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【RIZIN】朝倉未来「RIZIN30 喰っちゃうぜ」、榊原CEO「PPV目標として10万件くらいは叩き出したい」

2021/08/22 12:08
 2021年10月2日(土)にRIZINの新シリーズ『RIZIN LANDMARK vol.1』が、無観客の会場で開催されることが8月21日(土)、会見にて発表された。同大会はU-NEXTにてPPV(定額とは別に視聴料金が必要)でライブ配信される。また、U-NEXTの定額制の会員はRIZIN過去大会を全試合、見放題で視聴できる。  メインイベントは、朝倉未来(トライフォース赤坂)vs.萩原京平(SMOKER GYM)に決定。また、その他カードとして、今成正和(今成柔術)vs.春日井“寒天”たけし(志村道場)、渡部修斗(ストライプル新百合ヶ丘)vs.伊藤空也(BRAVE)の2カードも発表され、全5~6試合、3時間から3時間半の尺の予定で配信される。  会見後、榊原信行CEOは、新シリーズ『RIZIN LANDMARK』について、「10月2日がひとつのショーケースになります。緊急事態宣言で延期するとか(観客)キャパがどうの(ということで影響)がないように、できれば将来的には毎月1回くらい開催したい。極論を言えば毎月第2週や第3週の日曜日と決めれば、ファンのみんなにも予定を組んでもらえると思います。  年内は10月2日をしっかり効果測定して、2022年から、当面は2カ月に1回くらいのペースで年明けから開催したい。この形であれば会場が取れないことなどにこだわらない。ニューノーマルと言うか、新しいスタンダードな形をRIZINとして作っていくチャレンジが出来たらいいなと思っています。PPVは基本的には5,000円。その辺も予価なので最終この後で調整して決まったら発表したい」と、2022年の展望として「2カ月に1回開催」したいことを語った。 新シリーズは、言うまでもなく新型コロナウイルス対策だ。  榊原CEOは、「コロナは当分収束しないんじゃないですかね。僕らが本当に求めているのは、さいたまスーパーアリーナでストレスなくノーマスクでフルで観客を入れること。その日がいつ来るのかなと思っていた。Bellatorのスコット(コーカー代表)とも話していて、アメリカは7月の末のLAの大会から『ノーマスクでフルの観客を入れてやれるんだよ』と言いながら、また環境が変ってきているので、どうやらコロナと共存していく世の中は避けては通れないと思っています。(コロナ収束後も続ける?)シリーズとしてどう皆さんに愛されて必要とされるかというところでしょう。ある程度は継続してチャレンジします」と、ワクチン接種が進み、通常大会に戻しつつある海外でも、新規感染が再び増加していることに懸念を示し、長期的な戦いを見据えての戦略であることを語った。  その第1弾が、本来、会場ゲート収入や地上波で高視聴率が期待できる朝倉未来vs.萩原京平の投入だ。 [nextpage] 朝倉未来「対戦カードは少なくてもRIZIN30 喰っちゃうぜ」  未来はクレベル・コイケ戦での一本負けからの注目の再起戦。元K-1の平本蓮に勝利した萩原は、海外からのオファーもあるなか、時を待ち、大物・朝倉との対戦のチャンスを掴んだ形だ。  会場での生観戦こそが命と言い続けてきた同代表にとっても、このコロナ禍にあってライブの意味を再考し、新たな生命線にしたい考えだ。 「本来であれば、『9月19日のさいたまスーパーアリーナで、追加カードでやれよ』というファンもいると思う。だけど、これはファンのみんなも理解して助けてほしいのですが、5,000人しか入らないんです。チケットも売り切れてしまっているので、そのカードを追加しても新しくインカム(売上)としては生み出せない。それであれば、違う形でそこだけ上手く切り出すことが出来て、別のシチュエーションの中で楽しんでいただけるものを自分たちが作っていかないと(売上が立たない)。興行形態が根本的に変ってきているのでそれはご理解いただけるといいなと思います」と、苦しい胸のうちを語っている。  かねてより「会場での熱い歓声が格闘技の醍醐味のひとつ」と語っていた朝倉未来だが、YouTuberとしても活躍する時代の寵児は、無観客配信に前向きな姿勢を示したという。 「栄えある第1回目の大会にと、未来と最初に話をしたら『スタジオマッチとか面白いですね、やりましょう』と。今年の初めと年初からその話を未来とはしていたんです。時代に合った新しいチャレンジをと。そのなかで京平ともずっと……彼にもいろいろ関係者との調整事もあったんだけれど、次に出てくるタイミングはインパクトのあるところがいい、ということで、未来とだったら、というのがちょうどここでうまく合ったのかなと」と、3者の思惑が合致したと、榊原CEOは語る。  朝倉未来は20日「俺ってつくづく1人きりの努力が苦手。誰かに見てもらうしかない。あー、YouTubeっていい。ほんとに素晴らしいコンテンツ」と記し、続けて会見翌日の22日には「対戦カードは少なくてもRIZIN30 喰っちゃうぜ」と、配信を通しても大会があることで、その先の視聴者に自身を「見てもらう」ことに抵抗はなく、PPV視聴獲得にも自信を見せている。  首都圏でのナンバーシリーズ、地域大会、そしてこの『LANDMARK』をどう差別化していくか。  今大会では、バンタム級の2試合、今成正和vs.春日井“寒天”たけし、渡部修斗vs.伊藤空也も組まれており、4選手ともにバンタム級GP1回戦で敗れた選手同士のマッチアップだ。 「バンタム級の2試合は、復活戦ではないですけど、負けた人たちの次なる再起戦として、負けた者同士で組ませてもらった」と、本戦で健闘しながらも敗れた選手による、ナンバーシリーズではすぐには組み辛いカードも「再生大会」として組んでいく意向を示した。 「ナンバーシリーズはタイトルを軸に組んでいくから、『LANDMARK』はそれとは違う形で、そのタイミング毎にみんなが観たいと思うカードを、GPなどのナンバーシリーズの流れとは別ラインで組んでいくことも出来る。“これだったらPPVで見たい”と思うものを組んでいきます」と語る榊原CEO。  いぶし銀カードも? と問われると、PPV配信のみの企画の趣旨と目標をあらためて語った。 「いぶし銀……あんまり渋すぎると世の中の人たちに届かない。ハードコアなファン以外の層にも届かないと、この企画は意味がなくて、最終数字は公表しないにしても、やっぱり目標としては10万件くらいは叩き出したい。過去2002年にDynamite!! がPPVで10万件を越えて、15万件近い数字を取っているので、今はインフラもネット環境も異なるから、当面の目標としては軽く10万件くらいは見てもらえるといなと思います。その後で、20~30万件と視聴者が増えていけるような企画にしていければいい」  果たして、RIZINの新シリーズはどんな船出を切るか。まずは10月2日(土)の第一回大会に注目だ。
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