2020年10月11日(日)神奈川・ぴあアリーナMM『RISE DEAD OR ALIVE 2020 YOKOHAMA』で開幕のキックボクシング最強女王決定トーナメント「RISE GIRLS POWER QUEEN of QUEENS 2020」。
トーナメントに出場する、erika(=名前の後ろにハートマーク/SHINE沖縄)が2日(金)沖縄の所属ジムにて公開練習を行った。
シャドーに続いて披露したミット打ちでは、サウスポーからの左ミドル、ワンツー、テンカオ、右ボディ。ムエタイベースらしくコンビネーションよりも一発一発が重い打撃をミットに叩き込んだ。テンカオはかなり鋭い。
今回のトーナメント出場オファーを受けて「最初はビックリしましたが、みんなチャンピオンクラスばかりのメンバーなので自分の力を試したいと思って楽しみです」と言い、RISE初参戦については「首相撲がない分、パンチにキレのある技の選手が多くて。自分は首相撲がベースなので今は違う練習をしていて、また違う部分が出てきて楽しみです」と、違う自分を出すことができそうだとする。
ムエタイルール以外での試合は「ないです。初めて。地元沖縄のアマチュアの試合も組みありなので」と初めてだと言うが、「基本的に組む練習はしてないでコンビネーションや得意な攻撃を活かす戦い方をひたすら練習しています」と、RISEのスタイルに合わせた練習をしている。不安はないかと聞かれると「スパーリングは男性で背の高い人とやっていて組ませてくれないので、そんな感じでやればいいのかなと思っています」とイメージは出来ているようだ。
とはいえ、パンチでダウンを奪った試合もあり「パンチには自信なかったんですが、意外と入りました。プロデビューしてからパンチが入るようになって、磨くように練習しています」とプロになってから開眼したものだという。
1回戦で対戦する初代RISE QUEENミニフライ級王者・寺山日葵(TEAM TEPPEN)については「テクニックもあってスピードもあるので美しく戦う、魅せる選手だなと思います」と評し、「対策を考えています。優勝したいです」と寺山を喰うつもりだ。
寺山はerikaをsasori(NKB・テツジム)と「戦い方は同じタイプ」と評したが、erikaは寺山とsasoriの試合を見て「勇気をもらえた」という。
「平岡選手ともやって思ったんですが、テクニックを削るようなパワーと圧力を活かした攻撃をすれば、それをひたすら練習すればいけるんだなって。平岡選手との試合でひたすらそれをしたのはsasori選手の試合を見て“ああ、いける”と思ったからなんです」と、8月の『REBELS』で格上の平岡琴に勝利できたのはsasoriのおかげもあったと明かした。
「サンドバッグをひたすらする、タイ人の先生にひたすら追い込んでもらう」ことでパワーと圧力を身に付け、“sasori戦法”で寺山を追い込むつもりだ。「地元は海が近いので中学の時は海に行って、部活で砂浜ダッシュをしました。水泳部だったので泳ぎも得意です。自粛でジムが休みの時には砂浜でミットやランニングをしていました」と、体力にはかなりの自信がある。
1回戦で寺山に勝てば、そのsasoriと8月にREBELSで対戦した平岡の勝者と対戦することになる。「どっちでも大丈夫ですが、sasori選手はバチバチの打ち合いをする選手なので、自分もそちら向きなのでやったら楽しそうだなっていうのがあります」と、sasoriと打ち合いをしてみたい、とも。
現在の戦績は5勝(2KO)無敗。その原動力はと聞かれると「3人の子供がいてシングルマザーなので金銭的に余裕がない中、ジムの兄貴的存在がセコンドもついてくれて自分との絆だけで動いてくれたり、ジムの仲間が言葉をかけてくれたり。その思いを乗せてリングに上がっています。子供にも好きなことさせてもらってわがまま言っているんですが、強い子に育っているので誇らしいお母さんになれればと。そのためには勝つ。勝ったよって言うと先生や友だちに自慢してきたみたいなので。それら全てを背負って勝ったという感じで」と、ジムの仲間と子供たちのために戦うことだと答えた。
「東京で試合をすることが多いので子供たちは『ママ、また内地に行くんだ、頑張って』みたいな感じです。リングに上がったらみんな一緒ですが、気持ちは負けていないので自分の試合で何かを感じ取ってもらえればと。そのために必死に戦います」とerika。「東京の方に名前とか顔を覚えてもらえれば嬉しい」と、爪痕を残したいと語った。