得意のミドルキックでMIREYをパンチの距離に入れさせなかった伊藤
2021年7月4日(日)神奈川・大さん橋ホールで開催された『BOM ~ The Battle Of MuayThai~BOM WAVE05- Get Over The COVID-19 -』のセミファイナルで、初のオープンフィンガーグローブ戦(ONE提供試合)に挑んだ伊藤紗弥(尚武会)。
パンチャータイプのMIREY(HIDE GYM)を相手に左右ミドルキックと前蹴りで距離を支配し、打ち合いに持ち込まない戦いを実践。右ストレート、ヒジ打ちも要所で使い、3RはMIREYのフックをもらう場面もあったが判定3-0(29-28×3)で勝利を収めた。
試合から一夜明け、自身のSNSにてファンに勝利を報告した伊藤は「約18年間の格闘技人生(現在22歳)ではじめてのオープンフィンガーグローブでの試合でした。不安でしたが無事勝利できたことはまずホッとしています!」と、OFGでの初戦をクリアーしたことに安堵。
(写真)テンカオを突き刺し、MIREYがフックを返してくる前に離れる伊藤
しかし「ただ試合内容は反省点ばかりでした。これではONEの選手には100%勝てないと思いました」と、自身にダメ出し。伊藤は以前から「ムエタイルールでONEに出てみたい気持ちはあります」とONE参戦を希望しており、BOMがONEと提携し、この日はONE Championship Japanの秦アンディ英之社長も会場に訪れており絶好のアピールの機会だったが、本人的には不満の残る内容だったようだ。
「前回から1カ月程しか試合期間がないなかで対戦してくださったMIREY選手ありがとうございました。どんなに攻撃しても全く倒れず向かってくる姿勢に私も行かなきゃと思いましたがなかなか入れてもらえず…めちゃくちゃパンチ痛かったです!」と、対戦相手のMIREYを称えた。
1Rと2Rは相手を全く入らせず、パンチを距離で封じるパーフェクトぶりだったが、3Rには左右フックで前に出て勝負をかけてきたMIREYのフックを被弾、パンチの攻防には不安を残した伊藤。レベルアップを遂げているタイ人女子選手を始め、外国人選手とのオープンフィンガーグローブ戦に不安を残したのも確かだ。
ムエタイで中学2年生にしてタイでWPMF女子世界ピン級暫定王者を獲得、2014年4月に国内で正式にプロデビューを果たすと、国内外の強敵を相手に快進撃を続けWPMF・WMC・WBCムエタイと女子世界王座の三冠を制覇した伊藤は、次なる目標としてONEムエタイでも頂点に立つことができるか。