念願のK-1初出場で「100%以上の気持ちを見せる」と意気込む佐野 (C)K-1
2021年5月23日(日)東京・大田区総合体育館『K-1 WORLD GP 2021 JAPAN』にて、島野浩太朗(菅原道場)とスーパーファイトK-1スーパー・フェザー級3分3R延長1Rで対戦する佐野天馬(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)が神奈川の所属ジムにて公開練習を行った。
佐野は2014年Krush-55kg新人王、2015年K-1甲子園準優勝で2017年12月には『Bigbang』でフェザー級王座を獲得。2018年11月には初防衛にも成功した。Krushでは2013年7月から9連勝を飾り、2015年1月には元K-1スーパー・バンタム級王者の武居由樹にも勝利を収めている。2020年3月にスーパー・フェザー級に階級をアップしたが、山本直樹に判定負け。戦績は19勝(3KO)9敗。
2014年11月のK-1旗揚げ大会でK-1甲子園の決勝戦に出場。それから約6年半でK-1初出場となった佐野。「いつも応援してくれてる人たちだったり、友達から『やっと決まったな』って感じで(反響があった)。たくさん応援に来てくれるので、いい試合を見せたいですね」と意気込みを語り、ミット打ちではパンチ・ミドル・ヒザ蹴りをバランスよく披露。試合まで半月ほどとなったが、「体調もバッチリですし、毎日いい練習もできています」と、1年2カ月ぶりの試合に向けて充実した日々を過ごしている。
K-1旗揚げ戦以降、同門の選手たちも次々とK-1出場を果たす中、自身もBigbang王座を獲得するなどの実績を残してきたが「自分としては結果を出せていなかったので、(K-1出場を)そんなに考えることはなかった。周りから言われてたので、『出たいなあ』と思ってたぐらいでした」と静かな反応。「K-1は誰でも出られるような場所じゃないので、自分が結果が出てない以上はしょうがないという感じです」と受け止めていたという。
それだけに今回の出場決定で自信を新たにしたかと思いきや「自信は毎回あるので、そこも変わらずですね」とコメント。内に秘めるものはしっかりとありつつ、あとは試合で、ということのようだ。
しかし今回の相手は、佐野自身も「気持ちの強い選手」と認める島野浩太朗。Krush時代から激闘の連続で会場を沸かせ、3月の日本武道館大会でも勝利している。佐野は島野の試合を見るたびに、その気持ちの強さを感じていたという。
「島野選手の試合を見て、毎試合(気持ちの強さを)感じますね。延長戦に行った時もそうですし、格上の相手と戦った試合もそうですし、毎回気持ちを感じる選手だなと思ってます。ナメてかかってたらヤバいなという感じですね」
そんな島野を相手に、佐野自身も気持ちで対抗しなければと気持ちを新たにしている様子。会見や公開練習後のインタビューでも決して熱い気持ちを露わにするタイプではないが、この試合に向けては特に気持ちを強く持つ必要を感じているようだ。
「島野選手は絶対に気持ちで来るので、気持ちと気持ちの戦いを見せられたらいいなと。それで結果、倒せたらいいなと思ってます。技術はもちろんなんですけど、100%以上の気持ちを見せないと勝てないと思ってます。すごく体力を使うというか、疲れる試合になると思うので、そこから一歩気持ちを出せるようにしたいです」
「先のことはあまり考えていません」と、佐野はこの試合に集中している。