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【RISE】白鳥大珠、秀樹との再戦は「3年前の戦いとは全く違うっていうのは見せたい」今後は「GLORYの選手と戦っていってRISEの強さを見せていきたい」

2022/03/31 21:03
【RISE】白鳥大珠、秀樹との再戦は「3年前の戦いとは全く違うっていうのは見せたい」今後は「GLORYの選手と戦っていってRISEの強さを見せていきたい」

秀樹との決着をつけ、世界との戦いに臨みたいという白鳥(C)RISE

 2022年4月2日(土)東京・国立代々木競技場第一体育館『Cygames presents RISE ELDORADO 2022 ~Tenshin Nasukawa Finalmatch~』にて、ライト級(-63kg)3分3R延長1Rで同級2位・秀樹(新宿レフティージム)と対戦する同級1位・白鳥大珠(TEAM TEPPEN)が、公開練習を行いインタビューに答えた。

 両者は2019年2月の第5代ライト級王座決定戦で初対決。秀樹の左ローを白鳥がヒザでブロックしたところ秀樹の左すねが割れてしまい、3R1分41秒、ドクターストップで白鳥の勝利となり、白鳥は「この結果に満足していません。皆さんも満足していないと思いますが、今日は僕の勝ちでいいですか? 初防衛戦は秀樹選手でお願いします。次は必ず倒して決着をつけます」とマイクアピールしていた。

僕は前回の9月、去年やった試合とは全く別人だと思ってますよ


――顔を見る限りいい感じで仕上がってる感じですね。

「そうですね、今一番いい状態ですね。この状態は当日までキープしたいなと思ってます」

――逆に今は疲れが溜まってるんじゃないですか?

「いや、疲れは溜まってるんですけどなんか今までと違う感覚というか。今すごいきつい時期ではあるんですけど、珍しくこの時期に練習が楽しいなって感じるっていうか、今までにない感覚です」

――今までとちょっと違う感覚っていうのは何か理由があるんですかね。

「去年負けて自分で考えて動くようになったっていうか、去年までは与えられたものをこなしていくっていうのがほとんどだったんですけど、今は自分で考えて動いて自分に足りないものを補っていくっていう練習をやってて、すごい楽しいっすね」

――でしたら2022年はより自主的に動く白鳥大珠で勝負するって感じになりますかね。

「僕15歳ぐらいでデビューしてるんですけど、もう10年経ってるんですよ。今まではそうやってやってきたんですけど、ここからはもう自分なりに考えて動いていかないと成長は止まっていくなと思って。この一年格闘技に懸けてやっていくって言ってるんで、それを試合で見せるしかないですよね」


――今日のミット打ちはかなり今までより蹴りの比重が多いかなと思ったんですけど、何か意図的なものってあったんですか?

「蹴り込みはもうかなりやってますね。やっぱり後半になっても蹴れる選手っていうのは強いと思うんですよ。RISEの選手とか見てると最近はパンチ重視の選手が多くなってると思うんですけど、その中で3R通して蹴れたらもっと自分の体力面もそうですけど、全体的に総合力が上がっていくなと思って。別に蹴りで倒すとかそういうイメージを持ってやってる訳じゃなくて、自分の全体的な力を上げるために蹴りこみはかなりやってますね」

――先に実施された秀樹選手の公開練習はご覧になりましたか?

「見ました」

――逆に秀樹選手の方はパンチ重視のミット打ちだったんですけど、どんな感想を持ちました?

「なんか幾つかやってたんすよね。別に公開練習で自分の全ての手の内を見せてる訳ではないと思うんですけど、一発一発のパワーはあるのかなっていう印象はありましたね。ただ今日の僕のミットと見比べてもらえれば分かると思うんですけど、スピードは全然自分の方があるんで、秀樹選手の一発が重いにしろその一発が来る前にこっちは2発、3発と入れるスピードはあるかなと思っています」

――でしたら今回はスピード勝負って感じになりますかね?

「特別そこを意識してる訳じゃないですけど、ただこうやって公開練習で僕が先に秀樹選手を見てるんで何か違いを見せようかなと思って、今日は意識してやっただけです。違いは1Rから自分で仕掛けていこうかなと思ってます」


――同じ日に白鳥選手にも影響を与え続けてきた同門の那須川天心選手がRISEの引退試合を迎えますけど、白鳥選手は天心vs風音はどういう風にご覧になってますか?

「風音を見てると、昔からだと思うですけど天心のこと多分意識してずっとジム内でも一緒に練習してたと思う。で、去年あのトーナメントで優勝してマイクで言ってたんですけど、ジムが一緒だから複雑な気持ちとかは全くなくて、風音の挑戦だなっていう印象しかないですよ。それよりもやっぱり自分は自分で、自分のことに必死なんで今あまり周りどうこうはないですね」

――前回秀樹選手との試合からの3年間で自分が成長したところはどういうところだと思いますか?

「全体的にじゃないですかね。3年前の身体つきとかも見てもらえれば分かると思うんですけど、全然線が細いですし、まだあの時ってキック復帰してTEPPEN来てから多分4戦目とか5戦目とかそのぐらいなんですよ。まだ全然キックのスタイルが完成…今も別に完成してるわけじゃないですけど、その頃ってまだ迷いがあった時期で。次の試合を見てもらうのが一番いいんですけど、何よりも全体的にフィジカル面もそうですしキックに関しての技術もそうですし、あの頃と同じと思うなよと。秀樹選手もそうですけど周りのファンもみんな。3年前の戦いとは全く違うっていうのは見せたいなと思います」

――秀樹選手も勿論3年間で成長していると思うんですけれど、白鳥選手から見てどういったところが成長していると思います?

