自分にとっては、やりやすい相手(堀口)
セルジオは、正確な左ジャブ、右ストレートのコンパクトなワンツーを当てて、前王者のアーチュレッタの変則的な打撃を巧みに捌いてペースを奪った。
堀口は「セルジオ・ペティスは、言ってしまえばベーシックなスタイル。自分にとっては、やりやすい相手かなとは思います」と言う。
13歳で少年テコンドーの世界王者になったセルジオはボクシング、ムエタイとテコンドーを融合させた“ペティスコンドー”も開発中というが、堀口は「たまに回転技も出しますよね」と意に介さない。
「たぶん自分の戦い方って、(セルジオにとっては)すごくやり辛いと思うんですよね。自分は的を絞らせないんで、相手は出しにくくなる。そのなかで、ベーシックな相手の軸をどう崩していくか」と、伝統派空手をベースとした唯一無二の打撃スタイルは、対セルジオにおいても相性がいいと語る。
「アーチュレッタが出来なかったことを自分はしたいと思います」という堀口は現在、アメリカントップチーム(ATT)で、デメトリアス・ジョンソンにTKO勝利した現ONEバンタム級王者アドリアーノ・モライシュや、UFCでマネル・ケイプ(12月4日 vs.ザルガス・ズマグロフ)を降したアレッシャンドリ・パントージャ、Titan FC王者でBellator初陣を飾ったダニー・サバテーロら、世界の強豪と練習を積んでいる。
「アドリアーノとかは、試合がなくてもほぼ毎日ジムに来ていますし、ATTにはいろんなタイプの選手がいて、試合によってパートナーを変えることもできるので、そういう点でもベストなジムなんじゃないかなと思います。いろんな選手を相手に柔術、レスリング、キックボクシング、ボクシング……どれで勝負しても大丈夫なように、全てのレベルを上げています」と、約11カ月ぶりの試合に向けて語る。