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【RIZIN】堀口恭司が朝倉海を仕留めたカーフキック、蹴り方から防御まで那須川天心ら多くの格闘家が考察

2021/01/07 12:01
 2020年12月31日(木)さいたまスーパーアリーナにて開催された『Yogibo presents RIZIN.26』は、第1試合のスダリオ剛(フリー)vsミノワマン(フリー)と、メインイベント第15試合の堀口恭司(アメリカン・トップチーム)vs朝倉海(トライフォース赤坂)が奇しくも“カーフキック”が決め手となった。  カーフキックとは近年、MMAで流行して立ち技の選手も使うようになったふくらはぎ(カーフ)付近を蹴るローキックのこと。元々ヒザ下を蹴るローキックは昔からあり、あの“赤い怪鳥”ベニー・ユキーデやMMAではシュートボクセ勢も使っていたというから歴史は古い。ただ、ローキックの一種類として認識されており、テイクダウンもあり前足荷重になりがちなMMAで多用され、カーフキックと名付けられてから一気にメジャー化した。本誌『ゴング格闘技』でも2019年7月号の時点で特集している。  大晦日後は、自身のYouTubeチャンネルを持っている格闘家たちが何人もこのカーフキックを考察。同じく大晦日に試合をした那須川天心(TARGET/Cygames)は元旦に『カーフキックについて』と題した動画をアップし、「僕はあまり使わないんですけれど。使わない理由としては僕はサウスポーなので、オーソ(ドックス)に対してはカーフキックはまず打てないので使わない」と話し始める。  そして「なんであれが効くのかというと、あそこってなかなか筋肉の鍛えようがなくて、骨の横の部分なので凄い(筋肉が)薄いんですよね。薄いからちょっと刺激を与えるだけで効いちゃうんですよ」「今の格闘技界はMMAもそうだし、キックボクシングもそうだし、けっこうパンチ寄りなんですよね、みんな。上手く蹴るというよりもパンチで倒すって意識がみんな高くなっているので、だからこそ重心が前にいってしまうんですね。で、重心が前にいってしまうと何が起こるかと言うと、前足の踏ん張りが強いので前足でカットができない。だからカーフキックが狙われやすいのかなと思います。ムエタイ戦士に対しては多分なかなか入らないと思います。理由は、後ろ足重心ですし前足でよくカットするので」と説明する。  元UFCファイターでRIZINにも出場経験のあるストラッサー起一はローキックとカーフキックの違いを説明し、「僕がカーフキックを蹴りだしたのは、総合ってタックルがあるわけじゃないですか。それでローキックを蹴ると相手に足を掴まれてパンチをもらって倒されたりする。テイクダウンされるので、それってリスクがあるなと思って、その時に低いところを蹴れば掴まれない」「僕の場合は足をこういう感じで(くの字に)足を固めて足首を狙います」と実演。  ABEMAの格闘技中継での解説でお馴染みの大沢ケンジも「この3~4年で凄く流行り始めていて、MMAの中ではカーフキックが浸透しているんですけれども、地上波で放送されたことによってカーフキックがお茶の間の方が知ることになって」と、改めてカーフキックのメカニズムと防御方法、そして堀口が朝倉を倒したタイミングについて解説している。  さらには前RISEライト級王者・原口健飛、元K-1ファイターの中澤純、桜井“マッハ”速人なども解説。極真空手中崎道場関西本部の藏谷薫氏は「空手家がなぜあまり使わないかと言うと、空手家はスネ受けがしっかりしているんですよ。スネ受けが上手なんです」と空手では有効的ではないとの説明と、カーフ(ふくらはぎ部)の様々な蹴り方や防御の仕方を公開している。  また、フィジカルデザイナーが解剖学的にカーフキックがなぜ効くのかを説明するなどバズっている。
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