手塚に52秒、一本負けで茫然とする伊藤(C)ゴング格闘技
2021年12月19日(日)千葉・幕張ベイパークアリーナで『GRACHAN 52』が開催された。メインイベントでは、RIZIN帰りの王者・伊藤空也(BRAVE/王者)vs.挑戦者・手塚基伸(シークレットベースドミネート・コブラ会)のGRACHANバンタム級タイトルマッチ5分3Rが行われた。
▼第8試合 GRACHANバンタム級タイトルマッチ 5分3R
×伊藤空也(第6代GRACHANバンタム級王者/BRAVE)王者
[1R 0分52秒 腕十字]
〇手塚基伸(第3代GRACHANバンタム級王者/シークレットベースドミネート・コブラ会)挑戦者
伊藤は長野県の禅道会空手出身。16歳でGLADIATORでプロデビュー後、DEEP、Wardog Cage Fightを経て、2016年1月からGRACHANに参戦。2017年12月から6連勝をマーク。格闘技に専念する為に3年務めた会社を退職し上京。BRAVEの宮田和幸に弟子入りし内弟子として練習。
2020年9月の第6代GRACHANバンタム級王座決定戦で獅庵に判定勝利で王者に輝いた。前戦、2021年6月のRIZINバンタム級トーナメント1回戦では、金太郎を相手に打撃、組み技ともに真っ向勝負。判定負けも評価を高める内容で、10月2日の『RIZIN LANDMARK vol.1』にも出場が決まっていた(相手は渡部修斗)が、新型コロナウイルスの陽性反応が出たため欠場。
手塚はUFC参戦経験を持ち、第3代GRACHANバンタム級王者、初代HEATバンタム級王者に輝いた強豪。GRACHAN、HEATを経て、2019年6月から修斗に参戦し、奇天烈に肩固めで一本勝ちを飾ると、11月に小野島恒太に判定勝ち、2020年1月に魚井フルスイングに負傷TKO勝ちと修斗3連勝を飾った。
2020年3月の修斗で安藤達也と対戦予定であったが不運にも大会中止に。2021年4月に、大阪のリングで約8年ぶりにPANCRASEに復帰し、PANCRASEバンタム級10位の土肥潤を相手に判定勝利。8月にはGRACHAN大阪大会で第5代GLADIATORバンタム級王者・竹本啓哉に判定勝ちと5連勝で王座返り咲きを目指す。
1R、サウスポー構えの手塚にオーソドックス構えから左ローを前足に突く伊藤。手塚のダブルレッグをがぶる伊藤だが金網際でスプロール出来ず、手塚の引き込みの中に入る。
下から右で差して伊藤の背中ごしに四つでロックし左腕を肩に乗せタイトにストレートアームバーは手塚。伊藤がヒジを曲げるとそこから跳ね上げスイープも狙う手塚に伊藤は中央に戻る。
ヒジ、パウンドを狙い、左拳を伸ばす伊藤。その左腕を深く掴んだ手塚は一気に腰を切って腕十字へ! 肩抜き後転でうつ伏せになり、伊藤の腕を伸ばすと、伊藤がタップした。
見事な一本勝ちで第7代王者となった手塚は、ベルトを巻いてケージの中で子供を肩車。「修斗で3連勝して、PANCRASE、またGRACHANに戻って来ました。また新たな選手も出てきているし、防衛戦も伊藤空也も1年くらい時間あげるからまた這い上がってきてください。俺、どうすればいいですかね。バンタム級トーナメントもやってたし、いけるんちゃうかな、俺。GRACHAN背負ってまたやっていきます」とマイクで語った。