4月25日に復帰戦が決まったぱんちゃん。対戦相手は未定だが現時点ではタイ人選手が候補に
2021年4月25日(日)東京・後楽園ホール『KNOCK OUT 2021 vol.2』の対戦カード発表記者会見が、3月8日(月)都内に行われた。
2020年11月の試合で拳の脱臼による靭帯断裂で手術、戦線を離脱していたKNOCK OUT-BLACK女子アトム級王者・ぱんちゃん璃奈(STRUGGLE)の復帰戦が今大会で決定。
その対戦相手について宮田充KNOCK OUTプロデューサーは「ぱんちゃん選手は節目となる10戦目なので、タイから対戦相手を招聘するべく選手をリストラップしていました。しかしながら今日から緊急事態宣言が延長されている中で、4月のタイからの招聘で動いていますが、もしかしたら難しいかもしれないのでカード発表は調整中に留めさせていただきます。タイから選手が来れないことも想定して日本人選手も候補に挙げます。それも含めて後日発表とさせていただきます」と、現時点ではムエタイの選手を予定しているという。
ぱんちゃんは「やっと試合ができることが嬉しいです。いつできるか分からない状態が続いていましたが、拳も良くなっていてほぼほぼ打てるようになっているので大丈夫です。準備期間があれば誰とやっても勝てると思っているので、日本人のベルトを持っている選手とやりたいとお伝えしていたんですが、日本人の方はスケジュールが合わなくて。それ以外の候補も出していただいたんですが、ベルトを持っている選手以外とは日本人とやる必要はないと思っていて、勝てる相手とはしたくないのでタイ人の強い選手を呼んでもらえないかと希望しました。候補を出していただいているので、次は本場タイの選手とやり合えたらと思っています」と、タイ人選手との対戦は自ら希望したと明かした。
会見前に渡された、真新しいKNOCK OUTのチャンピオンベルトを持って登場したが(REBELS王者はそのままKNOCK OUT王者に移行)「めちゃめちゃ嬉しいです。申し訳ないですが、こっちの方が持った感じが重いのと、REBELSのベルトとは違う良さがあって。キラキラしていてめちゃめちゃカッコいいベルトなので、テンションが上がっています」と大喜びする。
拳の状態に関しては「今はもう9割で打てています。ほぼほぼ打っています。傷口はまだ痛いんですが、拳が傷口にならないように手術をしてもらったのでパンチを打つのには問題ありません」と、ほぼ全力で打てるまで回復していると報告。
この期間にはパンチを強化するため“KOダイナマイト”こと内山高志のジム『KOD LAB』にも通い始め、「パンチに自信をつけたくて。長い距離は蹴る、近いと掴むスタイルでやっていましたが、近い距離で打ち合える技術を身に付けたいと思ってKODへ行くようになりました、パンチはだいぶ変わってきています。教えてもらったことをキックボクシングのコンビネーションにどう活かすか、(STRUGGLEの)会長に考えてもらって組み立てています。次は蹴りだけじゃなくパンチも見せたいです」と、その成果を感じているとした。
試合ができなかった期間については「前回コロナで試合が半年できなかった時以来、期間が空いたんですが、今回は毎日練習できていて試合がないのが初めてなので変わっていると思います。フィジカルは下半身メインで鍛えています。パワーだけじゃなく当て勘、テクニックも考えてやっています。栄養士についてもらって食事も変えました。怪我をしない身体を作ろうと思っています。誰が来ても、絶対に私の方がキックボクシングに時間を費やしていると思います」と、今はキックボクシングに全てを捧げていると胸を張った。
タイ人選手は1度だけプロで対戦(2019年12月、ペットチョンプーに初回KO勝ち)しており「(日本人選手とは)全然違うと思いました。わりとパンチの選手と戦っているんですが、ムエタイの選手はパンチをしない。蹴りと組み(首相撲など)だけでスタイルが似ているので、同じスタイルでも勝てたら強いかなと思っています。ゆくゆくは海外で戦っていきたいので、タイ人女子選手は強いのと弱いのがいますが強い選手とやりたいです」と、同じスタイルの相手にも負けないところを見せたいとする。
宮田Pは「すでにいい選手が候補にあがってきてますよ。ぱんちゃんより身長が高い選手か、ガンガン来るファイターもいいのかな。全ての候補が出てからジムさんとの相談になります。KNOCK OUTとしてもバリバリのタイ人選手の招聘は初めてなので、僕も初めてなので身が引き締まるような相手が一番いい。ファンに名前で検索してもらって、この選手がぱんちゃんとやるんだって期待してもらえるカードを組みたいと思います」と、望み通り強い相手を選んで招聘したいと話す。
それを聞いたぱんちゃんが「最低でも50戦以上の選手とやりたいです」とリクエストすると、「ぱんちゃんは外国人選手との交渉の大変さが分からず、より取り見取りだと思っているところがある」と苦笑したが、「ぱんちゃんがタイのリングで試合をするとかにつながっていけば意義があるのかなと思っています」と、今後につながるマッチメイクにしたいとした。
また、ヒジ打ちありのREDルールのベルト(赤いベルト)も欲しいかとの質問には「いつかはヒジありルールもしてみたいと思います。私は不器用なので、パンチの時にヒジもあると脇が空いたり打ち方が変わるからごっちゃになるので、まずBLACKで日本に敵なしになってから挑戦したいと思っています。ヒジでいつかは斬ってみたいというのが夢ですね」と、ヒジ打ちで相手をカットして流血させるのが夢と言い放って周囲を驚かせた。
最後にぱんちゃんは「半年弱、お待たせしました。今までで一番強い私を見せられる自信があるので、たくさんの方に応援して欲しいです」とファンへメッセージを送った。