ONE: WINTER WARRIORS
2021年12月3日(金)午後9時30分~シンガポール・インドアスタジアムABEMA格闘チャンネル/ONE SUPER APPにて配信※選手名から見所・インタビュー※数値は最終計量及びハイドレーションテスト結果
▼キックボクシング ライト級世界選手権試合 3分5R〇レギン・アーセル(オランダ)76.70kg, 1.0066[判定2-1]×イスラム・ムルタザエフ(ロシア)77.10kg, 1.0160※アーセルが3度目防衛に成功
アーセルは南アメリカのスリナム共和国生まれで、4歳の時、新天地を求めた家族とともにアムステルダムに移住。護身術を身に付け、8歳でテコンドーを始めた。キックボクシングでも成果を残し、プロ転向。ONEでタイトルを獲得する前は、ラスベガスを本拠地とするLion Fightでスーパーミドル級世界王者に、ドイツのMFC(Mix Fight Championship)でもキックボクシング世界王者となった。長い手足をフル活用して繰り出すキックや、強烈な跳びヒザ蹴りを得意としている。ライト級王座は2019年5月にニキー・ホルツケンとの王座決定戦で手にし、同年10月にはダイレクトリマッチで初防衛にも成功した。2021年2月にはムスタファ・ハイダに判定勝ちで2度目の防衛に成功している。
挑戦者のムルタザエフはダゲスタン出身。10歳でムエタイを始め、ジュニア世界選手権に出場。プロになってからはTHAI FIGHT、KOK WORLD SERIESなどに出場。2021年3月には『Mix Fight 46』にてMMAにも挑戦してTKO勝ちを収めている。ONEには今回が初参戦にしてタイトル挑戦のチャンスが巡ってきた。
1R、ともにオーソドックス構え。先に左ミドルで牽制はムルタザエフ。さらに左ロー・ジャブ、左ハイ、前蹴りと左の攻撃で牽制。ガードを固めるアーセルはじりじり詰めて右を振るが、そこに左を内側から突くムルタザエフ。詰めてバックフィストも。
左ボディストレートを当てるアーセル。右オーバーハンドは空振り。詰めるアーセルは跳びヒザもキャッチされブレーク。ムルタザエフの左フックに右の前蹴りをカウンターで合わせる。
2R、先に詰めるアーセル。ムルタザエフは高い左前蹴りからまたもバックフィスト。しかしガード硬いアーセル距離を詰めて、ムルタザエフの右ハイをかわして前に。右アッパーもかわしたムルタザエフは前手を突く。
左の蹴りはムルタザエフもかわして右ローを蹴り返すアーセル。右ハイはブロックされる。左のかけ蹴りを見せるムルタザエフ。かわすアーセルだが、中に入ると左ジャブをもらう。さらに左ハイも! 浅いがアーセルはもらう。手数はムルタザエフ。
3R、先に左右ローから入るアーセルは詰めて右フック! ムルタザエフは前手の左ジャブ。左ミドルを3発当てる。右ローを返すアーセル。右跳びヒザはかわされる。左ストレートで前に出るアーセルにムルタザエフは左回りで左フック。しかしアーセルはワンツーからヒザでムルタザエフのバランスを崩す。左ボディ狙いから右顔面を狙うアーセル。ムルタザエフは右ハイもブロックするアーセル。
