2021年12月4日(日本時間5日)、米国ネヴァダ州ラスヴェガスUFC APEXにて「UFC Fight Night: Font vs. Aldo」が行われた。
前日には、Bellatorでバンタム級王座戦としてセルジオ・ペティスと堀口恭司が対戦し、ペティスが4R KOで初防衛に成功しているが、この両者と対戦したファイターが、4日のUFC APEX大会に出場。
今回のUFCのメインイベントのバンタム級(5分5R)戦では、UFC4連勝中で4位のロブ・フォント(米国)と、2連勝中で5位のジョゼ・アルド(ブラジル)が、5分5Rで対戦した。
フォントはセルジオ・ペティスを最後に破った選手。2018年12月に当時フライ級2位だったペティスがバンタム級10位だったフォントと対戦し、フォントが判定勝ちしている。このペティス戦以降、フォントはテイクダウンからの立ち上がりも強化し、得意の打撃で勝負。リッキー・シモン、マルロン・モラエス、コディ・ガーブラントにも勝利し、4連勝で今回のアルド戦を迎える。MMA19勝4敗。
対するアルドは、アレクサンダー・ヴォルカノフスキー、マルロン・モラエス、ピョートル・ヤンと強豪相手に3連敗も、その後は実力者マルロン・ヴェラとペドロ・ムニョスにいずれも判定勝ち。MMA戦績30勝7敗で長く上位戦線で戦っている。
また、プレリムでは、フライ級(5分3R)でマネル・ケイプ(ポルトガル)とジャルガス・ジュマグロフ(カザフスタン)が対戦。ケイプが1R TKO勝ちでオクタゴン2勝目を挙げて戦績を2勝2敗の五分とした。
なお、メインカード前に、UFCのメイクアップアーティストでガンと闘病中だったスージー・フリントン追悼のビデオが流された。
UFC Fight Night: Font vs. Aldo 速報
【メインイベント】
▼バンタム級 5分5R〇ジョゼ・アルド(ブラジル)31勝7敗(UFC13勝6敗)136ポンド/61.69kg[5R 判定3-0] ※50-45×2, 49-46×ロブ・フォント(米国)19勝5敗(UFC9勝4敗)134ポンド/60.78kg
バンタム級4位のフォントと、5位のアルドによるメインイベントの5R戦。
1R、サウスポー構えのフォント。オーソのアルド。オーソに戻し右アッパーで飛び込むフォント。かわして左の蹴りはアルド。フォントの右がかする。先にフォントから腰に組んでテイクダウン。その立ち際にスタンドバックにつくフォントは崩すが、両手を着いて立つアルドは足をかけさせず正対、離れる!
すぐに詰めるフォントはワンツーで前に。ハイペースで攻める。左ジャブを突くフォントに足を触りに行くアルド。限定された観客から「アルド」コール。右ボディを突くフォント。右ローも。アルドは右をダックでかわして左回り。フォントはなおもワンツーで攻める。その飛び込みをかわして左ボディはアルド! フォントも右ボディを返す。
左ジャブから右ボディを当てるフォント。アルドはワンツーからノーモーションの右ストレート! ダウンしたフォントにアルドはパウンド連打もブザー。フォントはすぐに立ち上がりコーナーに戻る。
2R、グローブタッチ。左ジャブを突くアルド。フォントもジャブから右ボディフック! 左を突いて圧力をかける。左インロー、ボディから右を打つフォント。アルドはその左に右をかぶせるが手数はフォント。ワンツーの右を当てるアルド! 下がるフォントにアルドは跳びヒザもサークリングするフォント。
ここでもアルドコール。フォントは右ボディから左ストレート。アルドも右から肥田るアッパー! フォントは右ストレートで押し返す。頭を振り左ボディ打ちはアルド。しかしフォントも右カーフキックを返す。2度目は足を上げるアルド。右ヒザもそこに右を返すフォントは左右からミドルで前に。右オーバーハンドから組み付くフォントを切るアルドは右ボディで前に! フォントの右カーフをチェック。
