魔裟斗と小比類巻貴之。『K-1 WORLD MAX』でしのぎを削った宿命のライバルが、お互いのYouTubeチャンネルで初めて対談を行った。
武蔵と魔裟斗の『ムサマサ!』に招かれた小比類巻は、2人に挟まれてのトーク。魔裟斗と小比類巻がビールを注ぎ合うというシーンから始まり、「初ゲストで俺とコヒが一緒にいるなんて。犬猿の仲なんだから、言っとくけれど。現役時代しゃべったことないんだから。マジで、ほぼしゃべったことないからね。知り合ったのが18歳、19歳だから24年経ってるけれど」と、お互いを知ってから今までほぼ喋ったことがないという。
(写真)魔裟斗が小比類巻のグラスにビールを注ぐ(ムサマサより) 魔裟斗が「嫌いというかライバルだから」と言えば、小比類巻も「記者会見とかでも会うのが嫌でしたもん」と会うことすら嫌だったと振り返る。魔裟斗も「俺とコヒだけは絶対に口きかない。外国人選手にはもし負けたとしても、コヒだけには絶対に負けたくない。そういうのは絶対にあった。絶対負けられないなって思って。だからプレッシャーありましたよね、コヒと戦う時は。負けられない。日本人同士では絶対に」と、小比類巻にだけは負けたくないと意識していたと明かす。
対戦した中で一番強かった相手は誰かとのテーマでは、魔裟斗は「アンディ・サワー」、小比類巻は「ブアカーオ」とそれぞれ名前を挙げるなど、武蔵を交えて現役時代を振り返るトーク。魔裟斗と小比類巻は3度対戦しており、その一戦一戦も互いの印象を絡めながら振り返る。
そして最後の対戦となった2006年6月30日のK-1 WORLD MAX 2006~世界一決定トーナメントの準決勝。魔裟斗は小比類巻に意表を突くヒザ蹴りを効かせたが、実は初対決で小比類巻のヒザで敗れた後に「絶対にやり返す」と決めていたと明かす。逆に小比類巻は初対決の時と同じヒザで倒してやろうと思っていたという。
そんな2人が最後の対決を終えた時、「でも最後、僕が負けて、やられたぁと思って。しょうがないと思って開き直って3戦目だし、これしょうがないと思って。そうしたら魔裟斗が『もうそろそろ、やめようよ』って言ってくれたんですよ。その時に僕もこうやった(魔裟斗をハグした)んです。あれは一生忘れないですね」(小比類巻)と、2人のわだかまりが晴れる瞬間が訪れた。
魔裟斗も「もう仲良くしようぜ」と思ったという。しかし、それから15年も経ってようやく2人の初対談が実現したのだから、2人は本当に意識し合うライバル関係だったのだろう。この対談は「魔裟斗&武蔵チャンネル ムサマサ!」と「KOHI CHANNEL」で見ることが出来る。