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レポート

【PANCRASE】新章はパンクラス開幕の思いが爆発! 猿飛流が小川降し新王者に、KARENのヒジで藤野がカット王座陥落、内藤がロッキー川村2をKO戴冠! 第一部メインで透暉鷹が一本勝ち、DARANI、鹿志村、高島が鮮烈勝利

2022/03/21 14:03
PANCRASE 326 2022年3月21日(月)ベルサール高田馬場 ▼第2部 メインイベント PANCRASEフライ級選手権試合 5分5R×小川 徹(TRIBE TOKYO M.M.A)56.7kg 第6代王者/14勝6敗[判定0-3] ※47-48×3〇猿飛流(リバーサルジム川口REDIPS)56.5kg 1位/2019年NBTフライ級優勝&MVP/11勝3敗※猿飛流が新王者に  ONE Championship参戦中の第5代王者・仙三が防衛戦の見通しが立たない為、1月24日付でベルトを返上。晴れてフライ級・第6代王者になった小川が早くも2度めの防衛戦に挑む。  猿飛流は怪我を完治させ万全の状態で青コーナーに立つ。小川の長期政権が築かれるのか、猿飛流の愚直な思いが好結果を生むか? 最後まで緊張の解けないKOPフライ級王座戦だ。  1R、オーソドックス構えの猿飛流 サウスポー構えの小川。中央を取る小川。右回りの猿飛流は左サイドキックで距離を取る。後ろ蹴りから裏拳を見せる猿飛流。圧力をかける小川は左ボディストレート。さらに踏み込んでの左ボディフックも。踏み込みのフェイントを入れる小川。猿飛流は手数が少ない。  その入りに小川は左ボディ、右フックで猿飛流のバランスを崩す。猿飛流は左前足でのサイドキック。左回りにする猿飛流。小川も外足を取りに右へ詰めて右を振ってダブルレッグへ。差し上げる猿飛流。3者10-9で小川支持。  2R、先に右ローは小川。右前蹴りを返す猿飛流。右の外足を取る小川。右ハイを当てながら前に出る猿飛流。四つに組んでクラッチ、ヒザ。体を入れ替えた小川が突き放す。右を突き、左ハイの小川に右ストレートを返す猿飛流! 右を蹴って右ストレートを見せる。小川は左ボディ。右足を外に取る小川。  猿飛流は高めの左サイドキック。小川の入りに右を狙う。左で飛び込む小川は組むが、右で絞り体を入れ替える猿飛流。互いにケー際で差しの攻防で金網から金網へ。左で首をとらえる猿飛流だが抜いた小川は右ヒジを当てる! 2者が10-9猿飛流、1者が小川のラウンドに。  3R、出入りは小川。猿飛流は前足に関節蹴り狙い。飛び込み右を振る猿飛流。組むがここは突き放す小川。打撃と組みの神経戦のなか、小川の左をかわす猿飛流。前蹴りから右を当てる。さらに関節蹴りを突く。ワンツーも見せる猿飛流。左ミドルの小川。ブロックする猿飛流は右ミドルで牽制。近くなる距離。小川の入りに猿飛流は右を狙う。左ボディを当てる小川。左フックは空振り。猿飛流のサイドキックに距離を取る。徐々に圧力をかける猿飛流。小川の左は遠い。2者が小川10-9、1者が猿飛流。  4R、左ボディストレートを当てる小川。猿飛流は右ハイ、右前蹴り。小川も左前蹴り。圧力をかけ直す小川は左ボディ。低いシングルレッグで足を触ってから右を当てる猿飛流! 右ハイから右ストレートをヒットさせてダウンを奪取!  すぐに立ち上がる小川にクリンチアッパーは猿飛流。詰める猿飛流はさらに右を当てて大内刈でテイクダウン! 足は効かせる小川。左足を越えようとする猿飛流に亀から立つ小川。スタンドバックで崩す猿飛流に小川は2度のスイッチで離れる。右ミドルから右ストレートを突く猿飛流。猿飛流の右に左を返す小川! 