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【RIZIN】昇侍の“塩漬け”発言に鈴木博昭「仕留めてナンボ」「強ければ結構。熱い試合に」=3.6 LANDMARK

2022/03/05 13:03
【RIZIN】昇侍の“塩漬け”発言に鈴木博昭「仕留めてナンボ」「強ければ結構。熱い試合に」=3.6 LANDMARK

鈴木は“なんでもあり昇侍”を飲み干すか(C)RIZIN FF

 2022年3月6日(日)、都内で限定観客&配信で開催される『RIZIN LANDMARK vol.2』のセミファイナルにて、RIZIN MMA ルール(66.0kg)で昇侍(KIBAマーシャルアーツクラブ)と対戦する鈴木博昭(BELLWOOD GYM)が4日、インタビューに応じた。

 計量前ながら「いつも通り、落ち着いている状態。ゆるりと過ごしています」と笑顔を見せた鈴木。

 元シュートボクシング世界スーパーライト級王者で、ONE Championshipファイターとしても世界で活躍した鈴木は、2度目の『LANDMARK』出場に向け、「配信専用大会なので、面白い試合をしないとダメですね」と、意気込みを語った。

 MMAでは2戦。2021年10月に奥田啓介を1R、左ヒザ蹴りからのパウンドでTKOに仕留め、鮮烈デビューを飾ったが、2戦目でいきなりフェザー級の強豪の萩原京平と対戦。判定で敗れた。

 敗戦から変えたことは「とりあえず筋トレを始めました」という。

「MMAの練習を去年(2021年)から初めて、そこから(筋トレは)やっていなかったんですね。週1回、クロスフィットはやっていたんですけど、そこからもう一回、身体を作り直そうと。もちろん格闘技の練習をやりながら」と、フィジカル面を見直したという鈴木。

 そこには、減量方法の修正もあったという。

 ONE Championshipのフェザー級は水抜き禁止の65.8kg。体重とともに尿水分値が測られるが、RIZINルールでは、前日計量でリミット体重の66kgをクリアすれば、翌日の戻し体重を含め、制限はない。多くの選手が計量前に水抜きで計量をパスし、試合当日は一回り大きな身体で戦っている。


ONEではノンオーともオープンフィンガーグローブで対戦している鈴木(C)ONE Championship

「(前回)ONE(Championship)のときと同じような、水抜き無しの65.8kgの減量をしちゃったところがあったので、もう1回、身体をしっかり作り直そうというのはありました。(試合当日の戻しは)どうなんですかね。あまり体重が乗らないから分かりませんが、前回よりは強い身体があるかなとは思います」と、フェザー級として、より強い身体で、試合に臨めるとした。

 対戦相手の昇侍が、バンタム級からかつてのフェザー級に戻して3戦目ということもあり、鈴木としてはその体格差・フィジカル差も活かして戦いたいところだ。

塩漬け? MMAなんだから「何でもあり」。「殴り合いましょう」なんて言わない

 自身が主宰する「BELLWOOD FIGHT TEAM」、さらに出稽古先の「ボンサイ柔術」もプロ選手が多く、2月23日の「RIZIN TRIGGER 2nd」に向けてクレベル・コイケや鈴木琢仁ら試合に向かう選手が多いなか、鈴木も調整に励んできた。

「試合前の人間がいないときの方が少ないので、基本的に必ず誰かが試合前。それもあっていつも仕上がっている状態です」と、3カ月間隔の試合でも、コンディションは万全と語る。

 前回の大晦日「RIZIN.33」では、萩原京平に寝技で抑え込まれて判定負け。苦い黒星を喫した。

「前回はああいうしょっぱい内容で負けたのは自分のなかで大きかったので、今回は何としても勝ちをもぎ取りにいこうと。そのためには勝ちは、KOか一本。まだMMAで判定勝ち出来るようなインサイドワークは備わっていないので、仕留めてナンボなので、仕留めにいきます」と、フィニッシュする思い切った動きで白星を先行させたいとする。

 対戦相手の昇侍は、19勝15敗1分けのMMAのベテラン。MMAでは3戦目の鈴木とは、キャリアの差がある。

 鈴木は「大ベテランですよね。もともとPANCRASEのチャンピオン(ライト級)で、すごい強い選手なのは知っていたので戦えて光栄です」と敬意を表すと、同日のインタビューで昇侍が「寝技で“塩漬け”にする」と発言したことにも、「全力で勝ちに徹するのも美しい姿だと思う。(自分も)どんな展開でもいい。“殴り合いましょう”なんて、それなら打撃の試合を見ときましょう、となるから、MMAの“何でもあり”の試合をして仕留めたいなと思います」と、昇侍の組みにも“何でもあり”で対したいと語った。

 ストライカーでもある昇侍の“塩漬け”発言を真に受けるか、心理戦ととらえるかと問われても、「それすらも考えないですね。前回はそれを考えちゃったかなというのはあるから。あまり何も考えずに行こうかなと。目の前の相手と戦うだけですね、今回は」と、まっさらな状態で戦うという。

 それは、MMAとして選択肢が広がったゆえのマインドでもある。前戦では、萩原のテイクダウンに足を利かせて、パスガードを許さず、下からサブミッションも仕掛けに行った。その分、マットに背中を着けることで、スタンドに戻す立ち上がりに時間を要した。

「前回は(寝技でも)いろいろ見せたかったというのが強かったかもしれないです。ボンサイ柔術というブランドもあるし、でも自分は自分だなと思った部分もあります。もちろんあのときよりも寝技の練習もしていますけど、その要所・要所で何か出たらいいかな、くらいにしか考えていないですし、サトシやクレベルたちにもその話はしていたんですけど、“のちのち極められるようになればいいから。あまり無理して(一本を)狙わないでね”とも言われました。でも極めは自分、持っているつもりなので、出せたら出したいなと思います」

 さまざまな強豪を打ち倒し、ベルトを巻いた両者。37歳の鈴木と38歳の昇侍は、立ち技とMMAでジャンルは異なるものの、同時代をリングの中で戦ってきた。しかし、そんな“レジェンド対決”の感慨は、鈴木には無いという。

「キャリアがあろうが無かろうが『面白い戦い』『強い戦い』をするかどうかしかないんじゃないのと思っているので、戦いを年齢でモノを見ない。強ければ結構。“熱いな”と思ってもらえる試合になれば、“やっぱすごかったね”と思ってもらえればいい。期待していただければいいかと思います」

“怪物くん”はMMAでも覚醒するか。ガンギマリで仕留めにいく鈴木博昭のMMA3戦目に注目だ。

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