女子プロボクシングの大物がついにMMAデビュー、目指すはUFC王者か (C)PFL
女子プロボクサーのクラレッサ・マリア・シールズ(アメリカ)が、米国MMA団体『PFL』(Professional Fighters League)にて2021年6月10日(木)にMMAデビューすることが正式発表された。
(写真)シールズのInstagramより。獲得したタイトルは合計14
シールズは2012年ロンドン五輪&2016年リオ五輪の2大会連続ミドル級金メダリストで(ボクシングの五輪2連覇は男女通じてアメリカ人初)、プロボクシングではスーパーウェルター級、ミドル級、スーパーミドル級の世界三階級制覇を達成、ミドル級およびスーパーウェルター級の2階級では世界4団体統一(WBA、WBC、IBF、WBO)も達成した。獲得したタイトルは実に「14」で、加えてアメリカ合衆国ボクシングライター・アソシエーションが選ぶ「2018年最優秀女子ボクサー」にも選ばれている。
戦績はアマチュア時代が77勝(19KO)1敗、プロでは11勝(2KO)無敗。シールドがMMAでどの階級で試合を行うかは不明だが、2021年3月のマリー・イブ・ディケアとのボクシングマッチでは153.6ポンド(69.67kg)で計量。世界スーパーウェルター級王座を防衛している。
(写真)元UFC世界ライトヘビー級王者ジョン・ジョーンズともトレーニングを積んでいるようだ。シールズのInstagramより
男子ボクサーをスパーリングで打ち負かし、「ほとんどの男子ボクサーにも勝てる」と豪語するシールズは、「性差別は依然としてスポーツの重要な問題としてあります。平等な賃金、平等なチャンスを与えるべきです」とボクシングに不満を語っており、数年前からMMAへの転向を口にしていた。特にUFC世界女子フェザー&バンタム級王者のアマンダ・ヌネスとは「戦いたい」とアピールしており、レスリングや柔術のトレーニングを始めているとしていた。
2020年12月1日にPFLと3年間契約し、2021年にMMAデビューを果たすことを発表(ボクシングも継続して行っていくという)。そして4月13日(火)PFLは公式Twitterにて6月10日にデビュー戦が決まったことを発表した。大会はニュージャージー州アトランティックシティのオーシャンカジノリゾートOにて行われる。
シールズは同じく元プロボクサーでUFC世界女子バンタム級王座にも就いたホリー・ホルムとトレーニングを積み、2020年後半からはホルムも所属するジャクソンウィンクMMAでトレーニングしている。
We have a date for @Claressashields debut: Thursday, June 10th! https://t.co/U39HdG9gmy
— PFL MMA (@PFLMMA) April 13, 2021
また、PFLには、2012年のロンドン&2016年リオデジャネイロ五輪柔道女子78kg級で2大会連続となる金メダルを獲得したケイラ・ハリソン(米国)も参戦し、2019女子ライト級王者に輝いており(※現在Invicta FCフェザー級に参戦中)、トップアスリートのMMAでの売り出しにも積極的だ。UFCとも関係の深いPFLで、シールズはどんなMMAファイターへと進化を遂げるか。