「KNOCK OUT CHAMPIONSHIP.2[HTハウジング presents 第1部 BLACK]」2020年9月13日(日)東京・後楽園ホール
▼メインイベント(第5試合) 73kg契約 BLACKルール 3分3R延長1R〇日菜太(クロスポイント吉祥寺/REBELS-BLACK 70kg級王者)KO 1R 2分49秒 ※左三日月蹴り×田村 聖(拳心館/NKBミドル級前王者、NKBミドル級1位、PRIMA GOLD杯ミドル級トーナメント優勝)
日菜太は2005年6月にRISEでプロデビューし、満15周年を迎えた大ベテラン選手。2008年7月に初代RISEミドル級王座、2013年4月にREBELS初代王座を獲得。K-1 WORLD MAXや新生K-1 WORLD GPにも出場し、アンディ・サワー、ジョルジオ・ペトロシアン、アンディ・リスティー、アルバート・クラウスら世界トップクラスと拳を交えてきた。日本人選手との対戦は2019年6月以来となる。現在2連勝中で戦績は50勝(16KO)19敗。
田村は元NKBミドル級王者で現同級1位。2019年から2020年にかけて行われた「PRIMA GOLD杯ミドル級トーナメント」では1回戦で元J-NETWORKミドル級王者・吉野健太郎、準決勝で元新日本キックボクシング協会日本ミドル級1位・今野明、決勝で初代・第3代WPMF日本スーパーウェルター級王者の清水武をいずれもパンチでKOしての完全優勝を果たした。戦績は12勝(9KO)5敗1分。
1R、オーソドックスの田村はサウスポーの日菜太に対し右インロー。日菜太も左インロー&ハイを返していく。左の三日月蹴りで日菜太が下がらせると、田村は接近戦を仕掛けてパンチ連打。耐えた日菜太は左ハイでぐらつかせて左三日月蹴り。この一撃でダウンした田村は立ち上がることができず、日菜太がKO勝ちした。
マイクを握った日菜太は「今回70戦目になり、負けて日菜太のストーリーは終わったと言われるのが怖くて昨日は眠れませんでした。34歳になっていつまで走れるかわかりませんが、悔いなくキックボクサーとして上を向いていきます。あと、11月にお父さんになります。もっといいお父さんになれるように頑張ります」と、嬉しい報告をした。
▼第4試合 64kg契約 BLACKルール 3分3R延長1R〇鈴木千裕(クロスポイント吉祥寺)TKO 3R 2分19秒 ※レフェリーストップ×昇也(士魂村上塾/Bigbangスーパーライト級王者)
鈴木はREBELS -60kg王者・鈴木宙樹の弟で、元々はMMAファイターとしてパンクラス・ネオブラッド・トーナメント2018フライ級(56.7kg)で優勝。8月の『REBELS』でキックボクシングの試合に臨み、パワフルなパンチで初回TKO勝ちを飾ると10月の『KNOCK OUT×REBELS』ではメインイベントに抜擢。二冠王・橋本悟を1R僅か45秒でマットに沈めた。11月には耀織も2Rでマットに沈める快進撃を続けていたが、2月の「無法島GRANDPRIX」1回戦で与座優貴との無敗対決に判定勝ちも、準決勝の西岡蓮太戦で判定負けを喫して初黒星。今回が再起戦となる。
昇也は昨年12月のBigbangで行われた王座決定戦を制してBigbangスーパーライト級王者となった。今年3月の『村上祭』ではMA日本ウェルター級6位・浅井悠太と激しい打ち合いをして勝利を奪っている。サウスポーから多彩な蹴り技を繰り出し、左フックを強打するタイプ。
1R開始早々に鈴木が右ストレートをクリーンヒットさせると一気に連打を仕掛けて昇也を追い込む。組んでのヒザ蹴り、クリンチアッパーと次々に攻撃を当ててていくが、昇也は左のインロー。足を効かされたか、動きの止まる鈴木に、昇也もパンチの打ち合いに応じていく。
2Rも鈴木が右の三日月蹴り、接近戦ではアッパー。昇也はしっかりガードしてローを返していくが、鈴木の怒涛の攻めは止まらない。
