2022年1月23日(日)東京・後楽園ホール『RISE 154』にて、RISEバンタム級タイトルマッチ3分5R無制限延長Rで同級2位・拳剛(誠剛館)を挑戦者に迎え、2度目の防衛戦に臨む王者・鈴木真彦(山口道場)が公開練習を行った。
鈴木は同門の京谷祐希が持つミットに強烈なパンチを叩き込み、2022年初陣も万全の状態で調整が進んでいるようだ。以下、公開練習後のインタビュー。
格闘技界が変わるっていうか今年は大きく動く年
――1月に試合が決まっていたので年末年始はあまり関係なかったですか?
「そうですね、正月はちょっとゆっくりしましたけど年末も正月明けてからもすぐ追い込んで体を作ってるんで、ゆっくりは出来てないですね」
――鈴木選手といえば去年プライベートでも大きな出来事があって、ご結婚されましたよね。結婚されたのは何月くらいですか?
「9月30日に籍を入れました」
――おめでとうございます。所帯を持ったってことで選手として気持ち的な変化とかありますか?
「奥さんには結構ずっと支えてもらえてたし、理解もしてもらえいるので僕はやるとことをやってるって感じなんですけど、より一層頑張らないとなって気持ちはありますね」
――奥さんはかなり前から精神的にバックアップしてくれてたんですか?
「そうですね。9年半くらい付き合って、9年半ちょうどの日に籍入れたんでめっちゃ長いです」
――約10年じゃないですか。
「だからめちゃくちゃ理解してくれてるし、全然格闘技に集中させてもらってるって感じですね」
――じゃあ鈴木選手の減量食やなんかも彼女がずっと昔から作ってたって感じですか?
「それは結婚してから初めてなんで、お互いちょっとわからんこともあるんで徐々に二人でやっていってます」
――話を聞いたら、新居の家電やなんかは京谷さんがかなり値切って買ったって噂を聞いたんですけど。
「家具とかやっぱり買うの大変じゃないですか? 家電とか先輩を連れて行っていっぱい値切ってもらいました」
(写真)長身の拳剛対策として肩車した相手へのミット打ち――京谷さんはそんなに値切るの上手いんですか?
「結構トークが上手いんで、ホンマに結構値切ってもらいましたね。僕が自分で買ってるときよりだいぶお得な買い物が出来たのかなって思います」
――それは10万、20万単位で安くなったって感じですか?
「そうですね、お店の人が最初は『こんくらいまでしか無理』って言ってたのをさらに値切ってもらったんで、ホンマに感謝ですね」
――京谷さんは試合だけじゃなくトークも巧者なんですね。
「トークの方が本業じゃないですか、彼は(笑)」
――では、話を今回の防衛戦に移したいんですけど、今回2度目の防衛戦ということでノンタイトル戦とはやっぱり気持ちの持ちようは違いますか?
「でも自分自身の中で…防衛戦なんですけど、僕は攻めた試合をしたいしやっぱり倒すか倒されるかの試合をお客さんにもお見せしたいんで、あんまり『防衛戦やー!』って気持ちではないですけど、ちょっとだけ頭の片隅にはある感じですね」
――挑戦者の拳剛選手についてはどんな印象ですか?
「拳剛選手はなんといっても背が高いんで、手足も長いし距離が重要になってくるんじゃないかなと思ってます」
――もうvs拳剛を見立てたシミュレーションを描きながらの練習は結構してるんですか?
「そうですね、何パターンかは用意してるんで、多分判定まではいかないと思います」
――今は何通りくらいのKOパターンを思い描いてるんですか?
「上手くいくかわからないですけど、結構ありますね。それは試合を見てほしいです」
――新春一発目の後楽園大会で大トリを張るわけですけど、その辺はいかがですか?
「RISEの2022年良いスタートを切れるように、そこはめちゃくちゃ意識してますね」
――じゃあ、そこでRISEだけじゃなく鈴木選手も良いスタートを切って「那須川天心がキックを卒業したあとのRISEは俺が引っ張る!」って意識をより強く持てるような試合になるって感じになりますか?
「そうですね、RISEっていうか格闘技界が変わるっていうか今年は大きく動く年と思うんで、そういう意味でも良いスタートを切りたいですね」
――昨年を振り返ってみて反省というか改善していこうという点はありますか?
「反省っていうよりかは考えさせられる一年になったというか」
――ちなみに考えさせられるっていうのは技術的なものですか? それとも格闘技人生というかプロ格闘家としてやっていくにあたっての自分の進路というかそういったことでしょうか?
「そういうのもありますし、技術面であったり…でも何が正解かわからないんで、自分に合ったことを取り入れていこうというかそんな感じです」
――先ほどお話の中で今年は『格闘技界が大きく変わる年では』と言ってましたが、6月にビッグイベント開催ということでそこに参戦しようという強い興味はありますか?
「それはもちろんありますね。やっぱり『鈴木真彦出なアカンやろ』って周りの人から言ってもらえるような選手に、目立っていかないとダメなんで」
――そうなると対戦相手の幅が広がると思うんですが、誰か戦ってみたい選手っていますか?
「別にいないですけど、強い選手とやりたいですね。他団体であったり本来交わらないような選手とかもそこに集まってくると思うんで、特に誰とやりたいってのはないですけど、世間を盛り上げるような試合をしたいですね」
――1月の防衛戦が終わったら6月まで間があるじゃないですか。6月に向けてこの試合勝ったら次RISEでああしたい、こうしたいっていうのは何かありますか?
「4月もRISEの大きい大会がありますよね。そこには絶対出場したいはとは思ってます」
――そこでは対戦相手はチャンピオンとして望むものって何かありますか?
「僕がやっぱりやらないとダメなことは、今ベルト持ってますけど一回志朗選手に負けてるんでその辺は意識してます。志朗選手の怪我の状態もあるんでわからないですけど、4月は出場したいです」
――先日RISEがGLORYとの提携を発表したじゃないですか。コロナで全部が全部来日できるかどうかはわからないですけど、もしヨーロッパやアメリカから良い選手が大量にRISEに来日するのであれば迎え討つ覚悟っていうのはどうですか?
「もちろんあります。でもGLORYって軽量級の選手あんまりいないじゃないですか。やっぱり軽量級の試合も面白いぞって僕が魅せていきたいですよね。それで海外の強い選手とかもRISEの舞台に上がってきてもらえるようにしたいなと思います」
――鈴木選手は今後もずっとバンタム級で戦うつもりですか?
「そうですね、とりあえず。世界にも挑戦したいですし、とりあえずひとまずバンタムでやっていって、まだ先のことはわからないですけどゆくゆくは階級も上げていこうかなって思ってるんですけど、まだ全然考えてないです」