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インタビュー

【RIZIN】浜崎朱加「浅倉選手は死ぬ気でやって来ると思うし、私も応える気持ちで必死で戦う」

2021/03/10 18:03
 2021年3月21日(日)名古屋・日本ガイシホールで開催される「RIZIN.27」メインイベントで、「RIZIZN女子スーパーアトム級タイトルマッチ」として、浅倉カンナ(パラエストラ松戸)の挑戦を受ける王者・浜崎朱加(AACC)が10日、公開練習&リモートインタビューを行った。  2018年の大晦日以来の再戦。約2年前の「RIZIN女子スーパーアトム級王座決定戦」では、浜崎が2R 腕十字でタップを奪い、初代女王の座に就いている。  その後、浜崎はジン・ユウ・フライを相手に初防衛に成功。続くアム・ザ・ロケット戦でも一本勝ちしたが、2019年の大晦日にハム・ソヒにスプリット判定負けで、王座陥落。2020年8月に前澤智に一本勝ちで再起を飾ると、大晦日の前戦で、ハムが返上した王座を巡り、山本美憂と対戦。キムラロックからのセンタク挟みでタップを奪い、再びベルトを腰に巻いている。  対する浅倉は、アリーシャ・ザピテラ(現Invicta FCアトム級王者)、ジェイミー・ヒンショー、古瀬美月、あいを相手に4連勝中だが、迎え撃つ浜崎は、「強くなっているとは思いますが、(浅倉が)やっている選手はそこまで基準になる選手がいないので、あまり分からなかったです。正直、そこまで差は縮まっていないかなとは思います」と、「差があった」2年前と比べて「縮まっていない」とした。  新型コロナウイルスの影響で、海外からの参戦選手が滞るなか、2018年5月のRIZIN参戦以降、7勝1敗。唯一の敗戦はハム・ソヒ戦のスプリット判定負けで、対日本人では今まで1度も負けたことが無い女王は、戦いたい相手を問われ「思いつかない。強かったら誰でもいい。しっかりベルトを防衛するのが、一番のモチベーション」と語った。  浜崎との一問一答は以下の通りだ。 [nextpage] バックを取られることに怖さはない ──試合まであと2週間を切りましたが、現在の心境はいかがですか。 「調子も良く、いい練習が出来ています。試合までもう少し上げていきたいなと思います」 ──「もう少し上げていきたい」というのはどんな部分でしょうか。 「フィジカルも技もこれからどうにかなるものではないので、気持ちを上げていくような感じですね」 ──対戦相手の浅倉カンナ選手は、公開練習で「3Rギリギリで判定勝ちを狙っていく」と言っていましたが、浜崎選手は1RからKO、一本を狙うという心構えでしょうか。 「そうですね。3Rフルに、というのは考えていないです。今回の試合に限らず、常にどの試合も一本、KOを狙っているので、戦い方の意識としては変わらないと思います」 ──対戦相手の浅倉選手のここを気をつけたい、というのはどの辺りですか。 「浅倉選手も2度目の対戦でリベンジを狙ってくると思いますし、今回、ベルトも懸かってくるので、相手の必死な気持ちも分かっているので、油断せずに、しっかり自分のできる事をやって勝てればいいなと思います」 ──大会トレーラーでは、「生半可にやってるヤツ、ムカつくんですよね」とコメントされていましたが、この発言の真意をお聞かせください。 「真意……まあ、言葉の通りで、中途半端にやっている人を見るとちょっとどうなのかな、という話の流れで出た言葉です」 ──会見では浅倉選手のことを「2年前と変わらない」と厳しい発言をしていましたが、浅倉選手はその発言について「余裕があるからそう言える。それが穴になる」と言っていました。王者として浜崎選手としては、少し余裕を持っている状態でしょうか。 「そうやって相手は言っていますが、全く余裕はなくて、余裕や油断じゃなくて、しっかりやれば間違いなく勝てると思っています。自分のやることをしっかり遂行していければいいかなと思っています」 ──言える範囲で構いませんので、浅倉選手の対策があれば教えていただけますか。 「特にしてないです。