東京ドーム大会後、再び顔を合わせた魔裟斗と朝倉未来。朝倉vsクレベル・コイケ戦について語り合った(C)魔裟斗チャンネル
2021年6月13日『RIZIN.28』東京ドーム大会のメインイベントで、クレベル・コイケ(ボンサイ柔術)と対戦した朝倉未来(トライフォース赤坂)が試合から4日後、魔裟斗と再会した。
2人は試合前に互いのYouTubeチャンネルでコラボし、対談とミット打ちを行った。朝倉はその時の魔裟斗のアドバイスを受け入れ、ラントレやミット打ち、フィジカルトレーニングにも取り組んで「練習量を増やすべきだとは感じたし、実際に変えて1カ月。すごく“格闘家として生きている”という実感はします。引退までは、そういう感じでずっと続けていくと思いますね」と話していた。
(写真)対談は試合の4日後に行われた。朝倉の目の腫れがまだ生々しい(朝倉未来の公式YouTubeチャンネルより)
魔裟斗は「あの試合を生で見ていたんだけれど、総合の試合で久しぶりにドキドキしながら見た試合だった。まあ結果的には残念だったけれど、どうでした?」と聞き、朝倉は「いやー、でも悔しいですね。魔裟斗さんと前回対談させてもらって、あそこから言われたことはほぼ全部やってたんですよ、毎日。で、ミット打ちで凄い変化を感じて。打撃のキレとか体力とか凄い増えたし、けっこう自信はあったんですけれど、まあ寝技の部分でやられちゃったなっていうところですね」と答える。
試合の中で、1Rに朝倉が右フックを効かせてチャンスを迎えた場面で、魔裟斗は効いていたのになぜ行かなかったのかと朝倉に問う。
「実は僕、2日前に海君と食事したんですよ。そこで未来君の話をしていて。1Rのあそこのチャンスあったよねっていう話をしていて。で、海君も試合を見ていたら『俺もあそこで行けって言ったんですよ』って言って。そのVTRを見直したら確かに海君の『いま効いてる、行け』って声が入っていて。ああいう本当にレベルの高い勝負になって来るとワンチャンスなんだよなと思って。チャンスは2回ないんだよなと思って。あそこが勝負の分かれ目だったんじゃないかなって気がしたんですよね」と魔裟斗。
朝倉は「クレベルの目がまだ死んでいなかった」と説明するも「なんか無意識のうちに、負けることを恐れていたんですよね。勝ちに行くべきだしたね、もっと。あそこで挑戦して。絶対に負けたくないのが強かったんですよね、多分。勝ちたいより」との心境を吐露した。
新たに取り入れたトレーニングに関しては「1カ月ではそんなに変わらないよね。もうちょい時間欲しいなっていうのは見てて思っていて。僕も2006年くらいから本気でもう一度チャンピオンになろうと思って、なんやかんや3年かかったんだよね。もう1回取り返すまでに」と、魔裟斗は自身もフィジカルトレーニングを取り入れて自信満々で試合に臨んだが「こんだけやって勝てないのならダメなのかなって初めて引退がよぎった」との実体験を明かす。
また、トレーナーから「練習以外の時間の使い方がよくないです。忙しすぎる」と言われ「3年間、試合の2カ月前から(練習以外の仕事を)一切やらないことにした」とのエピソードも。
朝倉自身も「辞めた方がラクなんですけれど、まだ見たいっていうファンの人の声が多かったのと負けたまま終わるのも自分の性格に合ってないかなというのがあったので。あと、1カ月凄い頑張ってきたんですけれども、もうちょっとやった方が結果として出てくるのかなとも思ったので」と、トレーニングの本当の成果を自分自身も見てみたいと思ったことが引退を思いとどまった理由のひとつであることを明かした。
(写真)今後のことについても語り合った2人(朝倉未来の公式YouTubeチャンネルより)
2人は減量とリカバリーについてやオーバーワークなどについてトーク。最後に魔裟斗が「俺も負けた相手に全員にやり返して最後終わったので、(朝倉が)まだ現役を続行するということは、そういうストーリーで朝倉未来物語を完結させるっていうのが一番いいのかなと思った」と言うと、朝倉も「そうですね、2人にリベンジしようかと思っています」と力強く答えた。
魔裟斗と朝倉未来の対談は、魔裟斗の「魔裟斗チャンネル」と朝倉未来のチャンネルで見ることができる。