安保(左)がウェルター級に転向し、パワーファイターの海斗と対戦する
2021年1月24日(日)東京・国立代々木競技場第一体育館にて開催されるK-1 JAPAN GROUP年間最大のビッグマッチ『K'FESTA.4』の追加対戦カードが、12月9日(水)都内で行われた記者会見にて発表された。
第4代K-1 WORLD GPスーパー・ライト級王者の安保瑠輝也(team ALL-WIN)がウェルター級に転向し、海斗(ポゴナ・クラブジム)と対戦決定。
安保は2019年6月、ゲーオ・ウィラサクレックを延長戦の末に判定で破り、第4代王座に就いた。12月28日にはゲーオを相手に初防衛戦を行い、またも延長戦の末に判定勝ち。2020年3月にはわずか3カ月のスパンで2度目の防衛戦に臨み、不可思を判定に下している。しかし、9月の3度目の防衛戦で山崎秀晃に初回KOで敗れて王座を失った。12月13日には『K-1 DX』で一般公募したチャレンジャーたちとの対戦が決まっているが、公式戦ではこれが再起戦となる。19勝(9KO)5敗。
対する海斗は『THE OUTSIDER』を経て2017年10月にKrushデビュー。強靭なフィジカルの強さを活かした攻撃力を誇り、戦績は8勝(6KO)4敗。3月の「第3代K-1スーパー・ウェルター級王者決定トーナメント」に出場したが木村“フィリップ”ミノルの剛腕の前にマットに沈み、前戦の8月には「第7代Krushウェルター級王座決定トーナメント」で近藤魁成にKO負けと連敗。同じく再起を懸ける。
海斗は「トップ選手と2戦やらせてもらって結果を残せなかったにも関わらず、K'FESTAに出させてもらって嬉しいです。普通のヤツに勝っても名誉挽回できないと思っているので、いま実力も名前もある安保選手とできて嬉しいです」と挨拶。安保は「前回の負けから復帰戦になるので多くは語らず、結果で見せるのを大前提として挑みたいと思います」とコメントした。
安保は前回の試合後、山崎にリベンジしたいと言っていたがなぜウェルター級に転向したのかと聞かれると「自分で考えて意見も聞いて、リベンジしたい気持ちは今でもあります。でも階級的にきつい部分もある。わざわざ身体を小さくして強くない状態で試合をするのも違うと思ったので。この階級で王者になって、山崎選手とはキャッチウェイトで王者対決したい。山崎選手にそれを受けてもらえればありがたいと考えています」と、リベンジしたい気持ちはあるが無理をしてスーパー・ライト級に留まるのはよくないと判断してのこと。
12月13日には『K-1 DX』で一般公募した挑戦者たちと戦うことが決まっており、約1カ月のインターバルでの試合は大丈夫なのかとの質問には「確かに。強そうな人いますね。でもこれは遊びなので。名前を認知してもらうためにやるのがひとつ。本当の戦いが自分を出せるところなので、ウォーミングアップくらいの気持ちでいます。こっちが復帰戦なので、何が何でもぶっ倒してやろうと思っています」と、問題ないとした。
ウェルター級に上げてどう変わるかとの質問には「パワーが上がるのはもちろんですが、自分で大阪でジムをやっているじゃないですか。ジムを立ち上げてからこれまで無敗で来ていたんですけれど、前回山崎選手に負けてしまって思ったのが、自分が代表をやっていると周りの意見を聞きにくいというか。自分が一番トップでやれるので。そこを改善して、今は週に3回ボクシングジムに行っています。和歌山の方で合宿みたいな感じでやっているんですが、久しぶりに指導者に厳しく指導してもらっていて。自分自身強くなっているのでそれを期待して欲しいですね。スピードは逆に速くなっていますよ」と、手応えを感じているようだ。
海斗も「安保選手とは階級が違ったので試合も面白くてYouTubeも見て好きな選手でした。でも僕の階級に来るのなら負けられない。ここで叩き潰します。お祭りなので派手に倒したいです」と、迎え撃つ気は十分。
ウェルター級の厳しさを知っているだけに、それを安保に教えたいのではと聞かれると「自分は教えられる立場ではないと思っているので。でも、自分がこれまで戦ってきた人たちの実力も高かったので、その経験を活かして今できることで全力で勝ちに行きます」と、謙虚ながらもプライドを感じさせる。
最後に、安保のYouTubeやK-1 DXでの活動についてどう思うかと聞かれた海斗は「普通に面白い企画とかあって見ていたんですけれど、喧嘩自慢じゃプロの選手には勝てないと思うので、僕が喧嘩自慢代表で勝負します」と言い放つ。
それを聞いた安保は「喧嘩自慢なんですか? あ、元アウトサイダーか。じゃあ、YouTube同様失神させたいと思います」と宣言した。