「蹴りは使わない」など余裕の発言でおちゃらける京太郎(左)に実方は「蹴り倒す」とKO決着を予告
2021年1月24日(日)東京・国立代々木競技場第一体育館にて開催されるK-1 JAPAN GROUP年間最大のビッグマッチ『K'FESTA.4』の追加対戦カードが、12月9日(水)都内で行われた記者会見にて発表された。
11月17日の記者会見で、ボクシングからK-1への復帰が発表されていた京太郎(藤本京太郎改め)の対戦相手が、Bigbangヘビー級王者・実方宏介(真樹ジムAICHI)に決定。
京太郎は2006年5月にJ-NETWORKでキックボクサーとしてプロデビュー。2007年12月にK-1 JAPANの強豪・中迫強をKOする大番狂わせを起こし、2008年4月にK-1本戦初出場。マイティ・モーから勝利を収め、20086がつにはK-1 JAPAN GPで準優勝。2009年3月、第2代K-1ヘビー級王者決定トーナメントでメルヴィン・マヌーフ、グーカン・サキを破り日本人初のK-1ヘビー級王座に就くと、2010年4月の初防衛戦ではピーター・アーツをKOした。
K-1活動休止後はボクシングに転向し、2013年7月に56年ぶりに復活した日本ヘビー級王座に就いたほか、日本人初のWBC世界ヘビー級ランキング入り、2017年1月にはOPBF東洋太平洋ヘビー級王座を獲得。同年5月にはWBOアジア太平洋ヘビー級王座も獲得した。
その京太郎と対戦する実方はBigbangを主戦場とし、2019年12月にBigbangヘビー級王座を獲得。2020年2月には『RIZIN』に出場し、キックルールでMMAファイターでもある酒井リョウに初回KO勝ちしている。今年11月の『Super Bigbang』では達磨石川を1Rわずか31秒、KO勝ちを収めた。戦績は12勝(9KO)7敗。
京太郎は前回同様、手下を引き連れての登場。実方の顔写真と共に「太りすぎはダメよ!」と書かれたTシャツを着て実方をディスる。
実方は「こんな素晴らしい大会に呼んでいただきありがとうございます。京太郎選手は超一流なので、しっかり僕が倒してヘビー級を僕が盛り上げたいと思います」と挨拶。
京太郎は「私は今日4つ話すことを決めてきました。僕は今日、対戦相手が誰か分からなかったので、K-1の人と僕のマネージャーをつないで、対戦相手をアピールしておかないと僕の相手が誰か分からないとかわいそうだなと思って、Tシャツとお面を作ってきました。皆さん、これが僕の対戦相手です。よろしくお願いします。以上です」と、4つと言いながら1つのコメントで終了。
実方については「一切わかっていません。ただ体重が重いということで、太りすぎは日本人はよくないのでダメよってTシャツを作ってきました」と体格以外のことは何も知らないという。
その言葉を受けて実方は「こんなにアピールしてもらえてありがたいです。ありがとうございます」と、気にしていない様子。京太郎については「ピーター・アーツ選手とかとやっているのを僕は昔から見ていたのでSNSで京太郎選手が復帰するのを見て、僕がやるしかないなと思っていました。それでアピールしていたら組んでもらえたのて、しっかり倒して僕のことを覚えてもらえるように頑張ります」と、K-1時代から知っていたようだ。
「あまり格闘技のことは分かりません」という京太郎は、久しぶりに蹴りの練習をしたら足の裏が剥けたとのことで「私、次の試合で蹴りは使いません。蹴ったら痛いことが分かりましたので。リングシューズで上がります。パンチだけという作戦で行きます。蹴りはしんどいということで私、次の試合では使いません」と、なんと蹴りを封印してパンチだけで戦うと宣言。(シューズ着用に関して中村拓己K-1プロデューサーは「シューズを履いて試合はできないと思うので、そこは審判と確認します」とした)
京太郎はどんなパンチでKOをしたいかと聞かれると「僕はもう34歳なので、若い選手にいい意味で倒されたい。僕らも20代前半の時に年上の人を倒してのし上がったので、やはり僕を、年長者を倒してほしいという気持ちでいっぱいです」と、23歳の実方に自分を超えて行けとする。
パンチだけでKOする自信はあるかと問われると、「この世界に来る時に、自信なんてあったら絶対に来ないですね。自信はないです。挑戦することに意義があると思ってこの世界へ来ました。そして、ボクシングと格闘技全てを10年後に子供が格闘技のプロを目指す時に、より広い選択ができるようにするために僕はこの世界に戻ってきました。蹴りも10年蹴ってないし、3Rの試合もやってないので自信なんてないです」と、とにかく自信はないときっぱり。
さらに「ひとつ思うのは、ファイトマネーが一緒なら相手は弱い方がいい。相手が弱いことを願っています」と何とも弱気な発言。
その言葉を聞いていた実方は「蹴ってこないなら僕が蹴りを使って蹴って蹴って蹴り倒す。パンチで倒される前に僕が蹴りで蹴り倒します」と言い放つ。
「ビッグチャンスなので。最初に京太郎選手との試合オファーがあった時に、ジムのトレーナーと会長を含めて話していたんですけれど、『お前ヤバいぞ』と。『お前殺されるんじゃないか』というレベルで周りの、人に言われるんですけれど、その前にやっちゃえばいい。殺されるんだったら殺される前に僕がやっちゃえばいいので。判定は絶対にないと思うので、絶対にKO決着で僕が倒したいと思います」
その実方の覚悟を聞いた京太郎は「自分も倒したいとは思います。でも僕は、この年になっても強いんですよ。あまり練習しなくても。才能があるんですよ。だから僕に勝つとすれば、ちゃんとスタミナを練習でつけて、その体型だから多分フックを打つんでしょう。しっかり真っ直ぐ打ってください。そうしたら多分、勝てるかもしれないですね。真っ直ぐ打たないとヘビー級は勝てないので。以上です」と、アドバイスを送る余裕を見せた。