4R、詰めるのはアーセル。長い右を当てて、左ストレート、さらに左ヒザ! 下がるムルタザエフはクリンチ。ブレークから左ボディで飛び込むアーセル。さらに右ボディストレートも。クリンチに来るムルタザエフを振り払いヒザ蹴り! 左ボディストレートで金網に詰める。ムルタザエフは体力を消耗か。手数が減ると、アーセルは右ハイ。かわすムルタザエフだが、左の蹴りも当たらず。
5R、序盤のはムルタザエフ、中盤からはアーセル。最終ラウンド。左ミドルを当てるムルタザエフ。アーセルはテンカオで前へ。さらに右ヒザ、左から右の打ち下ろし! 凌ぐムルタザエフだが金網背に。詰めるアーセルはテンカオで飛び込む。アーセルの左をスウェイでかわすムルタザエフだが、掴みにイエローカードが出される。右の前蹴りを顔面に当てるアーセル! ムルタザエフは右ハイ、右フックを当てるもゴング。
判定は2-1でアーセルが勝利し、18連勝で3度目の防衛に成功。チャトリCEO兼会長から黄金のベルトを肩にかけられたアーセルは「勝てて良かった。思うような試合ができず、パフォーマンスには満足していない。自分のスキルを証明する必要がある」と、謙虚に語った。
[nextpage]
▼女子アトム級ワールドグランプリ 決勝 5分3R〇スタンプ・フェアテックス(タイ)51.15kg, 1.0036[2R 2分14秒 腕十字] ×リトゥ・フォガット(インド)52.05kg, 1.0074※スタンプがWGP王者に。同級王者アンジェラ・リーへの挑戦権を獲得
コ・メインイベントは、ONE女子アトム級ワールドグランプリの決勝戦。ランキング2位のスタンプ・フェアテックスと、4位のリトゥ・フォガットが、王者アンジェラ・リーへの挑戦権を懸けて拳を交える。
9月3日に行われたGP1回戦では、スタンプがアリヨナ・ラソヒナ(ウクライナ)にスプリット判定勝ち。ハム・ソヒ(韓国)がデニス・ザンボアンガ(フィリピン)にスプリット判定勝ち。リトゥ・フォガット(インド)がメン・ボー(中国)に判定3-0で勝利。平田樹(日本)がアリース・アンダーソン(米国)に判定3-0で勝利。
しかし、スタンプの相手として組まれていた元RIZINスーパーアトム級王者ハム・ソヒが負傷により欠場。リザーブファイトで山口芽生(日本)を下したジュリー・メザバルバ(ブラジル)がスタンプの対戦相手に。
10月29日の準決勝では、右ミドルを掴んでテイクダウンするメザバルバだが、スタンプはすぐに立ち上がり、2Rには投げの打ち合いからバックを奪取。後半も左の蹴りでスタンドを制して勝利。決勝進出を決めた。
もうひとつの準決勝は、試合直前に平田が高熱による体調不良で欠場。急遽、ジェネリン・オルシム(フィリピン)がフォガットと対戦。フォガットがレスリングでオルシムを圧倒し、決勝進出を決めている。
1R、ともにオーソドックス構え。いきなり組みにいったフォガット。スタンプはヒザを入れながら突き放す。遠間のフォガット。中央を取るスタンプは、さらなるフォガットの組みをヒザを入れて突き放す。細かいステップを踏み、前足にシングルレッグはフォガット! しかし片足立ちのスタンプは金網背に右で小手に巻き左手を挙げる。。左で差すフォガットにヒザはスタンプ!
しかしフォガットはダブルレッグに切り替えテイクダウン! すぐにスタンプは金網背に立つ。ダブルレッグでリフトまでするフォガット。そこにスタンプはギロチンを狙いジャンピングクローズドガードに。ガードの中に入り前に落とすのを嫌ったフォガットは金網際に着地させると、なおも押し込む.
