2022年4月2日(土)東京・国立代々木競技場第一体育館『Cygames presents RISE ELDORADO 2022 ~Tenshin Nasukawa Finalmatch~』の前日計量が、1日(金)都内にて13:00より行われた。
メインイベントでRISEでのラストマッチに臨む那須川天心(TARGET/Cygames)は54.80kg、対する風音(TEAM TEPPEN)は54.90kgで共にバンタム級リミットの55.0kgを一発パス。
気合いが入った表情の風音は「ホンマにこの試合が決まってから日々が戦いやった。明日はそれを解放させるだけです」と挨拶。
那須川は「この期間はあっという間だったというか、毎日刺激があって楽しくて。今までずっとTEPPENで練習していたんですがいろいろなところに行っていろいろな刺激をもらえたんです。いろいろな選手とも触れ合えたし、いろいろ考えた結果、改めてめちゃくちゃ恵まれていると思ったし、最後のRISEの舞台に立てるのは皆さんのおかげだと思いました。皆さんに期待されているのもありますが、試合の結果を伊藤会長にしっかり届けたいと思うので、気合い100%で行きたいと思います。皆さん期待してください」との想いを話した。
現在の心境を聞かれると風音は「ひと言でいうと楽しみでしかない。それしかない」、那須川は「感謝しかない。そんな感じです」と答える。
那須川は頬がこけ、声も枯れて減量で疲れているような様子だったが精悍な顔つきで「RISEはいつも計量が昼過ぎなのでギリギリに落とすんですよ。前日に落とす人もいれば当日落とす人もいて、僕は今回2時間で4kg落としたので今はこういう感じになっているけれど、その分はすぐに回復できるので」とRISEではいつも通りだと言い、SNSで「体重が…」とつぶやいたのは「あれはエイプリルフールなので、落ちるか落ちないかハラハラさせようと思って」といたずらだったと笑う。
対戦相手が同門ということ、RISEラストマッチということでいつもと違う心境はあるかと聞かれると、「そこは何も意識していなくて。毎回受けて立つ立場は変わらないので。対戦相手の一人としてしか見てないです。RISEでは最後というのもありますし、今回は1人になる時間が多くて考える時間も多かったので、考えた時に何かチャレンジしている人、キラキラしている人っていろいろな文化・カルチャーを見ても攻めているんですよね。後ろを見ていないと言うか、前しか見ていない人しかいない。いろいろな文化に触れて、カッコいいと思った人は攻め続けている人だと思って。格闘家もそうだし、アーティストもそうだし、YouTuberもそう。挑戦している人はどんな形でもカッコいいなと思って。その中で僕も攻めていかないとなって改めて思ったので、やってやるしかないなって思いました」と、挑戦すること、攻めることの大切さをこの期間に改めて知ったとした。
伊藤代表に「結果を届けたい」と言った意図を聞かれると「RISEで戦うのは最後というのが大きいですね。ずっとお世話になってきましたし、キックボクシングはあと2戦で終わりますが、終わってからも今後の人生において絶対に関わっていく人と確信しているので、現役選手である中で一番身近にいられるのは今回が最後なのでしっかりと、僕の第二のパパのような存在でもあるので、そこをしっかり届けたいというのがあります。何か倒しますとか頑張りますとかはありきたりだと思うので、それだけ軽くなってしまうので。身体で体現してそれを見てもらいたいですね」と説明。
それを聞いた伊藤代表は「素直に嬉しい。ずっとマネージメントをしてきて、最後というのは感慨深いものがあります。風音にも思い入れはあるし複雑ですが、戦いは1対1なのでしっかり白黒つけてもらいたい。ELDORADOのメインはそういう試合でないといけない。決着をつけるべきだと思う」と、両者に完全決着がつく試合を臨んだ。
一方、試合は昨年9月のトーナメント以来となる風音は自分の進化について「実際試合をやってみないと分からないですが、数段強くなっている。確実に気持ちの面でも強くなっていると思います」と言い、「(那須川が)注目されるのは当然なので、それには何もないですが、ただ勝ちたい。だだ勝つ。それを見せたい」と、とにかく勝つんだとの強い意志を表明。
そして「今回この試合へ向けて凄く多くの周りの人に助けられました、サポートしてもらいました。そういう人たちと変わらず応援してくれる人たちは、一瞬も目を離さないで見ていて欲しい。不可能はこれっぽっちもないことを俺が明日見せるので、しっかりと、しっかり見ていて欲しい」と語った。
那須川は最後に「7~8年RISEで戦ってきましたが、明日でRISEの戦いは最後なので、僕をデビューからずっと支えてくれたRISEの舞台でしっかり勝って別れを告げると言うか。誰だって別れはあるし、出会いもあるし、そういう悲しさもあると思いますが、誰でもあることをみんなの前でやるのはなかなか出来ることではないと思うので、最後のRISEで戦う那須川天心を見せられたらと思います。しっかり注目してください。生半可な気持ちでは試合しないので、しっかり殺します」と言い放った。