下がる猿飛流に小川は左も猿飛流も右を返す! 3者10-9で猿飛流のラウンドに。  勝負の最終ラウンドへ。  5R、左ボディを当てる小川。猿飛流は右ハイ、右ストレート、さらに右ハイも。口を開ける猿飛流。アゴを傷めたか。しかし、ここで渾身の低空のダブルレッグテイクダウン! すぐに立つ小川。スタンドバックの猿飛流は背後からヒザ。クラッチを切ろうとする小川に、腰を抱きながら背後から右ハイは猿飛流!  しかし小川も正対して崩すもすぐに立つ猿飛流。小川は組んで右の足払いテイクダウン! 猿飛流もすぐに立つと右で小手に巻いて投げて崩す! バックにつこうとする猿飛流に正対する小川。  互いに苦しい最終ラウンド。スタンドバックから頭を腹につけて押し込む猿飛流に、ヒジを細かく打つ小川。しかし、ここで前に崩して脇を潜った猿飛流。しかし小川も再び正対狙い。残り30秒。小川はスイッチ狙い! それを潰した猿飛流が上に! そしてバックへ! 両足をフックした猿飛流。小川が横に落としたところでブザー。  死闘の判定は3-0(48-47×3)で猿飛流が新王者に。2人目のジャッジコールで猿飛流の勝利が確定も喜びは見せず。勝ち名乗りにも笑顔は見せず、ヒザを落とした小川に頭を下げた。ベルトを巻いての記念撮影にもフラつく猿飛流。  マイクを渡されると猿飛流は、「リバーサルジム川口REDIPSの榎本悟と申します。リングネームがあれば猿飛流って読むんですけど、ほんとうに夢の中にいるようで信じられなくて。小川さんがほんとうに強くて。1Rをとられて、“もう無理だ”って心が折れそうになってました。“勝てないな、小川さん強すぎるな”って。でも本当に仙三さんが巻いていたこのベルトが欲しくて、これが巻けるんだったら、ほかの何を捨ててもこれだけは獲りたいとすごく思いました。  僕は20歳でプロデビューしたんですけど、1回、メンタルが弱くて、病院に入院して精神を患って、もうダメかなと思って格闘技も出来なくなって、就職も出来なくて家に引きこもって、親のもとで実家療養を2、3年くらいしていて、それでもどうしても格闘技だけは諦めきれなくて、絶対、また格闘技はやりたいと思って、PANCRASEさんで27歳で復帰したんですけど、失神KO負けして、またもうダメだなって、何回も心が折れて。  でも、すごく心から応援してくれる人がいっぱいいて、父と母が『もう生きいてくれるだけでいいから』と言ってくれて、その言葉といろんな人の応援ですごく勇気もらって、また格闘技をやろうとまた立ち上がって、それでここまで来れて、仙三さんが巻いていたこのベルトを巻けて、ほんとうに夢のなかにいるようです。信じられなくて、途中、10回くらい心が折れかけて……でも絶対、このベルトが欲しくて、頑張りました。  このままブッ倒れたいです。ほんとうに嬉しいです。チャンピオンになったんで胸を張って、PANCRASEを代表できるように、格闘技を盛り上げられるように、いまコロナ禍で戦争も起きちゃっていて悲しい時代だけど、絶対に明ける日は来るんで、その時代が明けるときを心待ちにして、みんなで日本を盛り上げていきましょう。すみません、長々と。ほんとうにいま幸せです。ありがとうございます!」と、ベルトまでの苦しい道のりを語り、最後に「幸せです」と語った。 [nextpage] ▼第2部 コメイン PANCRASE女子ストロー級選手権試合 5分5R×藤野恵実(トライフォース赤坂/王者)52.15kg ※初防衛戦[4R 3分18秒 TKO] ※カットによるレフェリーストップ〇KAREN(PRAVAJRA/1位)51.9kg※KARENが新王者に PANCRASE女子ストロー級王者の藤野恵実(FIGHT FARM)が、同級1位のKAREN(PRAVAJRA)を挑戦者に迎え、初防衛戦に挑む。  