2R、フォガットの入りに右ストレート、右ヒザで突き放すスタンプ。しかしフォガットは前足にシングルレッグテイクダウンはフォガット! そこにバック狙いから三角絞めはスタンプ! 下から三角に固めてヒジも。右肩を押して角度を作り外すフォガットに、スタンプはうつ伏せから後転し腕十字!! フォガットを前転させてヒジを伸ばし極めてタップを奪った。
ケージの中でスタンプは歓喜のダンス! 悔しい一本負けのフォガットもスタンプとのハグに笑顔を見せた。 2R 2分14秒、今GPで確かな成長を見せて一本勝ちのスタンプは、チャトリCEO兼会長からワールドGP王者の銀のベルトを渡されると、肩にかけて、「まさか相手に腕十字を極めるなんて驚きです。(アンジェラ・リーにメッセージを)しっかりベストを尽くして、アンジェラ・リーからベルトを奪い取りたいです」と語った。
[nextpage]
▼キックボクシング バンタム級 3分3R×チュー・ジェンリャン(中国)65.10kg, 1.0099[判定0-3]〇秋元皓貴(日本)65.25kg, 1.0031
バンタム級キックボクシング3位で現在3連勝中の秋元皓貴が、中国からONEに初参戦するチュー・ジェンリャンを迎え撃つ。秋元は前戦でジャン・チェンロンとの再戦を制しており、今回のジェンリャンを降し、現王者のカピタン・ペッティンディーアカデミーへの挑戦に辿り着きたいところだ。
対するジェンリャンも17連勝中の強豪。中国の国家ムエタイチームの一員として活躍。2013年中国ムエタイ選手権-75kg級で金メダルを獲得し、同年にプロデビュー。2014年WLF-65㎏級インターコンチネンタル王者、2014年S-1“皇后杯”王者、2015年S-1“泰皇杯”王者、2016年WLF -67㎏級世界カンフー王者、2017年GOH世界フェザー級王者、2019年ISKAスーパーフェザー級世界王者などに就いている中国のトップキックボクサーだ。
日本にも2017年7月に『Krush』に来日し、小宮由紀博から判定勝ちを収めているほか、2018年1月には長島☆自演乙☆雄一郎にもTKO勝ちしている。
ディラン・サルバドール、ケム・シッソーンピーノン、イリアス・ブライド、ジョムトーン・チュワタナ、モサブ・アムラーニ、サゲッダーオ・ペットパヤタイといった世界に名を知られる強豪たちからも勝利を収めており、2016年8月にモロッコにてフランス人選手に敗れて以降は17連勝。中国国内だけで試合をしているわけではなく、ポルトガルやブラジル、スイス、タイ、アメリカ、ニュージーランドなどにも遠征して勝利している。戦績は51勝(23KO)7敗。31歳のチューは英国ラフバラ大学でスポーツマーケティングの修士号を取得するため、試合から遠ざかっていたが、今回、ONEで復帰となる。
1R、右ミドルを蹴っていくジェンリャンに秋元は左右のロー。秋元のミドルはジェンリャンがスウェーでかわしていく。秋元の強烈な右ロー、そして踏み込み鋭い左奥足ローが次々と決まり、ジェンリャンは右ハイを繰り出すが秋元は肩で受け止める。秋元の右フックからの左ハイ、ジェンリャンの右ミドルをしっかりとスネで受ける秋元はすかさずローを蹴り返す。
2R、ジェンリャンはいきなり足払いで秋元を転がす。ジェンリャンの右ミドルをカットしてすぐに左ミドル、さらに左右ハイをガードの上から叩きつける秋元。ジェンリャンは下がり始め、秋元の軸足を刈っていく。秋元の右ローを前足に何度も被弾するジェンリャンは軸足払いでの崩し、秋元は前へ出続ける。
3Rもジェンリャンの右ミドルをしっかりカットする秋元。そして前へ出て右ローを蹴る。秋元のハイにはジェンリャンが軸足払い。秋元は左右フックから組んでのヒザ蹴りに行くがパンチでのヒットはなかなか奪えない。秋元のワンツーから右ハイが浅くヒット。ジェンリャンの攻撃をブロックした秋元はハイを蹴るが、ジェンリャンは軸足払い。強いフィジカルで前へ出ていく秋元が最後まで攻め続け、判定3-0で勝利の雄たけびをあげた。
勝利者インタビューで秋元は「今回もすごい強い選手組まれて、負けるんじゃないかってインタビューをめっちゃされて。今までやってきたことを信じてやったら結果が出るんだと実感しました。強敵でしただけれどしっかり勝ててよかったです」と、不利の下馬評を覆したと語った。