3R、拳を合わせる両者。オーソから圧力をかけるフォントに右ローを当てるアルド。なおも右ローでフォントの左足を飛ばせる。さらに右ロー。ジャブを返すフォントはシングルレッグも、切るアルドが上にニアマウントからハーフで上になると左で枕に巻きに。サイドになるが、足を戻すフォントにインサイドに。右で枕に巻き背中を着かせるアルド。フォントは金網まで這い立ちち上がり。
右アッパーを当てるフォント。アルドは右目を腫らす。左ボディストレートのフォントは右ボディでも前進。アルドも左ジャブを返し、右カーフキック! 足を滑らせてダウンもすぐに立つフォント。右ボディ打ちを返すが、アルドも右カーフを当てる。ここまでの3Rはアルドのラウンドか。
4R、右目が腫れで塞がるアルド。右を振って前に出るフォントにカウンターの右を当てるアルド! 金網まで詰めて右ヒザ! ダウンしたフォントに上を取り、左で枕に巻いて背中を着かせるとハーフからパスガード。腰を抱き、抑え込み。腰を切るフォントにハーフガードの中に入って抑えるアルド。さらに枕に巻いてから足を抜きパスガード。フォントもすぐに足を戻してフルガードに。アルドは隠れた柔術使いの実力を見せて上をキープ。しかし下のフォントもヒジを打ち込み、腕十字狙い。胸に頭を置くアルドは必死の抑え込みから片足をパス! 左で枕に巻くと、その腕を剥がそうとするフォント。アルドは立ち上がりを許さずブザー。このラウンドもアルド。
5R、左目を腫らすフォントはコーナーから「このラウンドでフィニッシュしないと負けるぞ」と発破をかけられる。前に出るフォントは左右からボディ打ち、跳びヒザも。しかしアルドも押し返し左からヒジ打ち。距離が近くなると押し込むのはフォント。右で差しダブルレッグへ。差し上げるアルドに右ヒジを突き離れるが、そこで圧力をかけるのはアルド。フォントは体を入れ替え金網に詰めて右で差して左のパンチ。左で小手に巻くアルドに右ヒジを打つフォント。
右を当てたアルドは左ボディ! フォントの足の手繰りを切り、巻き込み前転のフォントを逃さずバックへ。マウントを奪うアルドは右で脇を差し、バック、リアネイキドチョーク狙いへ! パームトゥパームで極めに行くが、腰をずらしてエスケープのフォント。アルドが上のままブザー。
両者はしばし立ち上がれずも座ったままハグ。判定は3-0でアルドが勝利。ノヴァウニオン総帥のアンドレ・ペデネイラスから恒例の勝利の肩車に乗せられ、ガッツポーズを見せた。
試合後、ケージの中でダニエル・コーミエーのインタビューを受けたアルドは、右目を大きく腫らしながらも、「これが皆さんが見ている新しいアルドだ。このために、こういう相手に勝つために5Rのトレーニングを積んできた。この階級のチャンピオンになるために。タイトルマッチがどうなるか分からないけど、ディラショーとやる必要があればやる」と語った。一方、敗れたフォントは「パワフルで見えないパンチをもらった。彼はレジェンドで、タフだった。今日はジョゼ・アルドの夜だった」と勝者を讃えた。
UFCバンタム級は、この日も会場で観戦した正規王者アルジェメイン・スターリングと暫定王者のピョートル・ヤンの統一戦が、2022年に行われる予定で、統一王者への挑戦者は誰になるか。
サンドヘイゲンが3位につけているがヤンとの直接対決で敗れており、今回、4位のフォントを5位のアルドが破ったため、ランキングは入れ替わるだろう。アルドが名前を挙げたTJ・ディラショーは手術からの回復待ちとなる。
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【コ・メインイベント】
▼ライト級 5分3R〇ラファエル・フィジエフ(キルギス)11勝1敗(UFC5勝1敗)UFC5連勝/155.5ポンド/70.53kg[3R 2分20秒 TKO] ※右後ろ廻し蹴り×ブラッド・リデル(ニュージーランド)10勝2敗(UFC4勝1敗)155.5ポンド/70.53kg
