パワフルなミット打ちを披露した一吉。降って湧いたようなチャンスに燃える(C)K-1
2020年8月29日(土)東京・後楽園ホール『Krush.116』で行われる「第7代Krushウェルター級王座決定トーナメント」に、松岡力(K-1ジム五反田チームキングス)の欠場を受けて参戦が決まった九州の5冠王・一吉(RAOU JAPAN) が所属ジムにて公開練習を行った。
一吉はKOSウェルター級王座、KOSスーパー・ウェルター級王座、HIGHSPEEDウェルター級王座、Dream Gateミドル級王座、PRINCE REVOLUTION-70kg級王座と九州地区で5つのタイトルを獲得している27歳。戦績は18勝(4KO)8敗4分。今回がKrush初参戦となる。
「オファーを受けた時は嬉しくてしょうがなかったです。このチャンスを絶対にモノにしてやろうと思いました」と出場を決めるまでに迷いはなかったという一吉。
公開練習でも「日頃から追い込んで練習しているので、なんの心配もない」という言葉通り、パンチとミドルキックを中心としたパワフルなミット打ちを披露。仕上がりの良さをアピールした。
一吉は小学1年生でグローブ空手を始め、中学からはキックボクシング・ムエタイも学び、高校入学後から本格的にキックボクシングに転向。卒業後の19歳でプロデビューを果たした。
プロでは九州で行われているムエタイルールの大会を主戦場とし、九州・大阪を含めて合計5本のベルトを巻いたことがある実力者。昨年は韓国の格闘技イベント『AFC』のタイトルにも挑戦している。
自身のファイトスタイルについて聞くと、一吉は「ザ・不器用なファイトスタイルです」とキッパリ。「僕は根性で戦うタイプです。周りからもそう言われますし、僕自身もそう思っています」と“根性系ファイター”としてKrushのリングに立つ。
準決勝の対戦相手の山際の印象を「自分の距離感を保って、自分のやりたい試合をするキレイな戦い方をする選手だと思います」と話す一吉。決勝では近藤魁成との対戦を希望し「彼もキレイに戦う選手で、フィジカルトレーニングも始めたと聞いているのでパワーもついてきていると思う」と続けた。
そんな山際や魁成に一吉が対抗できる武器はやはり根性と粘り強さ。「僕の武器は粘り強さ。最後の最後まで殴り続ける・蹴り続けるのが自分の強み」と泥臭くても勝つスタイルで勝利を目指す。
このトーナメントを勝ち抜けば、Krush初参戦にしてベルトを巻くことができる。これまで九州を中心に戦ってきた一吉にとってKrushのベルト、K-1 JAPAN GROUPのリングで戦うことへの想いは大きい。
「僕がプロデビューした頃からK-1は盛り上がっていましたし、僕が練習しているジムの代表も現役時代はK-1を目指して戦っていました。だから僕が代表の想いを継いで、Krushでベルトを巻いて、いずれK-1のリングで活躍していきたいと思います。
僕のように九州在住でも、Krushのような大舞台でも活躍できる姿を見せたい。僕も10年以上格闘技をやってきて、Krushは今までで一番大きな舞台だと思っています。そのKrushでベルトを獲って、僕とジムのことをたくさんの人に知っていただきたいと思います」との意気込みを語った。