[nextpage]
▼ONEライト級(※77.1kg)5分3R×ティモフィ・ナシューヒン(ロシア)77.10kg, 1.0241[3R 0分49秒 TKO] ※右ストレート〇“ダギ”ザイード・フセイン・アサラナリエフ(トルコ)76.65kg, 1.0183
ライト級で14勝5敗のティモフィ・ナシューヒンと“ダギ”ことザイード・フセイン・アサラナリエフ(8勝2敗O)が、2018年9月(アサラナリエフがTKO勝ち)以来、3年3カ月振りの再戦に臨む。
前戦でクリスチャン・リーに判定負けした3位のアサラナリエフと、リーに1R TKO負けした5位のナシューヒン。現王者はリーに判定勝ちしたオク・レユンだが、王座戦線に進むのはこの勝者か、それともリーか。
1R、ともにオーソドックス構え。近づきワンツースリーフォーまで連打で打ち込むナシューヒン。ダギも右ロー、さらに右フック! 前手の左フック、さらに右アッパーも打ち込むとナシューヒンは下がるが、左の相打ちでダギがダウン! すぐに立ち上がりシングルレッグからハイクロッチでテイクダウンするダギ! すぐに立つナシューヒン。ダギのヒザ蹴りがローブローとなり中断。再開。
互いに左フック! ジャブの刺し合い。ナシューヒンの右から左アッパーがかすめる。右ミドルのダギだが、蹴り足を掴むナシューヒンは前に。足を抜くダギはワンツーの右をヒット! さらに詰めて首相撲ヒザ! 出血するナシューヒン。押し込むダギに左で差す。離れて大きな左フックで飛び込むダギ。ナシューヒンの左目下の出血にドクターチェック。再開。ナシューヒンは頭を下げて右を打ち込む。さらに左ハイも空振り。
2R、オーソから左ハイを見せるナシューヒン。金網まで詰めるダギは左でダウンを奪うが、すぐに立ち上がるナシューヒンもノーガードで激しい打ち返し。ダギはダブルレッグテイクダウンで上に。ハーフガードのナシューヒンはパウンドに腰を切り足を戻し、半身になって立とうとするが、腰を抱いてパウンドするダギ。
レフェリーがナシューヒンの出血をドクターチェック後、再開。金網まで這い、立ち上がることに成功したナシューヒン。前に出るナシューヒンにダギはダブルレッグから持ち上げテイクダウン! ナシューヒンは左顔面を大きく腫らしながら、上体を立てに行く。シングルレッグからハイクロッチを狙うダギを差し上げるナシューヒン。そこに右ボディを突くダギ。ゴング。
3R、ダギの右カーフキックにバランスを崩すナシューヒンだが、左右の左を振って前に。そこに左を当てたダギ! 一瞬、足が泳ぎ、両足が揃い止まったナシューヒンにダギは、右ストレート! ナシューヒンが後方に倒れ、レフェリーが間に入った。
3R、49秒で、3位のダギことアサラナリエフがTKO勝利。ケージの中で「気分はいいよ。(リーとか対戦したい相手は?)誰だろうが戦う。勝った人と戦うよ」と語った。
[nextpage]
▼ONEヘビー級(※102.2kg)5分3R×カン・ジウォン(韓国)111.80kg, 1.0191[1R 2分27秒 リアネイキドチョーク]〇マーカス・“ブシェシャ”・アルメイダ(ブラジル)117.45kg, 1.0049
ヘビー級で柔術世界選手権4連覇の“ブシェシャ”ことマーカス・アルメイダがMMA2戦目に臨む。2021年9月のMMAデビュー戦では、ストライカーのアンダーソン・シウバを1R ノースサウスチョークで極めている。
対するは、HEATからONEに参戦したカン・ジウォン。MMA5戦負け無しで、2021年3月の前戦ではレスリング世界選手権金メダリストでRIZINでも活躍したアミル・アリアックバリを1R、左フックでKOに下しており、今回も大物食いを起こすか。
1R、サウスポー構えのジウォン。オーソドックス構えのブシェシャ。その周りを左回りのジウォンは右フックから入る。ブロッキングするブシェシャは右前蹴り。
ジウォンの左前蹴りにカウンターのダブルレッグテイクダウンはブシェシャ! ハーフから金網背に上体を立てようとするジウォン。そこを立たせず崩してバックに回るブシェシャは両足をかけて引き込むと、パームトゥパームでフェイスロックからアゴ下に左腕を捻じ込ませる。
