのもなんですけれど、若い人の言葉を使うならば“神ってるな”という感じですかね」と、神がかり的だったと振り返った。  試合の映像は「入場から何度も見ました」と言い、そこで気付いたことがある。 「しっかり見えるようになってきたというか。僕、打たれ弱いって言われているんですが、佐々木大蔵選手との試合が終わった後に脳の精密検査をしたら異常はなくて。ただ前頭葉の血流が悪くなっていると言われて。それは注意欠陥不足につながるみたいで。ひとつの事が起きた時に、どっちの行動をすればいいか判断が遅れるっていう症状が出ていて。それも改善方法を聞いてトレーニングを積んでいって、目も同じように鍛えてきたので見えているなと思いましたね。最初の右フックをブロックした時点ですぐに山崎選手の方に気持ちを向けてすぐに打ち返せたので、それも合気道をやっている気の向け方というか、そういうのも全てがつぎ込まれた試合だったんじゃないかなと思いますね。だからあの左フックにつながったのは、最初の右フックをブロックしてすぐにまた相手に意識を向けたことが返しのフックにつながったのだと思いますね」  これからどういう王者になっていきたいか。大和は「K-1王者として、これぞK-1という試合を見せるのもそうだし、これぞK-1というKOをどんどん量産していきたいと思います。自分にしか見せられない魅せ方もあると思うので。自分の戦いを通じて世の中が少しでも明るくなればいいなと思っていますので、Fight for Peaceの精神でそれをリングで体現して、ますまずK-1を盛り上げていきたいと思います」と誓った。  さらに「今回のタイトルマッチで自分は凄く成長することが出来て、ここ数年ではないくらい日々の練習が楽しくて練習の賜物だと言ってもらえるんですけれど、自分としては練習を頑張っているつもりもなくて、ただ楽しくて練習しているばかりで。強くなれる自分が凄く楽しくて。まだまだ大和哲也はこれからも進化していくところを見せたいですし、30中盤でも返り咲いて活躍していくってところを含めて新たなK-1ファン拡大にもつなげていきたいですし、若い選手が活躍している中でも34の僕でも自分なりの色を出して、いぶし銀じゃないけれど、渋いKOを連発してK-1を盛り上げていきたいと思っています」と、“いぶし銀”の味を出していきたいとする。  山崎とは「タイトルマッチで成長できたと思うので感謝していますし、本当に強かったと思っています。僕は3Rドロドロになっても絶対に勝つ気持ちでいてこうなって勝てたんですけれど、10回やって10回とも勝てるとは思ってないです。今回はたまたま僕があの攻撃を当てて勝つことが出来ましたけれど、またやる機会があれば違う展開になると思います。今のK-1に山崎選手は必要な選手だと思っているので、勝ったことは自信にもつながりますけれど、またやる機会があれば面白いのかなと思います。こんな勝ち方をして次の試合になったら怖さもありますけれど、そう思いますね」と、再びリング上で出会う機会があるのではないかと語った。
全文を読む

MAGAZINE

ゴング格闘技 NO.331
2024年3月22日発売
UFC参戦に向け、ラスベガス合宿の朝倉海。「プロフェッショナル・ファイターの育て方」でチームを特集。『RIZIN.46』鈴木千裕×金原正徳インタビュー、復活K-1 WGP、PFL特集も
ブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリアブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリア

関連するイベント