全く危なげなく平山の挑戦を退けた佐々木。長期政権を築いていきそうな予感だ
2021年5月30日(日)東京・後楽園ホールで開催された『Krush.125』の一夜明け会見が、31日(月)都内にて行われた。
メインイベントのKrushスーパー・ライト級タイトルマッチ3分3R延長1Rで、挑戦者・平山迅(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)に判定3-0(30-29、30-28×2)で勝利し、2度目の防衛に成功した王者・佐々木大蔵(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)が会見に出席。前夜の試合を振り返った。
「心境は、あまりベルトを防衛するって意識はなかったです。平山選手に勝つことだけを考えて、自分がやるべきことを考えて試合をしていました。結果として防衛することができて、勝つことができて、平山選手の想いだったりを今後自分が背負って、どんどん高みを目指していこうと思っています」
すでに試合の映像は見たと言い「自分が進めていた通りというか、映像で見てここはこうしておけばよかったとかはありますが、試合は冷静に戦えていたのでやりたいように、下書きに色付けするような進行ができたと思います」と、自分の思い通りになったという。
得意の左ミドルキックで完全にペースを握ったが「あれは一発入って直感的にですかね。このままボンボン入るなって身体が反応しました。平山選手の圧で出すに出せない場面もありました。自分が好きにさせてもらえなかったのは平山選手の一つの強さだったと思います。(序盤は)手はお互い出していなかったですが、ああいう展開でも駆け引きがありました。目に見えないものを感じていました」と、一発入った後はこれでいけるとの感覚がつかめた。
(写真)相手の腕を折り畳んでしまう佐々木のミドルキック。腕で防御しているのではなく、腕を蹴られているのだ
「自分のモチベーションは格闘技に触れられていること。会見やインタビューでも言いましたが、ボクシングジムに通ってボクシング技術を取り入れることでキックボクシングに使える技術が、まだまだ学ぶことがたくさんあるなって。やることがたくさんあるので生きているなって感じがあります。好きな格闘技に触れられているのがモチベーションです」と、もっと強くなれるとの確信が今の佐々木を突き動かしている。
(写真)見事なエルボーブロックで平山のパンチをディフェンスする佐々木
そのひとつが試合の中で見せたエルボーブロックなどパンチに対するディフェンス技術だ。佐々木は「まだまだ僕の知らない技術があるので、そういったものを見せたい」と向上心を燃やす。
今後に関しては「格闘技をやっていく上でレベルアップと進化を求めていく。センチャイと、と本来であれば言いたいところですが(笑)、なかなか難しいですけれど。誰が相手でも噛み合ってお客さんに届けられる試合をしていきたいです。一人でも多くの方に佐々木大蔵でしかできない佐々木大蔵ワールドを見せられたらと思います」と語った。
また、「ピケオーが独走しているのでこの機会に重ねていきたいですね」とKrushスーパー・ウェルター級王者ジョーダン・ピケオーの最多防衛記録「5」を上回りたいとの目標を掲げ、近い目標として「9月のK-1横浜アリーナ大会、僕は目を向けていいでしょうか。願望です。そこを目指していきたいですね」と、9月20日(月・祝)に横浜アリーナでの開催が決定した『K-1 WORLD GP 2021 JAPAN~よこはまつり~』への参戦を目指したいとした。