藤野は2004年にSMACKGIRLでプロデビューした、MMA24勝12敗1分のベテラン。2013年にPANCRSEに初参戦し、DEEP、韓国ROAD FCでも白星を掴みながら、2018年5月からPANCRSEを主戦場とすると、2019年12月の女子ストロー級暫定王者決定戦で、チャン・ヒョンジにリアネイキドチョークで一本勝ち。キャリア初のベルトを巻いた。その後、UFC参戦中の正規王者ヴィヴィアニ・アロージョが王座を返上したため、藤野が正規王者となっている。  コロナ禍で大会が激減するなか、グラップリングのQUITETやUNRIVALEDでの試合を経て、2021年9月のRIZIN.30で、RIZIN女子スーパーアトム級王者・浜崎朱加と対戦。「2人しか出来ない」魂の激闘の末、判定負け。今回が再起戦で、2年3カ月ぶりのデガゴン復帰戦となる。  今回の試合決定に、41歳のベテラン藤野は、SNSで「39でようやく獲れたベルトをJKに獲られてたまるか!」「私がQueen of PANCRASE。16年かけて獲ったベルトは絶対譲らない」と、23歳若いKARENに闘志を燃やしている。  対するKAREN(※華蓮DATEより改名)は、MMA4勝無敗の18歳。2021年6月に法DATE(※NORI)と共にTeam DATEを退団し、PRAVAJRAとして活動している。  DEEP JEWELSでのアマチュアファイト、SEI☆ZAでのカスタムルールを経て、2019年12月にPANCRASEでプロMMAデビュー。初戦のDIANA戦こそ判定決着も、以降は青木文菜をチョーク、EDGEをパウンドアウト、2021年10月の前戦では、新谷琴美をケージ際でのヒジ連打で1R TKOに降している。  3年ぶりの再起戦だったEDGE以外に、キャリアのある選手とは戦っていないKARENにとって、藤野は格上の相手。2015年11月のDEEP JEWELSで藤野と判定まで持ち込んだNORIから作戦も授けられてくるだろう。  試合毎に成長を遂げるKARENは、サウスポー構えから得意のサイドステップと長い打撃、際のヒジなどの打撃で藤野の組みを断ち切ることが、勝利への絶対条件となる。  大一番に向けてKARENは「2022年一発目! 試合決まりました! 勝ってJKチャンピオンになります! ガツンと試合で大人たちに見せてやります!」と、高校生での戴冠への意気込みを語っている。  1R、遠間に立つ藤野にKARENは半身構えからサイドキック。藤野は前足を上げての2ステップで近づくと、KARENも左ヒジをカウンターで狙う。しかし組む藤野は両脇を差して押仕上げ、ヒジを打たせないように組んで引き付けテイクダウン!  ハーフから削る。金網で上体立てたKARENは踵蹴り。腰を引き立ち上がるもジャッジ3者が藤野を支持した初回に。  2R、左ハイ、さらにボディにサイドキックはKAREN! しかし藤野はみたびボディロックから両脇を差し上げヒジ打ちも防ぐ。しかし突き放したKARENは右のサイドキックを関節に! さらに左ハイ。組む藤野を突き放す。2者がKAREN支持。1者は藤野を支持した。  3R、KARENは打点の高いサイドキックを当てるが、詰める藤野はボディ、腿にもパンチを打ち込む。KARENは組みでヒジを狙うがスペースが足りない。前に出てパンチになると藤野がクラッチ。逆に押し込んだ藤野がヒジを狙う。3者・藤野のラウンド。  4R、サイドキックを粘り強く打つKARENに藤野は怒涛の詰め。しかし金網背にKARNENはこすりつけるようにヒジ。