9月19日のRIZINにてRISEランカーの百花(右)と対戦するぱんちゃん。宮田Pは「まずは目の前の試合」との見解を示した
RISE QUEENミニフライ級王者・寺山日葵(TEAM TEPPEN)と、KNOCK OUT-BLACK女子アトム級王者ぱんちゃん璃奈(STRUGGLE)の女子頂上決戦について、9月14日(火)都内にて行われたKNOCK OUT対戦カード発表記者会見後に宮田充KNOCK OUTプロデューサーが囲みでコメントした。
ぱんちゃんは9月1日のRIZIN公開練習にて、今後戦いたい相手を聞かれると「一番(ファンから)声が上がっているのは寺山日葵選手です。RIZINの舞台で近い内にできたらなと思っています」と寺山の名をあげ、ファンから多く望まれている試合をRIZINで実現させたいとコメント。その翌日には、寺山がRISE GIRLS POWERの公開練習を行ったため、記者からの質問に「カードを組んでいただければやりますけれど、そこまでは…(中略)RISE GIRLS POWERという大きな大会があるので、そこをまず盛り上げることが私の使命なので。そんなにそこにはあまり興味がないです」と、組まれればやると答えた。
9月12日に東京・後楽園ホールで開催された『RISE GIRLS POWER.5』の大会終了後には、伊藤隆RISE代表がこの件について「やりたければRISEに来ればいいんじゃないですか。昨年もトーナメントにオファーしているんですよ。そこで断ってきているので、別にウチに出られないわけではないので」と、寺山と試合がしたければRISEのリングでやればいいとの見解を示した。「RISEはウェルカムなので。別にどこだから出られないというのは全くない」と団体の垣根はない、とも。
宮田KNOCK OUTプロデューサーは「大会が終わってから関係者の人だったりファンの人からもメッセージを頂いたり、いろいろな意見をいただいていたので何かしら話すべきかなと思って、メディアさんを通じて僕のコメントとして伝えてもらえればと思っています」と前置きして話し始めた。
「5日後にぱんちゃん選手は試合なので、KNOCK OUTとしてはこれに関してはまず9月19日、RIZINで彼女にとって大きな節目となる戦いになるので、まずはぱんちゃん選手も試合に集中して欲しいし、させてあげたいというのが自分としての気持ちですね」と、まずは目の前の試合に集中するべきとした。
ぱんちゃんの発言については「否定はしないですよ」とし、「否定するものではないけれど何しろ今回直前なので。ぱんちゃんが発言したことがこの1~2週間話題になっているんですけれども、そろそろ試合モードになりましょうというところですかね」と、この話題はひとまず区切りたいとする。
(写真)小林愛三(右)との大一番を終えたばかりの寺山
そのうえで「具体的な試合をやる・やらないというのは、お互い別々でコメントを発して決めていくものではないので。一旦は9月19日の戦いにファンの皆さんには注目してもらって、もし然るべきタイミングが来たら当然テーブルについて話すべきだと思うし、そこからが僕の仕事かなと思う。今回のコメントにしてもKNOCK OUTの会見だったりとかKNOCK OUTのリング上で出たものではないので、このままどういう流れになるんだろうとファンの皆さんに思わせておくのも良くないかなと思うので、一旦はまず」と、この話題はいったん置いておいてRIZINでのぱんちゃんの試合の方に注目してほしいと話す。
伊藤RISE代表の「昨年もトーナメントにオファーしている」との発言については「山口代表と確認させてもらって、そういう話があったとは確認しました」と事実だと認め、「ただそこから1年、彼女もチャンピオンとしてキャリアを積んできて、意識もどんどん高まっているだろうし、そこからの発言ではあると思います。基本的にはストラッグルさんとまずその辺の話をしなければいけないので。19日の試合が終わって、彼女がいい勝ち方を目指すと思うんですけれど、それが終わってからストラッグルさんを通じてぱんちゃん選手の意思確認と言うか、どういう風に進めたらいいのか。当然、RIZINさんで今回お世話になっているので榊原代表にも相談すべきことかなとも思いますし、必要に応じて伊藤代表とも話をさせてもらう流れもあるかもしれないと思っています」と、19日の試合が終わってからぱんちゃんサイドと話をして、実現に向けて動くかどうかを決めたいとした。
(写真)女子キックボクシングの新たなる可能性を切り開く大一番に臨むぱんちゃん
そして「まずは日曜日、RIZIN.13。大事な第1試合なので本当に注目してください。そして第2試合の鈴木千裕。ここで一気に、第1試合と第2試合を任されたので、役目は分かっているので火つけになるような戦いをKNOCK OUTの2人でやってもらえればいいなと思っています。もし2人ともコケたら坊主になります(笑)」と、とにかく目前の試合の方へ注目して欲しいと再度強調。
「伊藤代表は伊藤代表で立場があって過去の流れがあってのコメントだと思うし、さっきも言ったように僕がそれに対してコメントを発表させてもらって、また…と言うのはちょっとね。やるんだったら仕事なのでいつやるか、どこでやるか、何kgでやるかって決め事がいっぱいあるし、その戦いの後はどうなっていくのかもジムさん、ファイター、団体と…タイミング的にもこのタイミングなのかもしれないし、もうちょっと先なのかもしれないし」と、実現するにしても試合実現までに決めていかなければならないことがたくさんあるとプロモーターの立場から話した。
また、「寺山選手は凄くいい選手だと思うし、ファンの皆さんが熱を持っていろいろなコメントをやり取りしてくれたのは女子のキックボクシングについてはよかったんじゃないかなと思いますね。この間も素晴らしい勝ち方を飾ったと聞いていますし、彼女以外にもいいファイターがRISEさんにはいるっていうのはしっかり認識させてもらったので」と、2人の対戦が話題になったことは女子キックボクシングにとってはプラスになったのではないかとも語った。