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【UFC】元RIZIN王者プロハースカが、5月7日にUFC世界王座挑戦! 隆の山との相撲稽古、セフード&ジョーンズと合宿へ

2022/01/27 16:01
 2022年5月7日(日本時間8日)の『UFC274』(開催地未定)にて、2つの世界王座戦が発表された。  ひとつはUFC世界ライト級選手権試合の王者シャーウス・オリヴェイラ(ブラジル)vs.挑戦者ジャスティ・ゲイジー(米国)、もうひとつは、UFC世界ライトヘビー級選手権試合の王者グローバー・テイシェイラ(ブラジル)vs.挑戦者イリー・プロハースカ(チェコ)のタイトルマッチだ。  元RIZIN王者として、初のUFC世界王座に挑むプロハースカは、2019年4月の「RIZIN.15」ライトヘビー級王座決定戦でキング・モーと再戦し、右アッパーからのパンチ連打でTKO勝ち。3年5カ月前のリベンジを果たすと共に、初代王座獲得に成功した。  その後、元UFCのファビオ・マルドナド、CB・ダラウェイをいずれも1R TKOに降すと、2020年1月にUFCと契約。同年7月のUFCデビュー戦でヴォルカン・オーズデミアを2R KOで下し、前戦となる2021年5月にドミニク・レイエスを左スピニングバックエルボーで2R KO。タイトル戦線に浮上した。  対するテイシェイラは、米国移住後に柔術を学びMMAデビューも、いったんブラジルに帰国し、修斗南米大陸ヘビー級王座獲得などで実績を積み、ビザ取得に3年半をかけて、2012年にUFCデビュー。5連勝で2014年4月にジョン・ジョーンズが持つ王座に挑戦も判定負け。その後、オクタゴンで10勝4敗、5連勝でヤン・ブラホビッチが持つ王座に挑戦し、2021年10月、2Rに左フックを効かせてのリアネイキドチョークで一本勝ち、悲願の初戴冠を遂げた。  試合後、テイシェイラは、バックアップファイターとして会場で観戦していたプロハースカに、「そこにいる彼と試合をしなければいけない。イリー、こっちにおいで。5月か、試合をしよう」と次期挑戦者に指名していた。 [nextpage] 160kgを相手に96kgの隆の山がどうさばいていたのか  そんな大ベテランとの対戦に向け、プロハースカは、大いなるリスペクトと日本でのキャリアを背に戦うつもりだ。  プロハースカは27日、自身のSNSに、日本の相撲のまわしをつけた稽古の模様を公開。「隆の山俊太郎」ことパヴェル・ボヤルとの相撲稽古に励む姿をアップした。  隆の山は、100kgに満たない体重で幕内にまで上ったプラハ出身の元力士。柔道の腕前を買われてプラハ市内の相撲クラブにも通い、2000年の世界ジュニア相撲選手権大会で軽量級3位に入賞。鳴戸部屋に入門し、2011年11月場所にて初土俵を踏むも、5年経つっても入門時の88kgから3kgしか増えず、2009年まで体重が100kgを超えることがなかったというソップ型力士。  2014年7月場所で左腕を故障し休場、12日目に引退を発表。日本国籍を取得していないため引退後は日本相撲協会に残らず母国チェコへ帰国し、相撲の指導をしていた。2011年5月場所13日目の7番相撲で188kgある天鎧鵬との対戦を「思い出の取組」として挙げている。  そんな隆の山との相撲稽古を、プロハースカは「僕は幸運にもチェコの偉大なファイターと相撲で立ち会うことができました。僕もこの競技をやってみましたが、当時の平均体重が160kgのカテゴリーで、この男(96kg)がどうやって相手をさばくのか、YouTubeで彼のハイライトをチェックしてみてください。彼の運動能力だけでなく、もっと重要なのは人柄です」と、異国の地で奮闘した隆の山の闘志に敬意を示した。  左四つ、上手投げ、柔道の大内刈なども得意とした隆の山は、プロハースカとの稽古で、脇を差して頭をつけての組みとMMAグラップリングにも通じる動きを見せているが、唯一特徴的なのは、相撲にはまわしがあるということ。プロハースカは「おそらくトレーニングに相撲を採り入れることはないでしょうけど、いい準備になります。月曜日から3週間の米国合宿に出発します」と、タイトルマッチに向け、さらなる強化に励む予定だ。  それは、元北京オリンピック男子フリースタイル55kg級金メダリストにして、元UFC世界二階級(バンタム&フライ)制覇王者のヘンリー・セフードと、同ライトヘビー級王者のジョン・ジョーンズとの合流だ。セフードは、「UFC270」でデイブソン・フィゲイレードをコーチし、フィゲイレードのフライ級王座奪還に尽力したばかり。  動画のなかでプロハースカは、「2月は米国での準備を考えています。ヘンリー・セフードやジョン・ジョーンズがいる場所で特にレスリングを鍛えたい。自分のレスリングを次のレベルに持っていきたい。本当に楽しみだ」と、グラップリングの猛者であるテイシェイラとの戦いに向け、組み技強化に余念が無いようだ。 「RIZINでのキング・モーとの2度の試合から、僕は完全に自分を変えたんだ。あのタイトルマッチから今に至るまで、5段階もレベルアップしている。別人と言っていい。対戦相手とは敬意をもって話したいし、個人的なレベルで話すような悪口は言わない。それは己の弱さを見せるだけだ。僕にとってのいまの大きな挑戦は、タイトル、それだけだ」  果たして、元RIZIN王者のプロハースカは、UFC3戦目にして、念願のUFC世界王者のベルトを巻くことができるか。 【写真】ハロウィンでワンパンマン好きを披露するプロハースカ
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