得意の蹴り技にさらなる磨きをかけている原口(C)RISE
2021年9月23日(木・祝)神奈川・ぴあアリーナMM『Cygames presents RISE WORLD SERIES 2021 YOKOHAMA』にて、RISEスーパーライト級4位タップロン・ハーデスワークアウトジム(タイ/ハーデスワークアウトジム)と対戦する原口健飛(FASCINATE FIGHT TEAM)が8日(水)大阪の所属ジムにて公開練習を行った。
シャドーとサンドバッグを披露した原口はスピードのある技を繰り出し、調子の良さをうかがわせた。「リラックスして戦いたいと思います。余裕をもって戦いたいので、そういうのが出てくれば練習通りに動ける。そこでシャドーやサンドバッグも力まないようにしています。軽く動くのが自分の本来の動きなので、リラックスできるかで試合内容が変わってきます」と、リラックスを心がけたと原口は説明。
「白鳥君の時はフィジカルでゴリ押しして後ろ廻し蹴ったけれど、今回はフィジカルも体重的にも負けていると思う。だからフィジカルを抑えてスピードを意識して速さを意識してやっています」という。
2月の白鳥大珠戦(原口の判定勝ち)戦以来、7カ月ぶりとなる試合に「試合は慣れないですね。でもやっと試合が出来るなって想いが強いので、タップロン選手に感謝しています。試合が出来るのは受けてくれたから出来るので。純粋にワクワクします」と、久しぶりの試合を楽しみにしている様子。
当初、2月に対戦が決まっていたGLORY世界フェザー級王者ペットパノムルン・キャットムーカオ(タイ/Kiatmoo9)が新型コロナウイルスの影響のため来日の目途がたたず「フラストレーションが溜まっているし、タップロンに勝ったからといって発散されるわけじゃない。ペットパノムルンに向けて発散したいと思っているから、ペットパノムルンとやるまでは溜まりっぱなしですね。いかにフラストレーションを爆発させようかと思っているので、タップロンに勝って早くペットパノムルン来いよって自分自身に対して爆発させたいです」と、対戦を実現させるためにも今回は勝たないといけないとする。
タップロンについては「好きでずっと見ているけれど、やるとは思っていなかったからそういう眼では見てなかった。パンチが上手いし、ムエタイとは違う日本人寄りのスタイルですね。パンチが得意なムエタイ戦士はあまり聞いたことがないので、もうRISEファイターやなと思います。国籍はタイ人ですけれど、ほぼ日本人じゃないですか(笑)。あまりタイ人っぽくはないですね」と、ムエタイらしくはないと評する。
そのパンチに関しては「一撃はある。コンビネーションは打ってくる印象はないけれど、ベイさん(ベイノア)も大和哲也選手も一発で終わったし、海人君も一発が一番重かった、強かったと言ってるので怖いですよね。海人君もその時は65kgでやっていたから今とは違うと思うけれど、かすっただけでも重かったと言っていました。だから避けないと、と言っていましたね」と、シュートボクシングの海人から情報を得ている。
ムエタイの武器である蹴りに関しては「ほぼ無視します(笑)。僕には蹴りが効かないので。蹴る瞬間が見えるし、いなせるので大丈夫かなと。首から下の攻撃は大丈夫。顔はあかん」と、蹴りのディフェンスに関しては絶対の自信があるようだ。
自身の戦い方に関しては「7カ月空いたのでその7カ月の間に何をしてきたかを見せたい。いつもと違うファイトをすることもあるかな。三日月も蹴るけれど、全部を見て欲しい。今までと違うと思いますよ」と変化があったとし、「KOで倒すか倒さないかは決めてないですが、3Rあるなら全ラウンド違う動きで戦ってみたい。いろいろ考えていて、1Rでやっちゃうかもしれないけれど、3Rまでやったら全部違う動きになる。勝ち負けよりも、僕が出る意味を見て欲しいですね」と3R全て違うスタイルで戦うかもしれないとの予告。
それは今までやってきたフルコンタクト空手、ボクシング、キックボクシングそれぞれの戦い方なのかと聞かれると「それもあるし、伝統派空手とかテコンドーも使っていくと思う」と、様々な格闘技の技を使うかもとした。
海人とは「週に1回スパーリングしています。強すぎて勉強とかじゃない(苦笑)。普段の練習でも殴られないんですけれど、初めて殴られて悔しいよりも気持ちよかったです。海人君の圧力に対応できて来たのでタップロンにも対応できると思います」と、いい練習が出来ているようだ。
那須川天心がボクシング転向を明らかにして以降、原口は「天心君の次は僕」と那須川に代わってRISEを背負っていくエースになると宣言している。そのことを聞くと「自分しかいないでしょう。だから毎回進化しないと。天心君も進化しているじゃないですか。相手どうこうは関係なく進化を見せていかないといけない。自分は進化が止まらなければ大丈夫だと思っています。天心君も勝ち方にこだわってきましたからね」と、そのことはかなり意識しているという。
ならば、今回もメインだと思われる那須川以上だったと言われるような試合を目指すのか、と聞かれると「僕は10人中3人にいいと思ってもらえる試合をしたいです(笑)。だって無理でしょう。最終的には、天心君がいなくなったらRISEは原口って言ってもらえる試合をします」と何とも謙虚。それでも「天心君がRISEにいる間は、無理ですが噛みついていきます」と那須川を上回る試合を目指すとした。
「最低限は、面白い試合をして勝つこと。背負いすぎるとよくないと思うし、結局は勝ちたいから。その想いがあれば自然と面白い試合になると思っています。今までも細かく決めたことはないですね」と、ナチュラルにやれば面白い試合になると語った。