ライト級12位のリデルと、14位のフィジエフの対戦。リデルは元キックボクサー。MMA10勝1敗でUFC4勝1敗、UFC4連勝中だ。2021年6月の前戦はドリュー・ドーバーに判定勝ち。
キルギスのフィジエフはムエタイベースUFCデビュー戦こそ1RKO負けでMM初黒星も、2021年8月の前戦はボビー・グリーンに判定勝ちしている。
1R、オーソドックス構えからサウスポーにスイッチするフィジエフは左ミドル。ガード高めのリデルはオーソドックス構え。フィジエフの左右連続の蹴りをスウェイでかわす。
オーソドックス構えになるフィジエフは左ミドル! 蹴り足を取りに行くリデルだが足を抜くフィジエフは左ミドル。リデルも左から右を振るが遠い。左ボディストレートから右ストレートを振るリデル。かわすフィジエフは右ミドル。かわすリデルは左右の右で飛び込むが、そこにカウンターの右はフィジエフ! たがいにカーフキックから、詰めてオーソから左ミドルはフィジエフ! 右の蹴りからスーパーマンパンチで右、左、右と打ち返すリデル。
2R、スイッチしてから歩いて右ローを打つリデル。詰め返して左右のフィジエフに打ち返しのリデル。フィジエフは左ミドル。リデルも右ストレートを入れる。右縦ヒジで跳び込むフィジエフ。リデルもワンツーの右を縦に振り下ろす。危険な拳のやりとりから、フィジエフの右にリデルは左目尻から出血する。
圧力をかけるフィジエフは右ミドル。続く左右の蹴りを返すリデスは右を刺して組みも突き放すフィジエフは跳びヒザ! 離れるリデルに右カーフキックを当てるフィジエフ。リデルは右ヒジもブロックするフィジエフが左ヒジ狙い。右ヒジで飛び込むリデルにワンツーから左ミドルのフィジエフ。
3R、左ローを突くリデル。フィジエフの右ローの打ち終わりに組んでテイクダウンのリデルもフィジエフはすぐに立ち上がる。
ワンツーから左のリデル。フィジエフのワンツーにリデルはカウンターで組みを混ぜていく。圧力をかけるフィジエフは右の後ろ廻し蹴り! 右側頭部に受けたリデルはダメージが大きく足が泳ぎ右手を挙げかけたところでレフェリーのハーブ・ディーンが間に入った。
5連勝のフィジエフはケージの中で、「神が与えし力だ。リデルはとてもいい人でいろいろ学んだ。3ラウンドの間、スピニングバックキックの瞬間を待っていたよ、彼のガードが下がる瞬間をね」と語り、次に戦いたい相手を問われ、「僕と戦いたいって言ってた人がいたよね? そこに1人のレジェンドがいる。(歓客席の)ビンス・ボーン」と、『ファイティング・ファミリー』で鬼コーチ役を務めたヘナーの青帯ボーンの名前を笑顔で挙げた。
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【メインカード】
▼ライトヘビー級 5分3R〇ジャマール・ヒル(米国)9勝1敗(UFC3勝1敗)205ポンド/92.99kg[1R 0分48秒 TKO] ※右フック→パウンド×ジム・クルート(豪州)12勝3敗(UFC4勝3敗)205.5ポンド/93.21kg
ライトヘビー級14位のヒルと、13位のクルートが対戦。ともにコンテンダーシリーズを経てUFC入り。クルートはサム・グレコの愛弟子。2021年4月の前戦はアンソニー・スミスのローキックでドクターストップ負け。対するヒルはバスケットボール、アメフト出身。2021年6月の前戦でポール・クレイグに腕十字を極められMMA初黒星を喫している。
1R、サウスポー構えのヒルがローから。クルートは右に回りながら右フック! ダウンしたクルートだが、すぐに立ち上がり組んでいくが、切るヒル。
立て直し、右フックを振るクルートにヒルはカウンターの右! ダウンしたクルートにパウンド1発でレフェリーが間に入った。
