2021年5月15日(土)東京・大田区総合体育館『Cygames presents RISE on ABEMA』の記者会見が、4月15日(木)都内にて行われた。
RISE QUEENミニフライ級タイトルマッチ3分5R無制限延長Rとして、王者・寺山日葵(TEAM TEPPEN)が挑戦者にAKARI(TARGET)を迎えての初防衛戦を行う。 1月に20歳になったばかりの寺山はジュニア時代から数々のアマチュア大会で好成績を残し、高校生になった15歳でプロデビュー。7戦目でMISAKIに初黒星を付けられたが、2018年11月のJ-GIRLSミニフライ級タイトルマッチでリベンジを果たしている。2019年9月に初代RISE QUEENミニフライ級(-49kg)王座に就き、J-GIRLSミニフライ級王座と合わせて2冠王に。2020年の10月・11月に行われたRISE GIRLS POWER QUEEN of QUEENS 2020ではerika(=名前の後にハートマーク)、sasori、紅絹を破って優勝を果たした。前戦は2月に田渕涼香を判定で降している。 AKARIはジュニア時代から第2代RISE QUEENなど5冠王の神村エリカに憧れ、教えを乞い神村の遺伝子を継ぐ女子高生ファイターで、2019年9月大会にてプロデビューを飾り判定勝ち、その後も宮崎若菜、RANとの女子高生対決、ベテランの後藤まきに勝利して7戦全勝。3月大会の「ミニフライ級NEXT QUEENトーナメント 2021」で宮崎若菜、大倉萌を破って優勝。寺山への挑戦権を獲得した。“8頭身”の長い手足を利した攻撃を得意とし、特に神村ゆずりのミドルキックを得意としていることから“美脚炸裂シンデレラ”のキャッチフレーズを持つ。
高校生のうちにタイトルを獲得し、制服姿でベルトを肩から掛けることを目標にしているAKARIは「優勝して早くタイトルマッチが決まって嬉しいです。熱が冷めないうちにできるのはなかなかないことだし、小さい頃から見ていた赤いベルトを私が巻きたい。私がベルトを巻かないとミニフライ級は始まらないので、必ず寺山選手をぶっ潰して私が巻きます」と、タイトル挑戦の実現にやる気十分。
迎え撃つ寺山は「タイトルマッチをするのはナンバーシリーズだと聞いていたので、こんな大きな大会でやると聞いて驚きました。もう名前を出せないくらいボッコボコにして圧倒的に勝ちたいと思っています」と言い放つ。
お互いの印象を聞くと、AKARIは「上手いなって印象はある。でも試合毎のノビシロは私の方があると思っています。ベルトを巻くのは大前提で、必ず潰してやろうと思います」、寺山は「手足が長くて勢いがある」と、それぞれ多くは語らずピリピリとした空気が会見場を包む。
両者とも長い手足を持ち、リーチを活かした戦い方を得意とするだけにタイプ的には似ているが、AKARIは「リーチ差は気にしたことがないです。全てにおいて私の方が上回っているからです」、寺山は「普段は私より小さい選手とやることが多いので、特に気になりません。それくらいですかね」と素っ気ない。
これまでの試合ではなかったような挑発的な言葉を発した寺山だが、「(AKARIは)トラッシュトークが得意じゃないですか。煽りって何を言っても許されると思っているのも若くて羨ましいです。今も挑発しようと意識した言ったわけじゃないですが、試合で結果を見せられたらなと思います」と、試合で思い知らせるとする。
AKARIにとっては3月にトーナメントで優勝してすぐに決まったタイトルマッチ。タイミング的にどう思うかと聞かれると「デビューした時からベルトは意識していました。私がちょうどデビューする前に寺山選手が獲ったので、必ず獲ろうと決めていました。高校生最後(3年生)でなかなかチャンスが来なかったので、やっとかなっていうのが一番大きい」と、やっと実現できるとの想いが強いという。
さらに「寺山選手は鼻で笑っていると思いますが、差はないと思っているのでこの1カ月で追い越そうと思っています」と、試合までの期間に寺山よりも強くなるとする。師匠である元RISE QUEENの神村エリカとは「寺山選手の名誉や地位を全部かっさらって引きずり下ろそうと話はしています。分析して寺山選手が得意な部分と私が苦手としている部分の分析を進めています」と、すでに対策を練っているとした。
かつては“JKキックボクサー”として年上の選手たちを乗り越えてきた寺山が、今回はJKキックボクサーに追われる立場。そのことには「ベルトを持っていれば追われる立場になるのは必然。そこを気にしていたら自分の持ち味が出ない。意識はせずに自分らしく堂々とそこに気を取られず、圧倒的に勝てればと思っています」と“圧勝”したいと答えた。
タイトルマッチということで試合順は後ろの方になる可能性は高い。AKARIは「RISEの女子全体が盛り上がってきているのでメインで出来たら嬉しいです。それに見合った試合内容をしっかりしていかないといけないと思っています。ただ、どんな試合順になってもぶっ倒して勝つつもりなのでそこは譲らない」とあくまでも強気。
寺山は「その点に関してはあまり考えていなくて、大きな大会でタイトルマッチをすること自体がないことですから、大きな大会でしてくれるのは本当にありがとうという気持ちです。やることは同じなので試合順は気にしていません」と最後まで冷静だった。