背後のブシェシャに1発パンチを放ったジウォンだが、ブシェシャの絞めにタップした。ブシェシャはMMA2連勝をマーク。
[nextpage]
▼ONEフライ級(※61.2kg)5分3R×フー・ヨン(中国)60.70kg, 1.0040[判定0-3]〇若松佑弥(日本)61.20kg, 1.0136
MMA14勝4敗、フライ級3位の若松は、現在4連勝中。2021年4月の前戦では、強豪リース・マクラーレンに判定勝ちで王座挑戦に近づいている中でのノーランカーとの戦いになる。
対するフー・ヨンは7勝2敗。「ONE Hero Series」で4連勝後、2021年3月に本戦に初出場。ヨッカイカー・フェアテックスから再三テイクダウンを奪い判定勝ちしている。
フー・ヨンの黒星は2つ。ONE FC時代にデーダムロンに敗れたジョマン・オマンと、ダナ・ホワイト コンテンダーシリーズに出場したシャン・ゼィーファに敗れている。
試合前に、ONEのシニアバイスプレジデントでマッチメーカーでもあるマット・ヒュームは若松について「もし彼がフー・ヨンに勝利すれば、次はタイトルマッチだろう。ユウヤは(王者のアドリアーノ)モラエスをノックアウトできるパンチを持っている。ONEのスターになる要素を兼ね備えている選手」と、次戦での王座挑戦を明言している。
1R、ともにオーソドックス構え。左ジャブで牽制し、右ローを当てる若松。ヨンの右ストレートを潜りボディロックテイクダウン! しかし蹴り上げのヨンを立たせる若松。右カーフキックにヨンも右フックを合わせる。さらに右カーフキックにヨンの足が流れる。
ワンツーの右を打ち込む若松。さらに右カーフキックでヨンは軸が崩れるが下がらず。ワンツーで前に出る。しかし圧力をかける若松は右ストレート! さらにダブルレッグテイクダウン! クローズドガードのヨンに鉄槌。右ヒザを押してパスするとハーフに。若松はパスを狙うが、その瞬間にヨンは左で差して立ち上がることに成功! そのまま組んでゴング。
2R、大きなワンツーで前に出るヨン。バックステップでかわす若松は右で飛び込みボディロック&小外でテイクダウン! インサイドから強い左のパウンド連打。すぐに左側に片足をパスすると腰を切ってパスガード! サイドから右で脇差し、左で顔面にヒジ。アメリカーナを狙うが、腕を抜いたヨンはブリッジで亀になり立ち上がり。
しかし、すぐに若松はダブルレッグダイブでテイクダウンを奪い、サイドに。カウンターのヒザを狙うも亀になり立つヨン。今度は左ボディで入る若松! 右で差すが離れると、今度はシングルレッグテイクダウン。立つヨンを今度はカウンターのダブルレッグテイクダウンと、グラップリングを試すように動く。
ヨンのシングルレッグにスイッチを合わせようとする若松だが、テイクダウンを奪うヨンはヒザを狙う。
3R、右の前蹴りを打つヨン。左を伸ばして強引に前に出る若松。そこにカウンターを狙うヨン。ヨンの左の蹴りを掴んでニータップでテイクダウンを奪う若松。パスからバックを奪取。しかし上を選択もヨンは立ち上がる。すぐにダブルレッグテイクダウンは若松。リフトし、持ち上げ倒す若松に、スクランブルするヨンをスタンドバックで崩してなおもテイクダウン。コントロールしハーフから背中を着かせてヒジ。鼻血のヨンは顔を腫らせるなか、サイドにパスすると、ヨンの立ち際に右!
下がるヨンを冷静に詰めて、狙いすました右ストレート! ヨンの大きな左右をかわしてカウンターの右ストレート! それでも倒れないヨン。ゴングに両者はハグ。
判定は3-0で若松が勝利。予告通り組み技を披露し、新しい姿を見せた若松は5連勝。ケージの中で王者モラエスへのコメントを求められると、「倒すのが自分のスタイルで、今日は長南さんに倒しに行けと言われていて、直前まで打撃で倒すつもりでしたが、またちょっと新しい自分を見たくて、寝技でも圧倒してコントロールして勝てるところを見せたかったです。ファンの皆はKOを見たかったと思うんですけど……。チャトリさん、どうですかね。次、アドリアーノとやらせてください」と、王者にプレッシャーをかける新たな勝ち方でベルトに王手をかけた。