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【RIZIN】タイソンと朝倉海、鳩づかみに見る“先読み”の強さ

2020/11/30 11:11
 プロボクシングの元ヘビー級3団体統一王者のマイク・タイソン(米国)と元4階級制覇王者ロイ・ジョーンズ・ジュニア(米国)が28日(日本時間29日)、米国ロサンゼルスのステープルズ・センターにて、慈善目的のエキシビションマッチを無観客・ライブ配信(PPVは50ドル・約5200円)で行った。  プロのヘビー級が使用する10オンスの代わりに12オンスのグローブを着け、1R2分の特別ルールで8Rを戦った両者。3人の特別ジャッジがリモートで非公式採点を行い結果、3者3様の引き分けと判定されている。  2005年6月のケビン・マクブライド戦以来、15年5カ月月ぶりにリングに上がったタイソンは、ヴァンダレイ・シウバのトレーナーでもある元シュートボクセのハファエル・コルデイロのコーチのもと、45kgもの減量を敢行、往年の動きの片鱗を見せている。 「ドローでもいいよ。みんなが喜んでくれたのならそれでいい。俺のパンチが効いたのは間違いない。君(ジョーンズJr.)はよく持ちこたえたよ」「8Rも彼とあの場に立てて幸せだった。スコアカードも無観客も俺にとって意味はない。俺は人々を励ますために戦ったんだ」  こう試合を振り返ったタイソン。この“アイアン”マイクのある動きについて、1人の日本人ファイターが「同じことをしたことがあります」と語ってくれたことがある。  大晦日の「RIZIN.26」で堀口恭司(アメリカントップチーム)との再戦に臨む、RIZINバンタム級王者の朝倉海(トライフォース赤坂)だ。  朝倉は、ボクシングパートにおいて、元WBA世界スーパーフェザー級スーパー王者の内山高志の指導を受けているが、その「タイソンと同じ動き」とは、正確にはボクシングの動きではない。  それは、鳩を捕まえる動きだった。  1990年2月11日、東京ドームでジェームス・ダグラスと対戦するために来日、日本で2度目のタイトルマッチに臨んだタイソンは、公園にいる鳩を手づかみで捕える姿をメディアに披露している。  朝倉は言う。「外にいる鳩を掴まえようとする人は止まっているいるところを掴もうとするけど、なかなか捕まえられない。でも飛ぶところを予測して掴むと捕まえることができるんです」  野生の鳩を捕まえることは困難だ。朝倉にとって、それは“先読み”の技術で、「同じ要領で虫もほぼ100発100中で僕は捕まえられます。小学生のときによくやっていました」という。  この先読みの技術は、2019年8月18日の堀口との初戦のときにも発揮している。  ロープに詰めた堀口が、身体を沈めながら右のストレートを打ちにいった瞬間、朝倉は「狙っていた」クロスカウンターを打ち込んだ。 「(堀口は)打つ時、(首が)左に倒れるので、こっちから見て右側へ打ち込む作戦でした」  相手のカウンター対策として頭を倒しながら打ちに行った堀口に、それを見越しての右クロス。それは、“いま現在、相手がいない場所”にパンチを打ち込むという勇気と確信の先読みのカウンターだった。  タイソンの鳩つかみも、人並み外れたハンドスピードによるところが大きいものの、少年時代から鳩を愛し、その習性や動きを理解していることから、容易にこなしていたことは知られている。  もともとタイソンのファーストファイトは、鳩がらみだった。ブルックリンで伝書鳩を育てていた少年マイクは、盗まれた鳩を目の前で殺されたときに、初めての喧嘩に臨み、相手をノックアウト。自身の強さに気付くきっかけとなった、と自伝に記している。  少年時代からいとも簡単に鳩を捕えていたタイソンと朝倉。体躯もファイトスタイルも異なるが、ときに危険を顧みずにカウンターを取るハートは共通する部分もある。 “世紀の再戦”に向け、朝倉海は誓う。「去年堀口選手と試合が決まったときは“お前には早い”と批判が凄かったけど、今回は俺がチャンピオンとして挑戦を受ける立場で戦う。1年で積み上げた実力をみせてしっかり倒す」──。
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