正座して回復を待つヒル。起き上がったクルートは大きく左目を腫らしながらも、ヒルを持ち上げて祝福した。
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▼ライト級 5分3R〇クレイ・グイダ(米国)37勝21敗(UFC17勝15敗)155ポンド/70.31kg[2R 1分21秒 リアネイキドチョーク]×レオナルド・サントス(ブラジル)18勝5敗(UFC7勝2敗)156ポンド/70.76kg
UFC15年目のグイダは2021年は2月にマイケル・ジョンソンに判定勝ち。8月にリオ五輪グレコローマン75kg級銀メダリストのマーク・マドセンにスプリット判定負け。
対する黒帯柔術家のサントスは、2013年TUFブラジル2で優勝。8年で8戦無敗(7勝1分)。20213月の前戦でUFC4戦全勝のグラント・ドーソンに3R ガードで鉄槌を浴びUFC初黒星を喫した。
1R、ベテラン同士の対戦。ともにオーソドックス構え。いつものように身体を振って近づくグイダ。ガードを高く、右ローを合てるサントス。左三日月蹴りを腹に当てたサントスにグイダが後退!
グイダのシングルレッグを潰して右の鉄槌を連打するサントス。グイダは足を掴んだまま動けないが、レフェリーは止めず。サントスはレフェリーの顔を見るが、立ち上がってきたグイダ。サントスはヒザ蹴り! さらに左右ボディ打ちに、グイダの身体がくの字になるも、動くことでレフェリーは止めず。
離れたグイダは右を振ってダブルレッグも、切るサントスはまたも左前蹴り。しかし詰めるグイダはダブルレッグから尻下でクラッチし、テイクダウン! サントスはクローズドガードで残り30秒をしのぐ。
2R、詰めるグイダ。1Rのフィニッシュワークでサントスはスタミナを使い果たしたか、グイダはボディロックから足をかけて前方に崩してテイクダウン。亀で動けないサントスにパウンド連打。バックに回ると、なんとサントスにパームトゥパームでリアネイキドチョーク! サントスがタップした。
試合後、 ダニエル・コーミエーから「なぜ1Rのあんなに鉄槌を浴びて復活できたのか?」と聞かれたグイダは、「いいこと聞くね、チャンプ。それは一言、レスリングさ、ベイビー」と返答。続けて会場観戦した両親に感謝。12月8日に40歳を迎えるグイダは、母親特製のUFCリングとともに記念撮影に応じた。
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▼ミドル級 5分3R〇クリス・カーティス(米国)28勝8敗(UFC2勝0敗)185ポンド/83.91kg[2R 1分58秒 TKO] ※右フック→右ヒザ×ブレンダン・アレン(米国)17勝5敗(UFC5勝2敗)185.5ポンド/84.14kg
1R、オーソドックス構えのアレンはシングルレッグで持ち上げてテイクダウン。カーティスの立ち上がり際にバックに回るが落とすカーティス。スタンドでアレンは左ジャブ。サウスポー構えのカーティスに右ハイも。ブロックするカーティスは左ストレートで前に出ると右ボディも突く。右ミドルを当てるアレン。カーティスは左ロー。アレンは左の縦ヒジで飛び込む。
左ボディストレートから左ハイを打ち込むカーティス。ブロックするアレンも右ハイからシングルレッグ、足を掴んだまま後方に寝てのストレートフットロック! カーティスも身体を起こす。
2R、喧嘩四つのジャブの刺し合いはカーティス。さらにアレンの右ボディストレートの打ち終わりに右を狙う。詰めるカーティスは打ち合いで左ボディから右フック! 同時に右を振っていたアレンはカウンターで浴び、後退。詰めるカーティスは首を押さえてのダーティーボクシングから右アッパー、ヒザ蹴り! 金網背にアレンが崩れ落ちた。スクランブル参戦ながら、階級上のUFCで2連続KO・TKO勝ちのカーティスは、MMA7連勝に。