「根本的なスタイルは何も変わってないと思うんですけど、細かくはどこが伸びてるとか自分は言いたくないです。そこは試合を見てほしいなって思いますね。どっちが本当にこの3年間で強くなれているかっていうだけなんで。自分は相当、いま自信持ってるんで。『俺、いま強くなってる』とか言う選手たくさんいますけど、そんなすぐに強くならないと思うんですよ。僕も去年の9月に直樹選手に負けて、そこから半年空いてるんですけど、その中で僕も全体的に何かが強くなったって訳じゃなくて、伸ばすべき部分と自分の弱点だったり自分の弱い部分をなくしていくっていうのをやってきたんで。僕は前回の9月、去年やった試合とは全く別人だと思ってますよ。それは試合を見てください」

――どんな試合を見せたいですか?

「僕は去年一年間、RISEで原口選手と直樹選手2人に負けて、あとはRIZINのトーナメントに出たぐらいで。正直そのトーナメントで優勝したからどうこうもなかったんで、去年1年の遅れを取り戻すというか。ぶっちゃけ、僕ら2人にとって今回の勝敗は凄く格闘技人生が分かれると思うですよ、秀樹選手と僕にとっては。でも格闘技界においてもRISEの今後においても、ただどっちかが勝っただけじゃ何もそこからのストーリーって始まらないと思う。だから今後を見据えて、白鳥がこういう相手と試合を見たいとか何か次を期待してもらえるような試合展開に持っていって、倒したいっすよね。再戦なんで」


――RIZINで行われた皇治vs梅野戦に関して、二人と戦ってるので率直な感想を聞きたいんですけど。

「予想としては判定で皇治選手が勝つだろうなって思ってて、見た感想は予想通りっていうか特に何事もなく試合が終わったなっていうか。試合が終わった選手にあれこれ言うのも嫌なんですけど、やっぱり言い訳は聞きたくないなと思いましたね。僕はドローぐらいかなとは思ってたんですけど、ムエタイだったら梅野選手の勝ちかなと思ってます。結構ミドルも蹴って、最後もミドルで蹴って距離取ってちょっと流した部分もあったんですけど、梅野選手自体もそれで今までムエタイで戦ってきて勝ったと思ったんでしょう。その試合後のインタビューを見てたんですけど、あれこれ審判が下した判定にぐちぐち言ってたんで。あれって(RISE WORLD SERIES 2019 -61kg Tournament決勝=2019年9月)僕と決勝やったじゃないですか、あん時となんか一緒だなと思って。僕との試合後もTwitterであれはムエタイだったらどうこうとか言い訳をしてたんですよ。あの頃から変わってないなって思いました」

――ちなみにダウンみたいなのがありましたけれどあれはダウンだと思いましたか?

「あれはダウンでいいんじゃないですか? その後のダメージどうこうは分かんないですけど、普通に蹴った後のバランス崩したとかで倒れたとかじゃなくて、普通にパンチ打って多分ガードの裏に入ってたと思うんですよ。あれは全然ダウンとっていいと思いましたね」

――ダウンだったとしたら皇治選手の勝ち。

「勝ちじゃないですか。だからそこはもう潔く認めた方がいいんじゃないかなと思いましたけど。結局ジャッジが全てなんで、結果自分がどうこう思ってようがジャッジが下した判定なんで、それはもう今文句言ってもしょうがないんで次で魅せてほしいですよね」


――61kgでやったわけですけれども、白鳥選手は61kgはもう厳しい感じですよね。

「厳しいっていうか頑張れば落とせるんですけど、僕の理想としては階級を上げていきたいですね。やっぱりRISEもGLORYと提携して世界の強豪と戦える舞台が整ってきてる訳じゃないですか。そこで戦っていきたいとも思うし、僕自身今後65kg、さらに上に上げていくっていう展望があるんで。今下げて戦うメリットは正直自分の中にないんで、去年やったトーナメントで皇治選手と戦った試合が最後かなとは思ってますね」

――皇治選手が60kgのトーナメントやりたいっていうのは全く?

「そこはもう興味ないですよ。全く誰が出てきても自分は出ようと思わないですね」

――小林愛三選手に対してのコメントもいただきたいんですけど、試合見られたと思うんですけどどういう感想を持ちました?

「女子の世界のトップの試合を僕は今回初めて見たんですけど、正直不利ではあったと思うんすよね、階級も上ですよね。ただ出るって決めた以上はそこは言い訳のしようがないんで仕方ないですけど、僕は今まで見た女子キックの中で一番技術力の高さを感じましたね。世界は広いなっていうか、まだまだ強い選手とか他にもたくさんいると思うんですけど。去年の原口選手のペットパノムルン選手との試合もそうですけど、まだまだ世界に強い選手はたくさんいるなと思ったし、RISEのチャンピオンである二人が今GLORYのチャンピオンに負けてしまった訳じゃないですか。キックボクシングの世界的に見てもRISEのチャンピオンは大したことないなと思われるのも僕からしても凄い嫌なんで、本当今年ですよね。今後どうなってるか分かんないすけど、僕らも他の選手もGLORYの選手と戦っていってRISEの強さを見せていきたいなと思いますね」

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