SHOOT BOXING 2021 ヤングシーザー杯2021年12月19日(日)東京・ゴールドジムサウス東京アネックス
▼メインイベント(第5試合) SB日本フェザー級 57.5kg契約 エキスパートクラス特別ルール 3分3R延長無制限R〇川上 叶(龍生塾/前SB日本バンタム級王者、SB日本スーパーバンタム級2位)延長R 判定2-1 ※10-9×2、9-10×山田彪太朗(シーザージム/SB日本フェザー級2位)※本戦の判定は29-29×3。
12月26日の『SHOOT BOXING 2021 Champion Carnival』(東京・後楽園ホール)に出場を予定していた前SB日本バンタム級王者・川上は階級を上げ、山田ツインズの兄・彪太朗と激突。6勝(2KO)1敗1無効試合の戦績を持つ新進気鋭の彪太朗が、SB日本軽量級トップ戦線の一角にどこまで食らいつくか。
1R、両者蹴りから入り、ローとミドルのスピーディーな蹴り合い。圧を懸けていくのはサウスポーの川上。山田は左側へポジショニングし、川上がボディを打ってくるところを狙って右ストレートを打つ。
2R、山田は右ストレートからの左ボディと左フック。川上は圧力をかけて左ストレートから右フック。投げを狙った川上に山田が腰を落として堪えようとすると川上はすかさず背後からスタンディング・チョークスリーパーの体勢に。キャッチポイントにはならなかったが、この観客をあっと驚かせた動きを川上はこの後も何度か見せる。山田は右インローを狙い撃ち。
3R。川上は左ストレートからの右フック、山田はボディを交えたコンビネーションを回転させる。山田は右インローも。川上が左ストレートから打ち合いに行き、組むと投げを狙う。
本戦の判定はドロー。延長戦へ突入する。川上が打ってくるところへ右を合わせに行く山田。川上は前へ出て積極的に打ちに行き、左ストレート&右フック。左ボディストレートも。山田も打ち合って何度かの打ち合いが見られた。両者譲らない打ち合いとなったが、前へ出る川上の左のヒット数が上回ったか、判定2-1で川上が接戦を制した。
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▼セミファイナル(第4試合) SB日本ヘビー級 エキスパートクラス特別ルール 3分3R延長無制限R〇坂本優起(シーザージム/SB日本ヘビー級2位)判定2-0 30-29×2、29-29×ジャミオン・モス(アメリカ/小比類巻道場三沢支部)
坂本は2009年11月にプロデビュー戦を行い敗れたものの、その後は12連勝をマーク。2013年4月には鈴木悟を破り、SB日本スーパーウェルター級王座を奪取した。2014年4月には小西拓槙、11月には内村洋次郎、2015年2月には長島☆自演乙☆雄一郎、6月にはT-98を破るなどSB中量級のエースとして大活躍したが、2015年後半からは黒星が増え、2020年12月に思い切ってヘビー級に転向。現在まで3連勝を飾っている。戦績は33勝(7KO)16敗。
対するモスは身長189cm、体重104kgの体格を誇る在日米軍ファイター。小比類巻道場三沢支部所属の選手は宮城県で開催されている『戦場』や『A-LEAGUE』に出場して猛威を振るっている。フィジカルが強いのは間違いないだろう。
1R、サウスポーのモスは左ストレートを放つとそのまま突進。左右フックを思い切り振り回す。坂本は右ローと右フックで応戦してしっかり当てていくが、モスの勢いは衰えず猛然とパンチを振り回してパワーで押していく。
2R、坂本の右ボディからの右フックが決まりだし、右ローも嫌がるモスだったが、闘志は衰えず思い切りパンチを振り回す。坂本が接近してくるとヒザ蹴り。坂本はバックに回ると投げを狙おうとしたがこれは投げられず苦笑い。バテバテのモスだが、それでもパンチを繰り出す。セコンドの小比類巻貴之は思わず「ナイスファイト」と声をかける。
3R、坂本が右ローと右ボディで一気呵成に攻め、口を大きく開けて後退するモスだが、勝負は諦めず時折思い切りパンチを振り回して坂本を脅かす。坂本はパンチと前蹴りで徹底的にボディを攻め、右ローも蹴って追い込むが、モスは体勢を崩しながらもパンチを打ち返して粘るガッツを見せる。
最後は両者ともかなり疲れが見えたが、判定2-0で坂本が勝利。敗れたモスも最後まで諦めないガッツを見せ拍手が送られた。