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▼ウェルター級 5分3R〇アレックス・モロノ(米国)21勝7敗(UFC10勝4敗)170.5lbs/77.34kg[判定3-0] ※30-27×3×ミッキー・ガル(米国)7勝4敗(UFC6勝4敗)170.5lbs/77.34kg
UFC2戦目でプロレスラーのCMパンクにチョークで一本勝ちしたガル。3戦目でセイジ・ノースカットに一本勝ち。しかし、その後はランディ・ブラウン、ディエゴ・サンチェス、マイク・ペリーに敗れ、ジョージ・スリバン、サリム・トーリに勝利。2021年7月のジョーダン・ウイリアム戦ではリアネイキドチョークで一本勝ちしている。
対するモロノは、UFC9勝4敗1NC。2017年9月に中村K太郎にスプリット判定負けもジョシュ・バークマンにギロチンチョークで勝利。2018年7月にジョーダン・メインに判定負けも以降、3連勝。カオス・ウイリアムスとアンソニー・ペティスに敗れるも、ライ・マッキー、ドナルド・セラーニ、2021年9月の前戦ではスクランブル参戦ながらデヴィッド・ザワダに判定勝ちしている。
1R、ともにオーソドックス構え。じりじり詰めるモロノは右を突く。ガルも左ジャブで牽制。モロノは右インロー。ガルも左ミドル、左ボディストレート、右ローを返す。
ガルの右に左を返すモロノ。さらに左ジャブにガルは後方にダウン! クローズドガードを解き、潜りから右手で足を手繰りインバーテットガード、さらにクローズドガードで凌ぐガルだが、金網まで這い上体を立てて立ち上がり前進してゴング。
2Rも右をヒットさせるモロノ。強気で左右で前に出ると組みに出るが、剥がすモロノ。右ストレートを打ち込むガルだが単発。連打のモロノは手数で上回る。組み付くガルだが切るモロノが打撃で反撃。
3R、このラウンドもスタンド戦に。詰めるガルは右を振って前に出るが、モロノも右を返す。右ボディストレート、右ヒジで金網に詰めるが、モロノも右前蹴りから左右を打ち返してブザー。
ともに柔術黒帯の戦いは、スタンド戦となり判定3-0(30-27×3)でモロノが勝利。ケージサイドの父に3連勝目の白星を捧げた。
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【プレリム】
▼ミドル級 5分3R〇ドゥスコ・トドロビッチ(セルビア)11勝2敗(UFC2勝2敗)185.5ポンド/84.14kg[1R 4分34秒 TKO] ※バックマウントからパウンド×マキ・ピトーロ(米国)13勝9敗(UFC1勝5敗)184.5ポンド/83.69kg
ワンツーのトドロビッチにピトーロは右を当てる。トドロビッチはダブルレッグもがぶったピトーロが引き込んでギロチンへ。ガードの中に入れて絞め上げるが、首を抜くトドロビッチ。ガードの中からヒジを打ち込む。片足をパスし、クルスフィックスでパウンド連打。背中を向けたピトーロの両足を伸ばしてうつ伏せにさせてバックマウントからパウンド連打でレフェリーが間に入った。
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▼フライ級 5分3R〇マネル・ケイプ(ポルトガル)17勝6敗(UFC2勝2敗)125.5ポンド/56.93kg[1R 4分02秒 TKO] ※右ストレート→左右ラッシュ×ジャルガス・ジュマグロフ(カザフスタン)14勝6敗(UFC1勝3敗)125.5ポンド/56.93kg
フライ級(5分3R)でマネル・ケイプ(ポルトガル)とジャルガス・ジュマグロフ(カザフスタン)が対戦する。