スペースは足りないが、離れての藤野のボディロック&小外がりテイクダウンの際で上に!  ニアマウントを奪うと、迷わずヒジ! さらに身体を起した藤野にリアネイキドチョークへ。片腕を喉元に巻くが、藤野は後ろ手を掴み極めさせない。しかし、ヒジ打ちの出血により、WINDY智美レフェリーがストップ! 新女王が誕生した。  試合後、KARENは「史上最年少でベルトを巻くことが出来ました。PANCRASEのチャンピオンが強いことを証明します! 最後にこんなときしか言えないので、『JK、ナメんな!』」と叫んだ。 [nextpage] ▼第2部 第5試合 PANCRASEミドル級王者決定戦 5分5R〇内藤由良(リバーサルジム横浜グランドスラム)83.55kg #1位/5勝[1R 0分42秒 KO] ※左ストレート×ロッキー川村2(パンクラスイズム横浜)83.65kg 第11&13代王者/19勝11敗4分※内藤が新王者に 「ミドル級王者決定戦」として。内藤由良(リバーサルジム横浜グランドスラム)と、ロッキー川村2(パンクラスイズム横浜)が対戦。両者は師弟関係にあり、かつて川村のキッズレスリングクラスで、内藤は指導を受けていた。  ロッキー川村2こと川村亮は、MMA19勝10敗4分。2005年7月27日の九十九優作戦でプロデビューすると、2006年の第12回ネオブラッド・トーナメントライトヘビー級で優勝。2007年5月にプロ9戦目でファビオ・シウバに敗れるまでは負け無し。2008年10月、KEI山宮に判定勝ちでライトヘビー級王座獲得に成功した。  2011年5月に、ミドル級に転向するためライトヘビー級王座を返上。2012年1月「第11代ミドル級キング・オブ・パンクラス決定1DAYトーナメント」を制し、2階級制覇を達成した。  2014年6月、安西信昌に敗れ、ミドル級王座陥落も、2016年10月の王者決定戦で新村優貴にKO勝ち。再び王座に返り咲いている。翌17年に新村にリベンジを許し、王座陥落。2021年9月に約4年ぶりにMMA復帰。荒井勇二を1R ヒザ蹴りでKOに下し、現在はミドル級2位につけている。1981年6月生まれで40歳だ。  対する内藤は、1996年4月生まれの25歳。パンクラスジュニア時代に川村からレスリングを学び、2011年全国中学生選手権フリースタイル73㎏級で準優勝。その後も、神奈川・磯子工高から国士舘大に進み、2016年JOC杯ジュニア84kg級優勝、2016年の全日本選手権86kg級5位、2018年全日本大学選手権97kg級準優勝など活躍。  2020年9月の「PANCRASE 318」でプロデビューすると、村元佑成に1R リアネイキドチョークで一本勝ち。2020年12月に荒井勇二を1R、右ストレートでKO。「川村先生に恩返しをしたいので、いつかロッキー川村ではなく、川村亮と対戦しぶっ飛ばしたい。俺がいる限り、P's Lab横浜は生きている」と、師匠に宣戦布告した。  その後も、小川道的に勝利している渡部拓馬を2021年9月に1R 71秒、腕十字で一本勝ち。2021年12月の前戦では、ブラジリアン柔術黒帯で松濤館空手出身のフェルナンド・マツキに判定勝ちで、4連勝をマークしている。  これまで内藤は1R勝利が3戦(1KO・2SUB)で前戦も2R戦での判定勝ちで、3Rを経験していないまま5Rの王座戦に臨むことになる。ベテランの川村は王座戦の経験は豊富ながら5Rフルラウンドを使った試合は無い。  15歳差、29戦差の5R王座戦は、同日の女子ストロー級タイトルマッチの藤野恵実vs.KARENの23歳差&33戦差と同様、ベテランvs.新鋭の構図だ。  