鈴木は、今度こそ自慢の剛腕をさく裂させることが出来るか(C)RIZIN FF
2021年11月28日(日)兵庫・神戸ワールド記念ホール『RIZIN TRIGGER 1st』の出場選手オンライン個別インタビューが26日(金)に行われた。
第8試合の66.0kg契約5分3Rで山本空良(パワーオブドリームジム)と対戦する鈴木千裕(クロスポイント吉祥寺)は「もうベストを尽くしてやることはやってきたので、あとは試合を迎えるだけです」と心境を語った。
減量に関しても「いつも通り大きな乱れはなく、調子よく進んでいるので、今日か明日の朝にもうひと絞りしてバッチリです」と問題なし。
1週間前に行われた沖縄大会で、一緒に公開練習を行ったジムの先輩である渡慶次幸平が昇侍の後輩である大原樹理にTKO負けしたことで「自分のジムの先輩も自分から負けが続いたので、先輩か後輩のどっちかが止めないといけないので自分が流れを変えます」と、負の連鎖を断ち切りたいとする。
試合場がケージではなくリングになることは「多少は変わると思いますが、リングもケージもやることはそこまで変わらないので。金網の分、リングと違って逃げる範囲は狭いかな。ロープを背にするとロープは伸びるぶん回避できますが、金網だとそれ以上は後ろに逃げられない。ちょっとした違いはあるのでそこに注意してやっていきたいと思います」とした。
対戦する山本については「山本選手はTHE MMAって感じで、総合の選手だから当然ですが、寝技も打撃もバランスよくできる選手なので、なかなか穴がないと思って見て対策と練習をしています。バランスのいい選手ですよね」と評する。
「必然的にこの勝負に勝つには打撃だと思う。自分は打撃が得意でKNOCK OUTでベルトを獲って立ち技を強くして総合に戻ってきたので、それを使った方がいいので必然的にKOで決着がつくと思いますね」と、打撃で仕留めたいという。
山本空良の父・山本喧一のことは「今回の試合がきっかけで知りました。格闘技に詳しくなくて(笑)」と今まで知らなかったと言い、「山本選手のお父さんもいろいろ調べてみましたが、マジかよと思って(笑)。こんな強かった選手の息子さんが出てくるなんて凄い強いんだろうなと思いながら練習していました。めっちゃビックリしましたね」と話した。
相手はグラップリングでの強さを発揮しているが、「やってみないと分かりませんが、対応できるようにベストを尽くしてきたのでそれを試すだけですね。試合を見てめっちゃ攻防が上手いなって思っていたので、出来るだけその展開にはなりたくないですよね。記事にも書いてあるようにグラップラーvsストライカーと書かれてあって、その通りだと思っていて。山本選手が寝技にもっていったらそれは有利ですし、自分が打撃の攻防に持っていったら自分が有利というのは誰が見てもそう思うじゃないですか。でも格闘技は勝負なので、自分が寝技に持っていったらどうなるのか、山本選手が打撃で勝負したらどうなるかは圧倒的有利ではないと思うので、そこは自分の中で一番警戒していますね」と、山本の打撃も甘くは見ていないとした。
前回の昇侍とのデビュー戦では序盤からラッシュに行ったところでカウンターをもらってしまった。しかし、鈴木は「根本的なところは変わらない」という。
「前回の試合も、自分は勝負のかけどころを見極めるようにしているんですよ。パンチを当てた時に効いてるから勝負をかける。そこの見切りが鈍いとカウンターをもらうので、ただ序盤から行くというわけではなく効いた時に行ってる感じですね。格闘技は倒してナンボなので。自分が思うにアマチュアが出来ないことをやるのがプロなので、誰が見ても面白い試合、気付いたら座席から立ち上がっていたとか、それくらいのことをするのがプロの試合だと思っています。だからそういう試合をするように仕上げてきたって感じですね」と、前回は見極めるのが甘かったとし、スタイルを変えるつもりはないとした。
そしてこの試合後のことを聞かれると「自分は先を考えられる立場じゃないので、ここで勝つことだけを考えて仕上げてきました。先のことは勝ってその先に考えます。勝って、ふいにリングに折りてきたもので“これだ”というものがあると思うので、今は勝つこと。他は何も考えてないです」と、この試合に集中していると語った。