ケイプは、元RIZINバンタム級王者。2017年の大晦日に堀口恭司に肩固めで一本負けしたケイプだが、2019年の大晦日に朝倉海を2R TKOに下し、RIZINのベルトを巻いている。
朝倉戦後、フライ級に階級を落としてUFC参戦。2021年2月にアレッシャンドリ・パントージャに判定3-0負け、3月にはマテウス・ニコラウにスプリット判定で敗れるも、2021年8月にオデー・オズボーンに右跳びヒザ蹴りからのパウンドで1R KO勝ち。体重超過だったがオクタゴン初勝利を挙げている。
現在、練習の拠点とするラスベガスのUFC APEXで戦うケイプは、今回の計量を125.5ポンド(56.93kg)でパスしている。
対するジャルガス・ジュマグロフ(カザフスタン)もケイプと同じくUFC1勝2敗。「Fight Nights Global」で元UFCのアリ・バガウティノフにスプリット判定勝ちでオクタゴン入りを決めたジュマグロフは、2020年7月のオクタゴンデビュー戦でハウリアン・パイヴァに判定負け。2021年1月にはアミール・アルバジにも判定負けを喫したが、7月の前戦では、コンテンダーシリーズからUFC入りも3連敗中だったジェロム・リヴェラにスタンディングギロチンで一本勝ちしている。計量はケイプと同じ125.5ポンド(56.93kg)でパスした。
ケイプはすでに次回契約の更改を済ませていることを発表しており、ジュマグロフ相手に連続フィニッシュ決着を見せることができるか。
コールを中央で受けて両手を広げるケイプ。 1R、ともにオーソドックス構え。いきなり跳びヒザを見せるケイプ。ジュマグロフも左ジャブから右オーバーハンドで前に。ケイプは右カーフキック。ジュマグロフは右をヒット! 顔をずらしているケイプはステップ。右ローを打つジュマグロフ。そのカーフキックを掴んで右を打ち込むケイプが逆にカーフキック。
右アッパーを見せるケイプ。圧力をかけるジュマグロフ。サウスポー構えにスイッチするケイプ。オーソドックスに戻すとジュマグロフの大きな右をかわす。右カーフキックを当てるケイプ。ジャブに右はケイプ! ジュマグロフも前足に右カーフを打ち込む。
右足を上げてから右ストレート、さらに右カーフキックにジュマグロフの足が流れる。さらに左を当て右でダウンを奪取! 足を手繰るジュマグロフを切り、立ち上がったジュマグロフを詰めて左右高速ラッシュ! 金網背にガードを固めていたジュマグロフだが、右ストレート、左フックにマットに沈んだ。
試合後、ケージの中でダニエル・コーミエーからインタビューを受けたケイプは「しっかり準備してきた。誰になんと言われようと自信があった。俺はスターボーイだ。イージーワーク、イージーマネー。スーパーパワーでやってやった。みんな知ってるだろう、俺はニコラウに負けていない。来年にはチャンピオンになる。誰と戦いたいなんて言わない。俺と戦いたいやつが俺の名前を挙げればいい」と語った。
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▼ウェルター級 5分3R〇ブライアン・バーバリーナ(米国)16勝8敗(UFC7勝6敗)170.5ポンド/77.34kg[判定3-0] ※29-28×3×ダリアン・ウイークス(米国)5勝1敗(UFC1敗)/170ポンド/77.11kg
1R、サウスポー構えのバーバリーナ。UFCデビュー戦のウイークスはオーソドックス構え。左の前蹴りで距離を取るウイークス。バーバリーナは左インロー。片足を上げて近づいたところにウイークスは四つから小外がけでテイクダウン。金網を使って立つバーバリーナは右のダブルを見せる。
左前足で関節蹴りのウイークス。バーバリーナは左インローを連打で効かせる。前足にシングルレッグから押し込むウイークス。フレームを作ってヒジを打ち込むバーバリーナ。突き放すとなおもインローを当てる。
