キックボクシング
ニュース

【RISE】空手家迎え撃つ工藤政英が「カーフは蹴らない」宣言「僕は普通のローにプライドがあるので普通のローで効かせたい」

2021/04/01 23:04
 2021年4月17日(土)東京・後楽園ホール『RISE 148』にて、SuperFight!のフェザー級(-57.5kg)3分3R延長1Rで第2代アクセルバンタム級王者・田渕神太(拳聖塾)と対戦するRISEフェザー級王者・工藤政英(新宿レフティージム)が1日(木)都内所属ジムにて公開練習を行った。  工藤は2018年6月に王者となったが、その後はワールドクラスの相手に3連敗。復活をかけて臨んだ2019年5月のタリック・トッツ戦でKO勝ちして連敗を脱出。7月にはスアキム・PKセンチャイムエタイジムをKO寸前まで追い詰めたタリソン・ゴメス・フェレイラをも下した。しかし、9月のONEでムエタイのトップファイターであるパンパヤック・ジットムアンノンに敗れ、2020年7月のRISEではNKBフェザー級王者・高橋亮と延長戦の末にドロー。なかなか波に乗れない状態が続いたが、今年1月にWBCムエタイ日本統一フェザー級王者・大田拓真(新興ムエタイジム)を判定3-0で破り、復活の狼煙をあげた。  公開練習ではシャドーを2分、サンドバッグを2分。サンドバッグに得意のジャブ、左右ボディ、右ローに加えてのヒザ蹴りをフル回転させた。  工藤は前回の勝利を振り返り、「一応勝てたことは勝てたんですが、倒せなかったので50点くらいですかね。どうしても倒したかったです」と苦笑。 「チャンピオンになって8戦くらいやったのかな。で、いつも相手がムエタイファイター。いつもみたいにゴリゴリ行っても結局いなされるので、ちょっとファイトスタイルを変えてこの前の試合をやって。いつもよりミドルキックとかやっていない技が多かったと思うんですけれど、ちょっとスタイルを変えましたね」と、スタイルチェンジしたことが功を奏したと打ち明ける。 「今までパンチの方が得意だと思っていたんですが、ミットを持ってもらった人からすると蹴りの方が全然重い、と。ミドルキックも腰を入れたちゃんとした蹴り方だと威力が出ないんですけれど、僕なりの気持ち悪い変な蹴り方だと相当な威力を出せるので、固定概念に縛られず、見た目は気持ち悪いですけれどその分威力は出せるミドルキックを開発したので手応えありです」と、キモいジャブ、キモいボディブロー、キモいローキックに加えてキモいミドルキックを手に入れた。 「この前もムエタイの王者でしたけれど、ミドルをカットさせずに当てられました。トップのムエタイ選手でもカットできないような変則的な蹴り方で、初見だとちょっと読めないフォームなのであまりディフェンスされずに蹴れると思います」と、手応えありだ。  対戦する田渕はキックボクシングとフルコンタクト空手の試合を並行してやっている選手で、きびきびとした動きとパワフルな攻撃が得意なファイタータイプ。工藤は「(本来の)階級は下なのでスピードはありますね。久しぶりに身長差が10cm近くあります。小さい相手とは最初はやりにくいかもしれない。今までやった相手とはスタイルが違ってパンチャーの選手が来たので、面白い試合になるんじゃないかなって思っています」と、久しぶりのファイタータイプの相手に楽しみが増している様子。  田渕が空手家というのも「空手ベースの選手とはプロで35戦やっているので、何回かやったことはあるので多分大丈夫です。蹴りの耐久力が高かったりはありますけれど、1Rはやりにくいかもしれませんが慣れれば多分大丈夫だと思います」と、キャリアで対応してみせるとする。 「テーマはKO勝ちのみですね。判定まで行ったらダメだと思うのでKOにこだわっています。全盛期はKO率が70~80%くらいだったんですけれど、どんどんKO率が落ちてる。僕もRISEの王者としてKOにはこだわりたいし、KOしないとダメだと思うので何としても今回は倒して勝ちたいと思います」と、ズバリKO勝ちがテーマだと断言。 「タリソン選手以来のゴリゴリのパンチの選手なので面白い試合ができると思います。向こうも初参戦でいきなりRISE王者とできるってことでチャンスなので、1Rから倒しに来ると思うので上手くかみ合って面白い試合ができればと思っています」と、倒し合いができると予想する。 