(C)Manel Kape
元RIZINバンタム級王者で、現在UFCに参戦中のマネル・ケイプ(アンゴラ)が2日、自身のSNSでUFC世界ライト級王者のハビブ・ヌルマゴメドフ(ロシア)との2ショットを公開。米国ラスベガスのUFC APEXにて、ヌルマゴメドフからアドバイスを受けたこと、互いにファンのサッカーについて語り合ったことを明かした。
「私たちはサッカーについて話し合う」と、SNSに日本語でヌルマゴメドフとサッカー談義を楽しんだことをアップしたケイプ。
両者ともに大のフットボールファンだ。
父アブドゥルマナプ氏が生前好きだった元オランダ代表MFクラレンス・セードルフ氏とサッカーに興じる姿も公開しているヌルマゴメドフは、レアル・マドリーのサポーター。現ユベントスのポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドとも親交を持っている。
MMA引退表明後は、「フットボールでのデビューの準備」として、「僕はフリーエージェントであり、オファーを受け入れる準備ができている」とSNSに投稿するほど、サッカー好きであることを表明している。
🔥 Khabib Nurmagomedov has the burst of pace to beat the full-back 👀
Then went for the single leg on Clarence Seedorf 😅 pic.twitter.com/0mcduW2V9C— UFC on BT Sport (@btsportufc) January 11, 2021
一方のマネル・ケイプは元サッカープレイヤーだ。
ボクサーだった父の影響でボクシングを始めたケイプだが、同時にサッカーでもポルトガルのクラブチームのジュニアで活躍した。
本誌の取材にケイプは、「最初は地方のチームで戦い、やがて世界のいくつかのチームから誘われるくらいになったんだ。サッカーでも僕をポルトガルのビッグスターにしようという動きがあったくらいだった」と、高いポテンシャルを持っていたことを語っている。
しかし“アンゴラ番長”は、移住してきたポルトガルでのサッカーの試合で、「審判のジャッジに納得がいかなくて、審判の胸を押してレッドカードを貰って退場処分になってしまったんだ。そんな目に遭ってから、サッカーより格闘技に力を入れるようになったんだ」と、苦い経験の末に、格闘技に傾倒していったことを明かしている。
2月のラスベガスでのオクタゴン初陣は、UFC世界フライ級ランキング5位のアレッシャンドリ・パントージャ(ブラジル)に判定で敗れたケイプ。
試合後、「マットがとても滑りやすかったけど、(RIZINでは許可されていた)シューズを履くことは、UFCでは許可されなかった。それも課題だった」と、ボクシング出身のケイプは振り返る。
しかし、ラスベガス滞在中のUFCパフォーマンス・インスティチュートでは、刺激も得た。
ヌルマゴメドフと出会い、好きなサッカーについて、そして、格闘技について語り合い、王者からアドバイスも受けたという。
ケイプは、ヌルマゴメドフに「ハードスパーリングの別の日、僕が進化するのを手伝ってくれてありがとう。そして僕がもっともっとハードワークする必要があることを示してくれた……すぐにケージに戻ります」と、感謝の言葉とともに、復活を誓っている。
ツイッターに「負けても弱気にならず、何事にも粘り強く、敗北を過去味わってきた時と同じように、僕はそれを自分のモチベーションにしていく。今よりも強く、より賢く、より多くの勝利を勝ち取り戻っくる」と、日本語で記したケイプ。さらに「どう始まるかではない、どう終えるかだ」と未来を語った。
29戦無敗の王者のままオクタゴンにグローブを置いたヌルマゴメドフのアドバイスを、ケイプはいかに糧にするか。