T-98との“超獣対決”を制した松倉は75kg級の新設を改めてアピールした
2020年12月6日(日)東京・後楽園ホールで開催された『REBELS.69』の一夜明け会見が、7日(月)都内にて行われた。
セミファイナル(第6試合)73.5kg契約3分3R延長1R BLACKルールで元ラジャダムナン認定スーパーウェルター級王者T-98(クロスポイント吉祥寺)から2度のダウンを奪い、判定勝ち(27-29、26-29×2)したWPMF世界スーパーミドル級王者・松倉信太郎(TRY HARD GYM)が出席。前夜の試合を振り返った。
「昨日は倒すところを見て欲しい。重量級らしい試合を見せると試合前に大きいことを言っていて、それが出来なくてそこは申し訳ない気持ちです。試合が終わって率直に思うところはそこですかね」と、宣言通りにはならなかったことを反省。
「T-98選手が男らしいタイプで、やってる最中から勝負しに来ているなと感じて。今の時期は大会を開くのはリスクがあるじゃないですか。支援する人も見に来る人も、その中で来てくれて。僕たちは試合が組まれているわけですが、口ではなんとでも言えるので、本気で腹括ってリングに立っている選手が少ないなと思っていて。T-98選手は僕の土俵で殴りに来ていたので退いちゃいけないと思ってああいう形になりました」と、本当に腹を括った選手同士のぶつかり合いだったとした。
ダウンを奪った相手の首を両手でつかんでのヒザ蹴りは「狙っていました。若い時は顔にヒザを当てるのが得意だったんですが、最近なくなっていて。ノッブ(タイ人トレーナー)がタイに帰国している間にムエタイ流の練習で攻撃力は付いていたんですが、BLACKルールでやるには手数が足りていないと感じていて。行くところで行ききれていない。そこを変えていこうと。ムエタイというより日本のキックボクシングの動きを意識して、KOしていきたいので技で倒すことが大事だと思っていました。数ある武器の一つになったのかなと思います」と、このルールでの武器をひとつ手にしたと話した。
RIZIN、RISE、スックワンキントーン、そしてREBELSと様々な大会に出場した1年。松倉は「階級的にも試合のチャンスが少なくて、その中で必要とされるのが選手として嬉しい。昨日は温かくファンも受け入れてくれて嬉しかったし、出ていく面でも首相撲の面でも改善していかないといけないと勉強になりました。収穫のある試合でした」と、選手として成長できる試合になったという。
今後については「自分は『75kg』という階級を創るために試合をして動いています。70kg以上は日本ではヘビー級になりますが、その付近の選手はいっぱいいると思う。ヘビー級で世界で戦えるかと言ったら戦えない。75kgは軽量級のスピード、重量級の迫力があって、“映える”階級だと思っているので、一人求心力のある選手がいれば選手が集まってくる。これから格闘技をやるうえでも、この階級があるなら俺もやろうと思える。65kgや60kgも元々あった階級ではないし、そういう点でもないからしょうがなくやっていた70kgでしたが、自分がそういう選手になれば勝手に道は開けるなと思っていて。求心力のある選手になってこの階級を作って、僕が引っ張っていこうと思っています。その点でも今回勝ててよかったと思います」と、国内に75kg級という階級を確立させたいとする。
これを受けて宮田充プロデューサーは「75kgをアピールしていきたい。吉野(友規)選手からも75kgにいけるとのコメントがありました。小泉(竜)選手もガッツある試合をしました。松倉選手がやるといったら、今までにない階級をファンも見たい、ファイターが作ってくれとアピールして、じゃあやりましょうかという一番スムーズな流れなのでいい流れを作ってくれました」と、75kg級を本格始動していく考えがあることを明らかにした。