MMA
インタビュー

【UFC】村田夏南子「世界のトップはここだという確信がある」

2021/06/20 07:06
 幼少時より、柔道・レスリングの全国大会で活躍し、2016年のMMA(総合格闘技)デビューから12勝1敗。Invicta FCでストロー級王者となり、2020年11月にUFCデビューし、ランダ・マルコスに判定勝利した村田夏南子(日本)のUFC第2戦目が、6月19日(日本時間20日)、米国ラスヴェガスにて行われる。  今回の対戦相手はランカーのヴィルナ・ジャンジローバ(UFC2勝2敗・MMA16勝2敗)。  ジャンジローバ(女子ストロー級13位)は、柔術黒帯の元Invicta FC世界ストロー級王者。16勝中13勝が一本勝ちのグラップラーで、2018年3月のInvicta FC世界女子ストロー級王座決定戦では、寝技巧者の魅津希を寝技で封じ込めてスプリット判定勝利、第5代女王に輝いている。  UFCでは、2019年4月にカール・エスパルザ相手に判定で初黒星を喫したが、12月にマロリー・マーティンをリアネイキドチョークで極め、2020年8月にはフェリス・ヘリングも腕十字で極めて連続一本勝ちをマークした。2020年12月の前戦では、11位の柔術世界王者マッケンジー・ダーン(ブラジル)に判定負けし、今回が再起戦となる。  ジャンジローバは魅津希を制した強い寝技とともに、ダーンを出血させた左右の蹴り、組みを切っての際の打撃など、スタンド技術も高い選手だ。11月のUFC初陣をマルコスを相手に判定勝ちしている村田にとっては、相手の距離にさせない打撃からテイクダウン、トップで削りたいところだ。 村田夏南子「しっかり勝つ確率を上げる作業をしてきました」 「1カ月前に日本から米国に入りました。米国入りする前にPCR検査を受けて英語の証明書をもらって、こっちに来ました。試合まで計4回の検査をします。試合が決まっても決まらなくても、練習はするんですけど、少しでもよくなる方向に打撃も寝技もレスリングもMMAも練習してきました。  Me,Weでは後輩の今佑海(2019年全日本選手権女子フリースタイルレスリング59kg級3位、2021年57kg級7位)らレスリングの後輩とも練習し、レスリングだけの感覚を佑海と打ち込みしたりすることによって、思い切り当たれたりとか、思い切り入られたり、すごくいい練習になりました。  また、グラップリングでIGLOOの岩本健汰さんに金曜の夜固定でずっと見てもらい、立ち技はシルバーウルフでKANAさんとも練習させてもらいました。出稽古では山崎剛代表にもついてもらって、米国でのコンバット・スポーツ・アカデミーコーチのキリアン・フィッツジボーンズとの練習も動画を山崎さんに送って情報を共有してもらいました。  米国では、UFCのアシュリー・ヨーダーとスパーリングしたり、真珠のチームがこっちに練習に来ているので、真珠のチームのケリー・メレンデスとも練習しました。寝技では10thプラネットから来た選手に付き合ってもらって練習もしました。通常の練習が終わっても、脛を強くするために、硬いサンドバックを蹴り込んだりもしてきました。 (ジャンジローバの印象は)エスケープとかだったり、あと下からの極めだったりがすごく上手い。自分もやることはやってきたという自信があるので、あとは自分が用意してきたことをやるだけかなと思っています。  RIZINの東京ドーム大会は、刺激になったというか、人が戦っているところを見ると、自分も頑張ろうと思いました。  いまランキングというのは考えてはなくて、自分より上の選手ばっかりなので、その人たち一人ひとりを倒していく覚悟がないともっと上を向けないのかなと思っています。一個一個万全の状態にしても勝てるかどうか分からない厳しい世界。だから、そこをしっかり勝つ確率を上げていく作業をちゃんとしていきたいと思ってやってきました。  今回も日本からMe,Weの山崎代表がついてくれます。無観客の感じがけっこう好きですし、セコンドの山崎さんの声はどこの会場でもよく聞こえるんです。  日本の皆さん、いつも応援ありがとうございます。日本人選手でも世界で戦っている人もいるんだなと思ってくれる試合をできるように頑張りますので応援よろしくお願いいたします。総合格闘技を始めた理由が、UFCで活躍するロンダ・ラウジー選手だったので、同じ舞台、同じUFCで戦って、自分もどんどん上がっていかなきゃいけない。世界のトップは、自分はここだという確信があるので、そこでチャンピオンを取ることに目標設定をしています」 山崎剛「どこでやっても勝負できる」 「相手の試合を見て、相手の動きを見て、それに対応できるようにやってきました。夏南子は元々どれもできて、レベルが高い。全部のレベルが上がっています。どこでやっても勝負できる、寝技で勝負しても勝負できる。  ジャンジローバはほんとうに強いと思います。打撃も強いし、テイクダウンにしても、柔術家っぽい。総合やレスリングっぽいわけではなくて、ちょっと面倒くさい動きもありますし、下からの仕掛けもある。柔術家らしいMMAをうまく入れてくる選手です。その注意すべき点を押さえながら、全体的にレベルを上げてきました」
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