WBA世界ライトフライ級スーパー王者・京口紘人(ワタナベボクシングジム)が、「【減量失敗】格闘家の水抜き減量について思うこと」と題して語った動画を自身のYouTubeチャンネルにアップして話題を呼んでいる。
近年減量の失敗が増えている状況について、京口は水抜き減量について説明。自身も水抜きをしていると言い、「アマチュアで66戦、プロでも15戦やって、リカバリーに失敗したことはありますが落とせなかったことは1回もないですし、自分に合った減量方法は自分にしか分からないじゃないですけれど、試行錯誤しながらやるので水抜きに対して怖いって思いは全然ないですね」とする。
京口は格闘家が行う、直前で4~6kg水抜きで落とす方法は「ボクサーには向いていない」という。それは「K-1とかは3分3Rで延長があっても4R、総合格闘技は5分3R、でもボクシングは世界戦だったら3分12Rで36分間動き続けなければいけないので1日4kg抜くとスタミナがもたない」との理由。
自身は「2日間かけて水抜きするんですけれど、大体2kgくらいですかね」と、2kgを2日間に分けて水抜きで落とすとする。
(写真)動画がアップされた当日、Krushの計量が行われていた。計量をパスして笑顔でガッツポーズした加藤りこだが、対戦相手が脱水症状でドクターストップ。試合が消滅した「減量じゃない時もしょっちゅう体重計に乗りますし、これだけ水分を摂ってこれだけ代謝で落ちてっていうのも大体データじゃないですけれど自分の中にあるので、減量スタートしてからも最後の水抜きの2日間も落ちるやろと計算してやれている」と、減量期以外でも体重計に乗って自身の体重の推移を把握していることが大切だとした。
「減量失敗に対してはやっぱり本人の責任でありますし、管理の環境も責任あると思うんですよ。所属しているジムの責任でもあるんです。でもそれってプロなので本人は言えないですよね。いやジムも責任ありますよとは言えない。そこの意思疎通じゃないですけれど、日頃のウェイトの管理っていう部分で毎日体重計に乗って、練習前・後でも。減量していない時期なら乗らなくてもいいでしょって言う人もいるんですよ。別にそれはそれでいいんですけれど、僕の考えはそこも体重計に乗って、あれだけの練習、これだけのラウンド数の練習をした、あの質の練習をしたからこれだけ落ちたっていうデータをとるっていう意味では絶対プラスやと思うんですよ。かつスケジュールに前後の体重を記せば、トレーナーもそれを見るんですよ。トレーナーとコミュニケーションがとれていれば、ある程度の失敗は回避できるんじゃないかなって」と、毎日の練習前・後の体重を記し、その数字をトレーナーと共有していればある程度は体重超過を防げるんじゃないか、と話した。
「水抜き減量は悪だみたいに言ってる人がいるんですよ。全然僕は悪いとも思わないですし、回復するスピードも早いですしね。僕は理にかなってるんじゃないかと思いますけれどね」と、決して水抜き減量自体が悪いことではなく、最後の水抜きだけに頼るのではなく普段からの管理がこういった事態を防ぐのでは、と提言した。