川村はかつての教え子で無敗のプロスペクトを相手に、いまなお進化しているという打撃で壁となり、3度目のミドル級王座戴冠なるか。それとも内藤が、かつて川村から授けられた強力な踏み込みで、師匠を越え、“チャンプを継ぐ男”になれるか。  1R、ともにオーソドックス構え。左ハイを突く内藤、ブロックする川村に圧力をかけると左ボディストレート、そして今度は上に左ストレート一閃! 川村が後方に倒れ、すぐにレフェリーが入った。内藤は目を押さえて涙。  キッズレスリング時代の師匠をKOした内藤は試合後、「この試合をするためにPANCRASEに来たようなものです。川村先生、ありがとうございます。これからのこのベルトを巻いて世界と戦っていきます」と力強く語った。 [nextpage] ▼第2部 第4試合 フェザー級 4人トーナメントAブロック 5分3R×中田大貴(和術慧舟會HEARTS)65.85kg 1位/4勝2敗[判定1-2(28-29×2, 29-28)]〇亀井晨佑(パラエストラ八王子)65.85kg 3位/2018年NBT同級優勝/6勝2敗  1R、長身の亀井に対し、インファイトの中田は亀井の蹴り足を掴んでスタンドバック。離れる亀井に左でダウンを奪取、さらに左ボディフック。2R、亀井が長いジャブでラウンドを取り返す。  3R、亀井のジャブに鼻血の中田だが、左ボディ右で前進。亀井はボディロックからテイクダウン! 立ち上がる中田に高い前蹴り、中田もその打ち終わりに右を当てる。最後は中田のダブルレッグを金網背に凌ぐ亀井が咆哮しながら背中にパウンドでブザー。  判定は2-1(29-28×2, 28-29)で亀井が死闘を制した。 [nextpage] ▼第2部 第3試合 フェザー級 4人トーナメント Bブロック 5分3R〇岩本達彦(BLOWS)66.0kg 2位/2020年NBT同級優勝/11勝7敗1分[1R 3分17秒 アームロック]×Ryo(RINGS)66.2kg 4位/第3代THE OUTSIDER 75-70kg王者/4勝1敗 1R、前田日明がケージサイドに座るなか、サウスポー構えのRyoステップ。岩本は長いジャブをヒット。組むRyoはボディロックから小外がけテイクダウンし、ストレートフットロック・アキレス腱固めへ。  しかし岩本が足を突っ込み防いで外ヒールフックを絞ると、手をほどき上体を立てるRyo。立ち上がり足をさばきにくるが、その左腕をとらえた岩本がキムラにとらえ、両足を挟んで前転させず。長いリーチで背中に絞り、タップを奪った。岩本は中蔵代表と「どんなもんじゃい」とハグ。 [nextpage] ▼第2部 第2試合 ライト級 5分3R×葛西和希(マッハ道場)70.55kg 3位/7勝2敗[判定2-1] ※28-29×2, 29-28〇松本光史(M PLATIC)70.3kg 5位/修斗・第12代世界ライト級王者/23勝10敗2分   1R、ジャブ&ローを突く葛西に松本は右カーフ、ワンツーアッパーもサークリングする葛西がヒザ蹴り、さらにこつこつジャブ&ローを突く。3者10-9で葛西のラウンドに。  2R、右で松本に尻餅を着かせる葛西。松本は左ボディストレート、さらに左ボディフックを当て、葛西の蹴り足を掴んでテイクダウン。4の字ロックでバックも葛西は腰をずらし立ち上がる。3者10-9松本のラウンドに。  3R、回転を速める松本に、アウトキックボクシングの葛西はサークリングしながら手数を増やす。「バン」と声を挙げながらジャブで松本の顔を上げさせるが、松本もダブルレッグテイクダウン。立ち際にパウンドをまとめる。僅差の判定は2-1(29-28×2, 28-29)で松本が制した。 [nextpage] ▼第2部 第1試合 フライ級 5分3R ※16時30分開始×田代悠生(パラエストラ千葉)56.9kg 4勝9敗[2R 2分18秒 TKO] ※左バックフィスト→パウンド〇前田浩平(GRABAKA)56.85kg 5勝4敗 1R、左ローから入る前田はダブルレッグテイクダウンからバックテイク。リアネイキドチョーク狙い。立ち上がる田代にボディロックテイクダウンからバック、リアネイキドチョークもブザー。2R、ともにサウスポーから、前田が左バックフィスト!パウンドアウト。   [nextpage] 第1部、透暉鷹vs.名田、遠藤vs.内村、高島vs.尾崎、海部vs.DARANI、中村vs.高橋、ハンセンvs.鹿志村、大城vs.植松 ▼第1部メインイベント フェザー級 4人トーナメント・リザーブマッチ 5分3R〇透暉鷹(ISHITSUNA MMA)66.2kg 5位/修斗・2019年同級新人王/7勝3敗[2R 1分31秒 リアネイキドチョーク]×名田英平(総合格闘技道場コブラ会)66.2kg 8位/2019年NBT同級優勝/12勝6敗2分  1R、ともにオーソドックス構え。透暉鷹は右カーフキックをこつこつ当て、左で差して組むも差し上げ四つで体を入れ替える名田。透暉鷹は脇を潜りスタンドバックも正対。2R、左ロー、左ストレートを当てた透暉鷹がダブルレッグテイクダウン。そこにギロチンチョークを合わせる名田に、首を抜いた透暉鷹がパスガード。名田の立ち上がりに背中に飛び乗り、リアネイキドチョークを極めた。 透暉鷹「PANCRASEのフェザー級が盛り上がっているので、今日はリザーブ戦ですけど、チャンピオンの首を狙っていますので、今年は自分が主役になります」 [nextpage] ▼第1部 コメイン フェザー級 5分3R×遠藤来生(Power of Dream Sapporo)65.7kg 10位[判定1-2] ※28-29×2, 29-28〇内村洋次郎(イングラム)65.75kg  1R、サウスポー構えの内村は遠藤の入りに左ヒザ、左ストレートをヒット。しかしローブローで遠藤が中断も再開。遠藤はボディロックから小外がけテイクダウンもブザー。  2R、今度は遠藤の蹴りで内村にローブロー。再開。右の前蹴りを当てる内村に、遠藤は四つに組むも内村は突き放す。今度は遠藤の組みに内村の左ローが遠藤の股間に入り、ボコッと音。中断。内村に「警告」。再開。詰める遠藤が金網際で四つに持ち込むもブザー。10-9×2遠藤、1者内村。  3R、遠藤の低いダブルレッグを差し上げる内村に詰める遠藤は右! 金網で四つに組む内村がテイクダウンで上を取る。背中を着いた遠藤。右で枕に巻き、内村は細かいパウンド。終了間際に遠藤が立ち上がりブザー。判定は2-1に割れ、内村が勝利した。 [nextpage] ▼第1部 第5試合 ストロー級 5分3R×〇高島俊哉(リバーサルジム新宿Me,We)52.5kg 8勝4敗1分/4位/2017年NBT同級優勝[1R 1分54秒 リアネイキドチョーク]尾崎龍紀(総合格闘技道場コブラ会)52.55kg 9勝9敗/6位/2019年NBT同級優勝  ネオブラ優勝者の2人だが、意外に初対戦。両者ともランキング上位陣に跳ね返されており、この試合を足がかりに是が非でも再浮上したい。  高島は早坂優瑠、宮澤雄大に勝利も2021年5月に野田遼介に一本負け。2021年10月にリトルに判定勝ちで再起を飾っている。対する尾崎はネオブラ優勝後、前山哲兵にもTKO勝ちでMMA7連勝をマークも、2020年12月に八田亮にギロチンチョークで一本負け、2021年6月に山北渓人にも腕十字で一本負けしており、2連敗中だ。  1R、高島のダブルレッグテイクダウンにギロチンチョークの尾崎。