5月4日、Bellatorが英国バーミンガムでユーロシリーズ第2弾大会を開催した。
メインでは同世界ライト級前王者プリマスが地元のティム・ワイルドをゴゴプラッタで極めてタップを奪い勝利。現王者マイケル・チャンドラーとの3度目対決をアピールした。
また、ミドル級では2008年のStrikeforce以来、11年ぶりのMMA戦となるキッボクサーのレイモンド・ダニエル(米国)が参戦。同じキッボクサーで今回がMMAデビューとなるウィルカー・バロス(英国)と対戦した。
サウスポーで半身構えのダニエルは1Rから積極的に跳び技を披露。右のバックスピンキックでバロスを金網まで突き飛ばすと、立ち上がってきたバロスに回転蹴りのモーションで2回転して近づき、着地と同時に右ストレートでバロスをKOするという離れ業をやってのけた。
ダニエルは空手、テコンドーがベース。米国「World Combat League」で活躍後、2007年8月にはラスベガスで開催された「K-1 World Grand Prix 2007 in Las Vegas」でペイトン・ラッセルにTKO勝利。GLORYではニキー・ホルツケンと2度対戦しウェルター級王座にも挑戦し敗れたものの、回転系の技でホルツケンに的を絞らせずラウンド後半まで勝負をもつれこませている。【写真】GLORYでバックスピンキックを繰り出すダニエル(C)GLORY
MMデビュー戦となった2008年のStrikeforceでは、ベテランのジェレマイア・メトカーフに序盤から徹底した組み技を仕掛けられ、ポジションを許し、最後はマウント&パウンドに背中を向けたところをリアネイキドチョークで極められたが、今回は同じくキックボクサーのウィルカー・バロスとの対戦で、テイクダウンをさほど警戒することなく遠間からの飛び込み技を繰り出し、最後は金網に詰めての一撃でMMA初勝利を手にした。
39歳のダニエルは現Bellatorキックボクシングウェルター級王者。今後のMMA挑戦は未定だ。▼ライト級 5分3R○ブレント・プリマス(米国)[1R 1分20秒 ゴゴプラッタ]×ティム・ワイルド(英国)
2017年6月のマイケル・チャンドラーとの初戦でチャンドラーの左足首の負傷により、Bellator世界ライト級王者となったブレント・プリマス(米国)。2018年12月の再戦では5R判定の末に王座陥落。チャンドラーが新王者となっていた。前王者プリマスは今回が5カ月ぶり再起戦となる。
対するティム・ワイルド(英国)は今回の欧州シリーズでBellatorデビュー。英国のローカル大会で3連勝を飾り、メジャー出場を決めた。
試合は、1Rの入りはサウスポーに構えたワイルドだが、プリマスの右ミドルを受けると、ともにオーソドックス構えに。前後、そして左右に跳ねてステップを踏むワイルドに、詰めるプリマスは右ローキック。
さらにもう1発を右ローを軽く当てるとワイルドはワンツーで前に。さばいたプリマスは右ミドルを蹴るが、そこに右を合わせにきたワイルドの手でプリマスはバランスを崩して尻餅をついてしまう。
ヒザ立ちからシングルレッグに入るプリマスをがぶるワイルド。プリマスはガードポジションを取り、ワイルドをガードのなかに入れると、ワイルドの右腕を巻き込んでラバーガード、そして左足を喉元に差し込み、ゴゴプラッタに! 左手でパウンドするワイルドだが、プリマスは頭を押さえつけて自らの足を喉元に食い込ませると、ワイルドは右手でタップ。柔術歴6年で黒帯を巻いたプリマスが見事な一本勝ちを決めた。
復活勝利を収めたプリマスは試合後、現王者チャンドラーとの3度目の対戦をアピールした。
▼ライトヘビー級 5分3R○ファビアン・エドワーズ(英国)[1R 3分51秒 TKO]×ファルコ・ネト(ポルトガル)
▼ライト級 5分3R○ペドロ・カルバーリョ(ポルトガル)[1R 2分30秒 TKO]×デレック・カンポス(米国)
▼ミドル級 5分3R○レイモンド・ダニエル(米国)[1R 4分36秒 KO]※右フック×ウィルカー・バロス(英国)
▼ライト級 5分3R○サウル・ロジャース(英国)[判定3-0]※30-27×3×エイデン・リー(英国)
▼フェザー級 5分3R○ブライン・ムーアー(アイルランド)[判定3-0]※30-26, 30-25×2×ソン・リ・ビン(スウェーデン)
▼ウェルター級 5分3R○ケーン・モサ(英国)[判定3-0]※30-27×3×マテウス・ピスコス