プロフェッショナル修斗公式戦 2022 Vol.3

 

 

　まずは2018年度バンタム級新人王・ガッツ天斗（パラエストラ綾瀬）が昨年10月以来久々の登場。気持ちを全面に押し出すファイトスタイルで関係者からの評判も高いガッツ天斗。ガウンに刻んだ“努力は必ず報われる”の言葉通り生真面目な一面も覗かせるが、2年以上勝ち星から遠ざかっている。誰と戦ってもスイングする試合で会場を盛り上げることは“間違いない”が、まずは連敗をストップして勝ち星を上げておきたい。

 

　対戦相手は怪我からの復帰戦を迎える榎本明（リバーサルジム東京スタンドアウト）。2020年に行われたダイキ・ライトイヤー戦で開始早々に放ったパンチが互いに交錯。肘を脱臼して約2年のブランクを作ることとになった。両者共に一皮むければ激戦のバンタム級でトップ戦線に食い込める実力があるだけにどちらが上位陣と対戦する切符を手に入れるか楽しみな一戦だ。

　昨年末、大阪大会でのプロデビュー戦で秒殺勝利を飾った2021年全日本アマ修斗王者・須恵樹季（トリニティーサンズ）が世界ランカーの杉本恵（世界女子スーパーアトム級2位／AACC）と対戦。ビッグチャンスを得た話題のルーキーへの期待も高まる一方、黒部、SARAMIに連敗したが、2連勝で完全復活を果たした杉本も簡単には星を譲れない。女子ストロー級にニュースターが誕生するか？ それとも杉本が盤石の強さを見せつけるか？ 加熱する修斗女子戦線も見逃せない。

　そしてEXFIGHTや格闘DREAMERS等でキャリアを積んで来た須藤晃大（EXFIGHT）がいよいよプロデビュー戦を迎える。福岡のMMA RANGERS GYM在籍時から既にプロ昇格を決めており、EXFIGHTに移籍し、更に注目度が高まる須藤。デビュー戦で衝撃のインパクトを残した中村倫也や宇佐美正パトリックに続けるか？

 

　迎える大竹陽（HAGANE GYM)は連敗中だが、ここ数戦は試合を重ねる度に進化が垣間見え、サウスポーから繰り出す打撃の精度も増している。大会前半の火付け役としても期待されているが、そろそろ結果を出したいところだ。両者共に好戦的な打撃を厭わないスタイルだけに会場が盛り上がること必至。

 

　また、キッズ修斗、柔術など様々な競技で多くの優勝歴を誇る“17歳のファイティングエリート”伊集龍皇（パラエストラ小岩）が4月3日の新宿フェイス大会に続き連続出場。対するはリオン武率いるRISING SUNからEXトーナメント準優勝の望月陽円が出陣予定だったが、左足関節外果骨折。全治3ヶ月と診断され、今大会を欠場。代わって長南亮率いる練馬ピラニア軍団の川北晏生（TRIBE TOKYO MMA）が大会開催まで1週間の短い期間でオファーを快諾した。2022年度、前半の山場を迎える今大会。未来を担うルーキー達の試合にも注目だ。

 

◆約2年ぶりにキッズ修斗が“聖地”に帰還「J修斗チャンピオンズカップ2022」ベストバウト！初代王者・横田vs根井の再戦

　2020年1月以来、約2年ぶりにキッズ修斗が後楽園ホールに帰ってくる。世界ストロー級王者・箕輪ひろばが大会プロデューサーに就任し、開催されたキッズ&ジュニアシューターの祭典「J修斗チャンピオンズカップ2022（JSCC）」。この大会は箕輪の所属ジムSTFが新たなに居を構えた川越市の市政100周年のイベント内で行われ、初代王者の称号と黄金のチャンピオンベルトを目指し、全国各地から100名以上の選手が集結。

　関係者の想像を遥かに超える熱戦に次ぐ熱戦が展開されたが、その中でもベストバウトと呼び声が高かったのが「キッズ6 -40kg級トーナメント」決勝戦となった横田大空選手（X-TREAM海老名）と根井真成美選手（パラエストラ千葉）の一戦。両者共に決勝までの全試合を見事なサブミッションで勝ち上がり、迎えた決勝戦でもキッズとは思えないハイレベルな攻防を見せるも一瞬の隙を見逃さなかった横田選手が腕十字で勝利。初代JSCC王者に輝いた。

　今回わずか2週間弱のスパンで“聖地”後楽園ホールでの再戦となったが、決勝戦で試合をした両者が後楽園ホールで戦った試合と言えば、今でもアマチュア修斗のベストバウトと言われている桜井マッハ速人と宇野薫の一戦が思い出される。未来を担う両選手の再戦はプロと同様フルサイズオクタゴン。キッズの試合と侮るなかれ！この2人もいずれ桜井、宇野の様に日本格闘界を担う逸材となるだろう。プロ顔負けの両選手の試合にも注目だ。

◆前日計量をYoutubeチャンネルにて生配信！ 長谷川賢による見所トーク配信も