3R、再び仕掛ける鈴木は声をあげながら極真空手のような接近戦でパンチの連打。鈴木が左の三日月蹴りをヒットさせて昇也を下がらせるとヒザ蹴りを突き刺して遂にダウンを奪った。最後はラッシュを仕掛けて昇也が棒立ちになったところでレフェリーがストップ。マイクを握った鈴木は「鈴木千裕、ここに復活しました! 僕はREBELS、KNOCK OUTを代表してトップファイターを全員倒したい、いや、ぶっ倒したい」と吠え、西岡蓮太と白鳥大珠の名前を挙げた。
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▼第3試合 80kg契約 BLACKルール 3分3R〇吉野友規(スタージス新宿)判定3-0 ※30-29×2、29-28×竜矢(伊原道場稲城支部/第27回全日本新空手道選手権大会 K-2GRAND PRIX 2016軽中量級&中量級優勝)
吉野は剣道で活躍し、高校3年生時に国体で優勝、大学4年生時には団体戦で全日本選手権3位の実績を持つ。大学卒業後も実業団で剣道を続けていたが、29歳でキックボクシングと出会い、2018年12月に32歳でプロデビューした。強打を武器に4戦無敗を誇り、2019年8月のKNOCK OUTではMMAファイターのロッキー川村をKOしている。その試合後、怪我もあって長期欠場となったが、今回満を持しての復帰戦を行う。
対する竜矢は2016年第27回全日本新空手道選手権大会 K-2GRAND PRIX 2016軽中量級&中量級優勝の実績を持ち、同日2階級制覇は新空手史上初。同門の重森陽太が「日本ヘビー級の秘密兵器」と称する選手だ。
1R、身体ごとぶつかり合うような重量級らしい展開。吉野が左フックを当てると、竜矢は左ミドル、左ストレート。竜矢の強打を被弾する吉野だが、強引に突っ込んでいく。2Rも同じく激しく打撃を交錯させ、3Rには疲れを見せ始めた竜矢に吉野は首相撲から顔面へのヒザ蹴り。さらに吉野がパンチを振るって前進するも、竜矢は胴廻し回転蹴り、バックブローでKO狙い。後半は疲れの見えた吉野だったがタフファイトを制した。
▼第2試合 47kg契約 BLACKルール 2分3R 〇宮崎小雪(TRY HARD GYM)判定3-0 ※30-29、30-28×2×KAREN(DRAGON GYM)
第1試合に出場した若菜の妹・小雪は小学3年生から空手を学び、2019年8月のKAMINARIMON全日本女子トーナメントで優勝。アマチュア戦績10戦10勝(3KO)無敗の戦績を引っ提げ、16歳で2019年11月の『RISE GIRLS POWER』にてプロデビュー。松谷綺と引き分けている。
KARENは東北のアマチュアキックボクシングで活躍した後、仙台のキックボクシング大会『Aリーグ』で2019年4月にプロデビュー。左ミドルを中心とした蹴り技で勝利を飾っており、ハイペースで試合を重ねて4勝3分無敗の戦績を誇る。
1Rはお互いにミドルで距離を探り合う展開。KARENが左フックを当てる場面があったが、2Rになると接近戦で小雪のパンチ連打がKARENを捉え始める。印象の悪いKARENは距離を詰めるもののなかなか捉えることができない。3Rもパンチ・蹴りのヒット数で上回った小雪が判定勝ちでKARENに初敗北を味わわせた。
▼第1試合 50kg契約 BLACKルール 2分3R〇宮崎若菜(TRY HARD GYM)判定3-0 ※30-28×2、30-27●大塚愛莉(上州松井ジム)※デビュー戦
KAMINARIMON 全日本女子トーナメント -52kg優勝の実績を持ち、女子キックのホープとして期待を集める若菜がプロデビュー戦の大塚と対戦。1Rからお互いにアグレッシブな攻めを見せる中、若菜は左フックを浴びせてダウンを奪う。3Rもパンチと横蹴りをヒットさせて主導権を握った若菜が大差の判定勝ちで第2試合に出場する妹の小雪につないだ。