2021年12月18日(土)東京・後楽園ホールで開催された『Krush.132』の一夜明け会見が、19日(日)都内にて行われた。
第6試合のKrushライト級3分3R延長1Rで、蓮實光(パラエストラ栃木)を2R17秒、左ハイキックでKOした与座優貴(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)が出席。前夜の試合を振り返った。
「K-1 JAPAN GROUP初参戦ということで、どうしてもインパクトのある勝ち方をしたくて、昨日は出来すぎたかなと正直思ってるんですけれど、いい勝ち方が出来てホッとしています」と、K-1 JAPAN GROUPでの初陣を宣言通りインパクトのある勝ち方で飾った。
KOしたハイキックは「自分の今までの試合がYouTubeで見られると思うんですけれど、それは全部サウスポーで(与座は両方構えられるが、今回は基本オーソドックスで構えた)。蓮實選手は前の試合で龍華選手にハイキックで倒されていて、そこを意識してガードを上げてくるなって思っていました。それでハイに見せてミドルを散らしながらやっていこうと思っていたんですが、ハイに見せてミドルを蹴ったら思いの外反応せずにミドルをブロックしてきたので、逆に変えてミドルからハイにと変えたら体で蹴りを受け止めにきたので、ワンテンポずらして当たるかなとひらめいてやったら当たりました」と、当初の作戦とは違うことをひらめき、実践した結果だという。
「いろいろ頭の中でイメージしているものが、試合中にたまに『これは入るんじゃないか』というのがよくあるんですけれど、それは試合中によく出てきます」と、その場のひらめきはよくあると明かした。
初陣には「入場した時にちょっと泣きそうになっちゃって、戦う気持ちじゃないとダメだなと思って1回こらえたんですけれど、倒して、(渡辺)雅和さんとか喜んでくれてて、それを見ていたらちょっと感情が爆発してしまいましたね」と、涙をこらえきれなかったようだ。
「試合前は通用するのかなとか直前にちょっと不安になったりしたんですけれど、そこで雅和さんに『お前はチャンピオンになるために来たんだろう?』と言われて、『ここはただの通過点だから楽しんでこい』って言われて、凄い自信を持ってノビノビとやれましたね」と、渡辺代表の一言で開き直ることが出来たことも明かす。
野杁正明がセコンドに就いていたのは「自分が目指すスタイルの完成形というか。練習中とかにも自分が一つ聞いたことに10で答えてくれるので、いたら心強いなということでお願いしました」と、自ら頼んで就いてもらったのだという。
試合中にはまるで野杁のように両腕ブロックを固めてローを蹴っていた。これは「あれは移籍して、今まではもらわずに当てるというイメージだったんですけれど、ガチスパーをやるようになって。もらわずに当てるというよりも、もらってもいいから当てるというか。空手をやっていたフィジカルの強さが自分にあって、頑丈さも自分ではあるとも思っているので。あのスタイルでスパーをやっていたんですが、やっぱりスパーと試合は違うじゃないですか。グローブのデカさも違うので最初は打たせてみて判断しようと思ってたんですけれど、右フックと右アッパーを打たせてみて『問題ないな』ということで、これからはああいう感じで(いこうと思います)。トレーナー陣にも『今の実力の2割も出てないから』って言われたので、それだとトップ選手には勝てないので、実力以上を出せるようにもっと練習していかないとダメだと思います」と、目指すスタイルである野杁の戦い方を取り入れたと話した。
以前はローなりミドルなりをぶつけるように全力で蹴っていたが、今回の試合ではリラックスして蹴っていたように見えた。そのことについては「自分は良くも悪くも考えすぎたり、警戒しすぎるところがあるので、そこを楽しんでやるというか。ゲーム感覚でスパーでやってきたことを、試合を練習のようにやって練習を試合のようにやる、というのが今回テーマだったので、ちょっとはリラックスしてやれたかなと思っています」と、以前よりもリラックスして戦えたことでそうなったのではないかとの答え。
また、試合後には2月のK-1出場をアピールしていたが、会見でも「中村プロデューサー、是非お願いします」と直訴。「東京体育館では空手で毎年試合をやっていて、庭じゃないけれど聖地で思い入れのある場所なので、ぜひ試合させてください。東京体育館で空手の世界チャンピオンになったので、お願いします」と猛アピールした。
もし、東京体育館への出場が叶った場合、やりたい相手はいるかと聞かれると「K-1に出ているライト級の選手はみんな強いと思うんですけれど、Krushに出ているライト級の選手はあまり強くないと思うので、K-1に出ているライト級の選手なら誰でもいいと思っています」とした。