2R、先に詰めてボディロックテイクダウンはウイークス! 下からバーバリーナは腕十字狙いもウイークスは鉄槌。後転して立ち上がるバーバリーナ。右インローを打つウイークス。今度は右のアウトサイドローを返すバーバリーナは左脇を差して投げ!深追いしないバーバリーナは立たせる。
前手の左フックから右を振るウイークス。シングルレッグから腰を抱きテイクダウンはウイークス。しかし金網使い立ち上がるバーバリーナはヒジを打ち、ワンツー。さらにインロー! 足が流れるウイークスに跳びヒザ、右オーバーハンドのバーバリーナ。
3R、金網まで詰めるウイークスはシングルレッグ、ダブルレッグを仕掛ける。自身の左ハイでバランスを崩したバーバリーナだがすぐに立ち上がる。詰めて右ボディを当てるバーバリーナ。さらに左ボディストレート、左インローも。
互いにスタミナ厳しいなか、前に出るのはバーバリーナ。右の正拳突きを腹に突くバーバリーナに押し返したウイークスだが、バーバリーナも顔面から腹と上下に打ち前へ。そこにカウンターのダブルレッグテイクダウンはウイークス。しかし立ち上がるバーバリーナが左フックを当てて前進したところでブザー。1、3Rはバーバリーナ、2Rはウイークスか。
判定は3-0(29-28×3)でバーバリーナが勝利。UFC7勝6敗と勝ち越しの白星を掴んだ。
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▼女子ストロー級 5分3R〇シャイアン・ブリスマス(米国)7勝2敗(UFC2勝1敗)115.5ポンド/52.39kg[判定3-0] ※30-27, 29-28×2×マロリー・マーティン(米国)7勝5敗(UFC1勝3敗)115ポンド/52.16kg
左ジャブ、右ストレート、右ストレート、左フックと手数に勝るベイズが前進。組んで四つに持ち込むマーティンを切って判定勝ち。
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▼ライトヘビー級 5分3R〇ウィリアム・ナイト(米国)11勝2敗(UFC3勝1敗)206ポンド/93.44kg[判定3-0] ※29-28×3×アロンゾ・メニフィールド(米国)11勝3敗(UFC4勝3敗)205.5ポンド/93.21kg
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▼ライト級 5分3R〇クラウディオ・プエレス(ペルー)11勝2敗(UFC4勝1敗)UFC4連勝/155ポンド/70.31kg[3R 3分25秒 ヒザ十字]×クリス・グレッツェマーカー(米国)15勝5敗(UFC3勝4敗)156ポンド/70.76kg
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▼バンタム級 5分3R〇ヴィンス・モラレス(米国)11勝5敗(UFC3勝)135.5ポンド/61.46kg[1R 2分02秒 KO] ※右フック→パウンド×ルイス・スモルカ(米国)17勝8敗(UFC8勝8敗)135.5ポンド/61.46kg
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▼ウェルター級 5分3Rジェイク・マシューズ(豪州)17勝5敗(UFC10勝5敗)170ポンド/77.11kgジェレマイア・ウェルズ(米国)9勝2敗(UFC1勝0敗)170.5ポンド/77.34kg※ウェルズのセコンドから新型コロナウイルスの陽性反応が出たことで試合が中止に。本人は陰性。
▼ライトヘビー級 5分3Rジャレッド・ヴァンデラ(米国)12勝6敗(UFC1勝2敗)265ポンド/120.20kgアザマト・ムルザカノフ(ロシア)10勝0敗(UFC0勝0敗)216.5ポンド/98.20kg※バンデラがメディカルチェックをクリアできず中止