頭を抜いた高島がスクランブルからバック奪い、身体伸ばしてリアネイキドチョーク! [nextpage] ▼第1部 第4試合 ライト級 5分3R×渡部拓馬(reliable)70.4kg 10勝11敗1分[1R 0分38秒 リアネイキドチョーク]〇DARANI(PRAVAJRA)70.05kg 7勝6敗1分  2021年は6月に木村裕斗、12月に近藤有己にいずれも判定勝ちしているDARANIはランキング入り目前か。対する渡部拓馬は、2019年4月に野副忠佑をリアネイキドチョークで極めると、7月には小川道的を2R TKOに下し、2021年4月のDEEP大阪で木村俊也を2R右アッパーからパウンドアウト、3連勝をマークも、2021年9月大会でミドル級の内藤由良とスクランブル対戦。1R 腕十字に敗れている。今回は適正階級で勝利を狙う。  1R、サウスポー構えのDARANIは右サイドキックを関節蹴りに。かわした渡部に今度は右サイドキックを上段に当ててダウンを奪うと、渡部の立ちにバックに飛び乗り、スタンドのままリアネイキドチョークを極めた。 [nextpage] ▼第1部 第3試合 ウェルター級 5分3R×中村勇太(T-Rex Jiu-Jitsu Academy)76.55kg 4位/18勝24敗3分2NC[1R 2分40秒 TKO]〇高橋攻誠(RIGHT THING ACADEMY)76.0kg 1勝  6月に40歳を迎えるベテラン中村が、同じく6月に22歳となる高橋のデビュー戦に胸を貸す。  中村は、2019年11月に一慶にスプリット判定勝ちも、2020年7月に菊入正行に2R TKO負け。2021年7月に木下憂朔に1R TKO負けと、20代相手の厳しい試合が続いている。今回も21歳の高橋を相手に、2022年パンクラス福岡勢として初白星を飾るか。  吉田善行率いるRIGHT THING ACADEMYの高橋は、アマチュアPANCRASE東関東選手権ウェルター級準優勝、2021年12月のMWJ杯では同級で優勝を果たしている。プロ初戦でベテラン越えを果たすか。※たかはし こうせい  2000年6月22日生 180cm 千葉県出身。  1R、ともにサウスポー構え。中村の組みにクリンチボクシングは高橋。互いにヒザも高橋ローブローに。再開。左ストレートをヒットさせた高橋、後退する中村に今度は右を効かせて左右ラッシュでTKO勝ち。 [nextpage] ▼第1部 第2試合 フェザー級 5分3R×ハンセン玲雄(reliable)65.75kg 7勝9敗1分[2R 0分58秒 三角絞め]〇鹿志村仁之助(IGLOO)65.35kg 3勝1敗 ブレーキの壊れた殴り屋・ハンセンが馬場に上陸。鹿志村は同郷・同門だった風間敏臣を超えれるか?  1R、ともにサウスポー構えから左ロー、左ストレートでダウンを奪うハンセン。しかし引き込みには離れる。鹿志村はダブルレッグテイクダウンから足関節狙いもブザー。2R、サウスポー構えから右ボディを当てるハンセンだが、鹿志村はジャンピングガードから三角絞め! [nextpage] ▼第1部 第1試合 ストロー級 5分3R×大城正也(T-Rex Jiu-Jitsu Academy)52.15kg 1勝4敗[判定0-3] ※28-29×3〇植松洋貴(Never Quit)51.75kg 2勝※佐藤良太(GRABAKA)は怪我で欠場 植松がテイクダウンから大城の立ち際に背中に乗りリアネイキドチョーク狙い。凌ぐ大城だが、2、3Rも植松がトップ奪い判定勝ち。
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