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▼第3試合 58.0kg契約 エキスパートクラス特別ルール 3分3R延長無制限R〇山田虎矢太(シーザージム/SB日本スーパーバンタム級6位)KO 2R 2分52秒 ※左ボディブロー×ポーン・シリラックムエタイジム(タイ)
山田ツインズの弟・虎矢太は5戦無敗。当初は海人率いるTEAM F.O.Dの新鋭・蒼士との対戦が決まっていたが、蒼士は練習中に助骨を骨折したために欠場。代わって緊急参戦のポーンと対戦することに。
ポーンはポンチャン・ペッノンセン、ポンちゃん・ブレイブジムなどの名で日本で試合をしているベテランのムエタイ戦士。前戦は7月の『スックワンキントーン』で福田海斗にヒジ打ちでTKO負けを喫しているが、朝陽・PKセンチャイムエタイジム、馬渡亮太といった国内ムエタイの若き実力者たちと拳を交えている。SBには9月のシリーズ第四戦で笠原友希に2RKO負けを喫したが、1Rに笠原からダウンを奪う剛腕ぶりを見せつけた。
1R、序盤はローとミドルの軽い蹴り合いからスタート。山田は徐々にスピードを上げていき、左ボディから左右フックにコンビネーション。左ミドルを蹴ってバランスを崩したポーンのボディを左右フックで連打する。ポーンは左ミドルを蹴る。
2R、山田は左右ボディを強打していくが、まとめて打ったところでポーンの左フックをもらって一瞬グラつく。すぐに体勢を立て直し、前へ出てボディを攻めていく山田は前蹴りでもボディを狙う。
ポーンは強い左ローを連打していくが、山田は一気に距離を縮めると左右ボディの連打。さらにもう一度ボディを連打していったところでポーンが座るように倒れ込み、そのまま立ち上がる素振りを見せず10カウントを聞いた。
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▼第2試合 67.5kg契約 エキスパートクラス特別ルール 3分3R延長無制限R×GGオチャーン伊藤(シーザージム新小岩)判定0-3 ※29-28、28-27、29-27〇菊川抗武(カタナジム)
1R、ワンツーと左右フックで積極的に前へ出る伊藤に、これがデビュー戦となる菊川は左ミドルを何度も蹴っていく。終盤は菊川も右ストレートをヒットさせてパンチの打ち合いでも負けないところを見せた。
2R、組むと一本背負いと首投げを再三仕掛ける伊藤だが、失敗に終わる。菊川のテンカオがグサリと突き刺さり、表情を歪める伊藤。菊川は右ストレートもヒットさせるが、伊藤は歯を食いしばりながら打ち返す。
3R、伊藤は左右の連打で前へ出てボディストレートを放つが、頭を下げたところに左ハイをもらってダウン。しかし、その直後に一本背負いでシュートポイント。なおも左右連打で攻め込む伊藤に、スタミナ切れでバテバテとなった菊川も口を大きく上げながら必死の反撃。ダウンのポイントを守り通した菊川がデビュー戦を勝利で飾った。
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▼第1試合 57.0kg契約 スターティングクラスルール 2分3R延長1R〇神谷優良(KKC)延長R 判定3-0 ※10-9×3×北川 柚(京都野口ジム)※本戦の判定は30-29、29-29×2
神谷はフルコンタクト空手の統一団体であるJFKOを筆頭に、JKJOなど多くの大会で結果を残した空手家。11月のSB愛知大会でプロデビュー戦を行い、RISEの村上悠佳に判定3-0(29-28×3)で敗れたものの、デビュー戦とは思えない動きで観客を驚かせた。北川は1月のREBELSに参戦し、寺西美緒を右ストレート、組んでのヒザ蹴りで圧倒して判定勝ちしている。
1R、蹴りの北川に対して神谷はワンツーの連打。首相撲からヒザ蹴りに来た北川を神谷が首投げでシュートポイント。神谷はサイドキックも繰り出して強い左ストレートを打つ。
2R、ワンツーで前に出る神谷を北川は首相撲に捕まえてのヒザ蹴りで削っていく。神谷はタイミングのいいサイドキックで2度コカすが、北川も首相撲でコカし返す。前に出る神谷に北川の右ストレートがヒット。
3R、首相撲からのヒザ蹴りに首投げで対抗しようとする神谷だが投げられず、ボディへの連打で対抗する。離れてミドル、接近してヒザの北川。神谷は最後にワンツーの連打で攻める。本戦の判定はジャッジ1名が神谷を支持したがドロー。
延長Rも首相撲からのヒザ蹴りで攻める北川に神谷は組まれる前にサイドキック、左フックを見舞う。組んだ北川はヒザ蹴りと崩しで神谷をマットに転がす。判定はパンチを当てた神谷に軍配が上がった。