「最近ムエタイ選手とやって、直線的な攻撃だと良さを消されてしまうので、最近はミドルを蹴ったりテンカオを打ったり、ジャブを突いたりと戦略的な部分で頭を使って戦っていたんですけれど、今回は久しぶりに直線的な攻撃多めでゴリゴリの試合をできればなと思います。向こうもいなすよりは迎え撃つようなファイトスタイルだと思うので上手くかみ合って倒し合いができればと思っていますね」と、本来の直線的な攻めの姿勢を見せたいとした。  さらには「向こうとしては失うものがないと思う。挑むだけなので相当な覚悟で倒しに来ると思います。怖い部分もありますけれどそこで守りに入ってはダメなので僕も倒しに行く。お互い倒しに行く試合ができればと思っています。僕も今回は1Rから行く予定です」と、1Rから勝負を懸けると予告。 「警戒しているのは今流行りのカーフキックですね。やってきそうな感じもある。僕もローを武器にしているのでそこの蹴り合いで負けてはダメなところ。僕は最初から宣言するとカーフはやらないです。僕は普通のローにプライドがあるので普通のローで効かせたいと思います」と、カーフキックはやらない宣言も飛び出した。  他のフェザー級の選手からは「フェザー級が元気がない」との声もあがっており、「申し訳ないですね(苦笑)。ONEに出て連敗してしまったんですけれど、他団体に出て負けるのは王者としてRISEフェザー級王者の価値を下げているので、そこはもう言い訳も何もなしで僕の実力不足でした。でもその連敗があって今は新しいこともやっているので、レベルアップした姿を見せられると思うのでぜひご期待ください」と、王者としてフェザー級を盛り上げていく意欲は十分にある。  最近は他団体王者との試合が多く、「団体懸けての戦いになるのでプレッシャーはエグいです。同じ団体の選手とやるよりもプレッシャーは凄いですね」と言い、「今回も感じていますね。しかも僕なんか初防衛戦が決まっているわけですからね。万が一負けたら意味が分からないことになる。初防衛戦が決まっているのにその手前で違う団体の選手に負けるなんてあってはならないことなので、プレッシャーは過去一でエグいです」とプレッシャーは大きいようだ。  1月大会の次期挑戦者決定戦で竹内将生(エイワスポーツジム)が門口佳佑(EX ARES)を破ってすでに挑戦権を獲得しており、「やっぱり気合いが入りますね。王者は初防衛してこそ王者だと思っているので。でも3年くらいなぜか長期政権築いている(笑)。防衛戦をやっていないので。そこは僕も気にしている部分なので、ようやく初防衛戦が決まったのでそこは気合い入っていますが、その前にここで負けたら意味が分からないことになるので、絶対に勝てるように今ハードな練習を積んでいるところです」と、初防衛戦のためにも今回の田渕戦はクリアーしたいとした。  では、何で勝つつもりなのかとの問いには「今までジャブ、ロー、ボディだけだったんですけれど、最近ムエタイ選手との戦い方でそれだけだとダメだと思っていろいろな技を練習してできるようになったので、武器はいろいろあるのでどれでも倒す自信のある武器はあります。コメントで決定打がないって言われるんですが、僕は攻撃力の塊のような男なので何でも倒せると思います」と、どの技でも倒せると自信満々に答えた。  また、以前から“令和”なる必殺技があると予告していたが、「まだ出せてないんですが、多分今回出ちゃう。絶対に出ちゃう。ファーストコンタクトで出ちゃいます」と、ファーストコンタクトに注目して欲しいとも話した。
全文を読む

MAGAZINE

ゴング格闘技 NO.331
2024年3月22日発売
UFC参戦に向け、ラスベガス合宿の朝倉海。「プロフェッショナル・ファイターの育て方」でチームを特集。『RIZIN.46』鈴木千裕×金原正徳インタビュー、復活K-1 WGP、PFL特集も
ブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリアブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリア

関連するイベント