ぱんちゃんが改めて北海道に上陸、RISEランカーの大倉とエキシビションマッチで拳を交える
2021年11月21日(日)北海道・恵庭市総合体育館にて開催されるノースエリア格闘技イベント『BOUT 43』の全対戦カード及び試合順が決定した。
メインイベントは、前回の『BOUT 42』にてKO勝利を飾った安斎宙(Kickboxing Academy Sapporo)がRISEスーパーフェザー級7位・嶋田将典(Stay Gold)を迎えてのRISEランキング戦に挑む。
安斎は2019年11月にRISE世界フェザー級王者・那須川天心(TARGET/Cygames)とエキシビションマッチを行い、那須川に2度ダウンを奪われる“ガチエキシビション”として話題になった。前回『BOUT 42』では階級をフェザー級に上げてKO勝利を飾ったが、この一戦で負傷した怪我からの回復が長引き、RISEランカーとの対戦を始めとする数回のビックオファーを断らざるを得ない状況だったという。今大会ではさらに階級を上げての初のランキング戦となった。
迎え撃つ立場の嶋田はキャリアでは安斎の数倍を誇り、武尊や白鳥大珠などビックネームとの対戦経験を持ち、超過激格闘技ラウェイにも挑戦するなど修羅場の数では安斎を遥かに上回る。前戦は10月の『HEAT』に出場し、K-1&Krushで活躍する三輪裕樹に3RでKO負けを喫した。長く勝ち星から見放されており、北の地で新鋭を相手に再起を懸ける。
セミファイナルでは、昨年11月の『BOUT 41』に出場が決定していながら怪我で欠場となったKNOCK OUT-BLACK女子アトム級王者ぱんちゃん璃奈(STRUGGLE)が初の北海道上陸&BOUT初登場を果たす。
今回は2分1Rのエキシビションマッチながら、相手はRISE QUEENミニフライ級2位・大倉萌(大道塾吉祥寺支部/帯広出身)ということで興味深い組み合わせとなった。
大倉は10歳の頃から大道塾・空道を学び、2017年には『北斗旗全日本空道体力別選手権大会』の女子215(身体指数=身長+体重)以下クラスで優勝。BOUTでプロデビューし、多彩な足技で対戦相手の顔面から出血させてのTKO勝ちを収めた。昨年開催された『QUEEN of QUEENS』にプロ2戦目で抜擢され、百花と接戦を演じポテンシャルの高さを見せつけている。ミニフライ級(-49kg)NEXT QUEENトーナメント2021では準優勝。8月のRISEで宮崎若菜に判定で敗れ、戦績を2勝(1KO)3敗とした。
テクニシャンで階級も上の大倉は北海道出身で、地元でぱんちゃんに花を持たせようとは思わないだろう。本番の試合さながらのエキシビションマッチが期待できそうだ。
また、元WPMF日本バンタム級王者・元ムエタイオープンスーパーバンタム級王者・元NKBバンタム級王者の野呂裕貴(エスジム)と、元ルンピニースタジアム認定バンタム級2位ソントン・チタラダ(タイ)による、RISE公式戦スーパーフェザー級3分3Rという異色のカードも決定。
野呂はかつてヒジ・首相撲ありルールで三冠王に輝いた名選手であり、引退後はエスジムにて指導しているが、本人から「現役時代に出来なかったRISEルールで試合を体験し、今後の指導に生かしたい」との希望があり1試合限りの復帰戦に挑む。
対するソントンはムエタイではもちろん、プロボクシングでも10戦のキャリアを持ち元世界チャンピオンの内藤大助との対戦経験もある。前回の『BOUT 42』を観戦後「これなら自分の方が強い。出場したい」と参戦オファーし、出場が決定した。
ヒジ・首相撲ありのルールでは猛者同士「だった」両選手が、時を経てRISE公式戦にて向き合うBOUTならではのこの超異色カード、勝者は野呂か、ソントンか。
MMAではPANCRASE公式戦として愛翔(※旧リングネーム谷村愛翔・所属P′Lab札幌/Kickboxing Academy Sapporo)が上野惇平(ハイブリッドレスリング八戸/PANCRASEネオブラットトーナメント2019準優勝)とPANCRASE公式戦バンタム級5分3Rにて対戦。
愛翔は昨年11月の『BOUT 41』で池田一歩(G-face)に2R18秒、フロントチョークで念願のPANCRASE公式戦初勝利を飾って以来の試合となる。対する上野は北海道ケージファイトから『BOUT 33』でのパンクラスゲートでプロ昇格し、PANCRASEのネオブラッド・トーナメントにて2019年に準優勝。「目標は(後藤)丈治先輩です」と語るRISE・BOUTにて立技でもプロ経験のあるストライカー愛翔が、打撃を炸裂させるか。あるいはMMAの総合力・キャリア共に勝る上野が封じ込めるのか。
平賀正孝(TEAM URESPA)と江崎壽(ALMA FIGHT GYM BASE/全日本アマチュア修斗選手権2021優勝)が、PANCRASE公式戦フライ級5分3Rにて対戦。
平賀はアマチュアパンクラスからパンクラスゲート、そしてパンクラス北海道大会とキャリアを重ねた言わば「パンクラス北海道大会プロパー」。対する江崎は北海道柔術界きっての実力者で、全日本そして海外の大会にも出場経験を持ちながら今年度よりMMAにも出場している。8月開催の北海道アマチュア修斗選手権大会、そして10月開催の全日本アマチュア修斗選手権大会でグラップリングにて圧倒的な強さを発揮し、一本勝ちの山を築いて優勝。かねてから参戦申し入れのあったBOUTでのパンクラス公式戦での出場が決定した。
MMAのキャリアで勝る平賀が意地を見せるか、それとも江崎がプロの舞台でも必殺のグラップリングに引きずり込むのか。
オープニングファイトではプロ昇格査定試合として、RISEセレクションマッチ バンタム級2分3Rで、堤彪羽(チームコンバット小樽/新極真会ドリームカップ2019準優勝)と相沢晟(TARGET/RISE Nova全日本トーナメント2019準優勝)が対戦する。