ムエタイテクニックでKINGレイナを苦しめた熊谷。完全決着を望むファンの声を受けて早くも決まった再戦に燃える (C)DEEP
2020年9月20日(日)東京・後楽園ホール『skyticket Presents DEEP 97 IMPACT』にて、KINGレイナ(K-Clann)との再戦が決定した熊谷麻理奈(WSRフェアテックス札幌)。
両者は8月23日のDEEPにてキックボクシングルール3分3Rで対戦。ローキックを当て、オーバーハンドフック、アッパーで前進するKINGレイナに対し、熊谷が捌きながらジャブ・ストレート。さらに相手を掴まないテンカオ・ヒザ蹴りをボディに突き刺す展開に。KINGレイナも金網に詰めて熊谷が避けきれないところに左右の連打をまとめていった。
判定は2-1のスプリットでKINGレイナが辛勝。的確な打撃を当てたと見られた熊谷の敗北に、関係者、現場観戦者、ネット生配信の視聴者から様々な意見が上がるなど、物議をかもす判定となっていた。
「日本でも最強女子と呼ばれているKINGレイナ選手と2回も試合を組んでもらえて本当に嬉しいです。それと過去一番、我がジムのトレーナーも気合いが入っています。前回はっきりしない試合をしたので今回は決着試合にさせてもらいます。気合いは十分に入ってます。試合当日はとても楽しみです」と、“完全決着”を付けると意気込む熊谷。
「もちろんKOを狙いに行きますよ。2度と戦いたくないって思わせるようにガンガン行きます。相手(KINGレイナ)の心も折る気持ちで挑みます」と、今回は圧勝するつもりだ。
前回の試合を振り返り、「本当は、自分は前に来てくれる選手はやりやすく技を掛けやすいので、ガンガン系は大好きなのですが、KINGレイナ選手は自分にとってかなり大きく、フィジカルも打撃のテクニックもとてもよい選手だったので、なかなかバランスを崩すことができず大苦戦しました」と、KINGレイナの体の大きさやフィジカルの強さが厄介だったとする。
3Rの1分30秒あたりで、KINGレイナが油断したところへ熊谷が蹴りを放ち、KINGレイナが驚くシーンがあった。
「『あらー、ここで気を抜くか!』と一瞬びっくりしました。こっちを向くまで待つか、行くか、脳裏で瞬時にグルグル葛藤に迷わされてました。しかしここで行かなければ後でコーチに怒られると思ったので行きました。心の中で“ごめんなさい!”って言いながら蹴りました。今思えば もう一発蹴っておけばKOできたのかな、と反省しています(笑)」と、今回は容赦しないと語った。
熊谷は“北の女武芸者”と呼ばれるマルチファイターで、元々はアマチュアボクシングで活躍しキックボクシングに転身。さらに2018年5月にはMMAにも挑戦(Road FC 47で女子バンタム級(-61.2kg)でジン・インチャオに判定負け)、同年9月には素手にバンテージのみを巻いて戦う超過激格闘技ラウェイにも出場し、4R判定無しのドローとなっている。