毎試合そうなんですが、対策などはしていなくて、相手がこう来るからこうしようというのはありますが、特に戦術は立ててないです」 ──たとえば打撃と寝技の配分や、今回の試合に向けてより強めに練習したことがあれば教えて下さい。 「今までと変わらず、打撃はしっかりボクシングを、寝技も技術的には変わらず、半々ぐらいでやってきてます」 ──ボクシングトレーナーの野木丈司さんとの打撃の練習の取り組みはどのようなことを強化されましたか。 「カウンターや一発の強いパンチなどを重点的に練習してきました」 ──「一発の強いパンチ」というと軸が乱れて大振りになることもあると思いますが、試合でも十分に出せる自信はありますか。 「ミットと対人は違うので、試合にならないと分からないですが、しっかり試せればとは思います」 ──大晦日の試合を少し振り返っていただきたいのですが、前回はレスリング出身の山本美憂選手を相手に、片足を取られてからキムラクラッチを組み、後方に回してセンタク挟みを極めました。浜崎選手は、レスラーにスタンドでバックを取られることに怖さはないですか。 「ああ、全然、怖くないですね。そこからの対処が出来ると思いますし、他のポジションを取られても、怖さはあまり感じないですね」 [nextpage] 『あの中』に入りたいかと言われたら、そんな気持ちはない ──浜崎選手と浅倉選手の前回の試合に関して、浜崎選手にとっては浅倉選手と差があったという認識はありましたか。 「2年前の試合ですよね、正直、差はあるなと思いました」 ──会見の際に「2年前と変わっていない」と厳しい意見を仰っていましたが、実際、最近の浅倉選手の試合を見て、打撃など少し変わっている中で、どんな印象を持っていますか。 「そうですね……『全く変わってない』は嘘ですけど、強くなっているとは思いますが、(浅倉が)やっている選手はそこまで基準になる選手がいないので、あまり分からなかったです。正直、そこまで差は縮まっていないかなとは思います」 ──昨年の2試合(8月のvs.前澤智、大晦日のvs.山本美憂)は早めに決着がつきましたが、浜崎選手としては実戦の中でもう少し競り合いをしたかったという思いはありますか。 「うーん……そうですね、試合でしか試せないことはあるので、多少はそれはありますけど、極めれたのは結果的に良かったのかなと思います」 ──今回戦う浅倉カンナ選手以外で、戦いたい選手はいますか。 「うーん、思いつかないですね。日本人選手ですか? 思いつかないです、強かったら誰でも良いです。RIZINが組む相手なら誰でも良いです。やりたい選手は正直、今は思いつかないです」 ──今、日本に浜崎選手の相手が居ないという無双している状態ですが、RIZINで戦うモチベーションをどんなところに置いていますか。 「もともとモチベーションがアップダウンするタイプではないのですが、しっかりベルトを防衛するのが、一番モチベーションですね」 ──浜崎選手は最近のツイートでONE Championshipのトーナメントについて触れていました。ONEは水抜きなしの52.2kg、RIZIN女子スーパーアトム級は49kgですが、ご自身の近いウエイトでトップを示したいなど、ライバル心もありますか。 「うーん、あの中に入りたいかと言われたら、そんな気持ちはないですけど、もちろん戦ったことがあるハム・ソヒ選手……しか、あの中には(対戦した選手が)いないですけど、頑張って欲しいなとは思います」 ──自分に勝ったままONEへ行った、ハム・ソヒ選手に向こうでも負けてほしくないと。 「それはもちろん。もちろん日本人の平田(樹)選手にも頑張って欲しいです。まあ、楽しみですよね。もっと知っている選手がいれば楽しいと思いますが、もちろん頑張って欲しいです」 ──ハム・ソヒ選手にリベンジしたいという気持ちは今でも持っていますか。 「いや、あんまり拘っていないです、今は。別に縁があったら、という感じです」 ──それは、現実的に対戦が難しいからですか。 「たぶん、次やったら普通に勝てちゃうので、別にそこはあんまり考えていないです」 ──前回のハム・ソヒ戦での敗因は、相手のガードの中に入ってしまったことでハマってしまったこともあると思いますが、その自信はどこにありますか? 対浅倉戦も「しっかりやれば間違いなく勝てる」とも仰っていましたが、その根拠はどこにありますか。 「練習をしっかりやってますし、ハム・ソヒ選手に関しては自分のミスで負けちゃったところが多いので、そこを修正すれば、というのもあって、自信というか、そう思っていることを言っているので」 ──本音なわけですね。さて、この試合がメインに決まった時の心境を教えてください。浜崎選手にとっては、RIZINでは初めてメインで試合をすることになりますが、特別な思いはあったりしますか。 「あんまり……本当はメインというのを意識しなきゃいけないと思うんですけど、そこまで意識しなかったですね、メインだと聞かされたときは。しっかり、今までと同じ様に勝てればいいなという感じです。プレッシャーとかは特に無いですけど、しっかりフィニッシュで極めたいなという気持ちがあります」 ──「メインのプレッシャーは感じていない」と仰っていましたが、逆にファンにどういった戦いを見せたいと思ってますか。 「KOか一本、判定はなくフィニッシュ取れたらいいなと思います」 ──RIZINには堀口選手や朝倉兄弟などスター選手がいると思いますが、スター選手としてのメインイベンターへの意識などはありますか。 「トップ選手に比べたら全然追いつけていないですが、そこに負けないくらいの試合を見せられるように頑張ります」 ──メインイベントになると待ち時間が長いと思いますが、待ち時間になにかすることは考えていますか。 「何も考えていないです。長い休憩があるとアレで疲れますが、いつもルーティンなく過ごしてます」 ──ところで、前回の試合でも勝利後にご自身へのご褒美としてディズニーランドに行くなどとお話していましたが、今回は勝利後のご褒美は考えていますか。 「まだ考えていなくて、犬と一緒に行けるキャンプに行ければいいなと思って、今探している所です。前回のRIZINのYouTube企画のキャンプでいいな、楽しいなと思ったので、今度は犬を連れて行きたいなと思っています」 ──YouTubeのキャンプ企画でキャンプにハマったという感じですか。 「焚き火とかが楽しかったですし、一人で行くのは無理なので、手ぶらで行けるところが良いなと思っています」 ──堀口選手といえば……盟友の黒部三奈選手のお気に入りでもありますが、その堀口選手とキャンプ企画で話していて、刺激になったことなどはありましたか。 「どの話がというわけではないのですが、考え方がすごくポジティブで、私もポジティブではあるのですが、良いエネルギーをもらったというか勉強になることがすごく多かったですね」 ──今回の名古屋大会で、ご自身以外で注目しているカードもあったりしますか。 「クレベル(コイケ)さんと摩嶋(一整)さんの試合が本当に楽しみです。寝技対決でどっちが強いのか、楽しみですね」 ──2年9カ月ぶりに女子がメインの大会ですが、会見でメインに関する話の中で、榊原信行CEOが「男子の試合よりもスリリングな試合を見せて欲しい」という期待を込めたコメントをしていましたが、それを踏まえてどういう試合をしたいと思いますか。 「浅倉選手も死ぬ気でやって来ると思いますし、私もそれに答える気持ちでしっかり必死で、というか、2人で良いものを作り上げていければと思います」 ──今後、女子格闘技界をどのように盛上げていきたいでしょうか。 「今はRIZINのおかげで(女性の)競技人口も増えてきていると思うので、夢を与えられるような、メインとして相応しい試合を見せていければと思います」 ──対戦相手の浅倉選手に一言お願いします。 「一言! 本気で倒す気で来てほしいし、私も本気でやるので、良い試合をしましょう、と伝えたいです」 ──最後にファンにメッセージをお願いします。 「また名古屋で試合が出来ることを嬉しく思っています。メインらしく思い切り盛り上がる試合をしたいと思いますので、応援よろしくお願いします!」
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