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【ONE】内藤のび太が1R TKO負け、カデスタムは王座防衛。健太はペットモラコットに健闘も判定負け、MOMOTAROが判定勝ち、渡辺優太は判定負け

2019/03/08 22:03
【ONE】内藤のび太が1R TKO負け、カデスタムは王座防衛。健太はペットモラコットに健闘も判定負け、MOMOTAROが判定勝ち、渡辺優太は判定負け

(C)ONE Championship

3月8日、ミャンマー・ヤンゴンのトゥウンア・インドアスタジアムにて「ONE:Reign of Valor」が開催された。

メインでは、2018年11月にONE世界ウェルター級王者となったゼバスチャン・カデスタムがカザフスタンのゲオルギ・キチギンを相手に初防衛戦。キシギンのテイクダウンに苦しめられたカデスタムだが、逆転のヒジ打ちで2R終了時、TKO勝利を収めた。

また、第11試合では2018年9月にジョシュア・パシオに敗れ、2度目のストロー級王座陥落を経験した内藤のび太が再起戦。フィリピンのレネ・カタランと対戦したが、内藤のテイクダウンを切ったカタランがパウンドで内藤を出血させ、1R4分32秒、カタランがTKO勝利で6連勝をマーク。のび太は2連敗となった。

さらに立ち技のONE SUPER SERIESでは、ONE初参戦となった健太がペットモラコットに健闘するも判定負け。MOMOTAROが判定勝ちし、渡辺優太は判定負けしている。

▼第14試合 メインイベント ONEウェルター級(※83.9kg)選手権試合 5分5R
○ゼバスチャン・カデスタム(王者/スウェーデン)
[2R終了時 TKO]

×ゲオルギー・キシギン(挑戦者/カザフスタン)
※カデスタムが王座防衛

かつてPANCRASEにも参戦したオマー・ブイシェ、さらにK-1&HERO'Sで活躍したオーレ・ローセンを師と仰ぐカデスタムはPXCウェルター級王者から、2018年11月にタイラー・マグワイアをKOに降し、ONE世界王者となった。

対するカザフスタンのキシギンはMMA19勝5敗。現在13連勝中で、2018年12月の前戦では「RCC 5」でトキーニョ相手に1R TKO勝ちを収めている。テイクダウン&パウンド、そして一本勝ちも多い両者。5Rの王座戦を制するのはカデスタムかキシギンか。

1R、ともにオーソドックス構え。ケージに詰めてのダブルレッグテイクダウはキチギン。カデスタムの立ち際にスタンドバックへ。正対しようとするカデスタムにシングルレッグのハイクラッチでリフトしテイクダウンで足をパスするとサイドに! しかし左で差して立つカデスタム。今度はヒザ着きのダブルレッグのキチギンを2度切る。

左ジャブの刺し合いから首相撲ヒザはキチギン。しかしカデスタムも右ローを連打。キチギンは今度はダブルレッグでテイクダウン。カデスタムはガードの中に入れるが、インサイドからパウンドするキチギンはそこで足を越え、上四方からヒザ! カデスタムは出血する。

2R、左右にステップするカデスタムにハイクラッチのシングルレッグはキチギン。着地するカデスタムだが、キチギンはダブルレッグに切り替えテイクダウン! 下からスイッチを狙うカデスタムだが、その立ち際でスタンドバックを狙うキチギンはシングルレッグへ。その内側の腕をキチギンは両手で掴み凌ぐ。

スタンド再開。ジャブ当てるカデスタムに、左右で前に出るキチギン。下がるカデスタム。そこでダブルレッグに入るキチギンは尻下でクラッチしテイクダウン! アゴ下に頭を当てて寝かすが外して立つカデスタムは、なおもシングルのハイクラッチに来るキチギンに左ヒジ! さらに片足を持ちながら頭が下がったところに右ヒジを連打! 出血するキチギン。

ゴングに両者はコーナーに戻るが、インターバルで椅子に座ったキチギンは再開に両手でバツマークを作り、続行不可能を意思表示。カタカナで「オーマー・ブイシェ」と師匠の名前とパンクラスマークが書かれたTシャツを着たカデスタムは、ベルトを肩に周囲に感謝の言葉を述べた。

カザフスタンのゲオルギー・キシギンの強力なテイクダウンを再三凌ぎ、最後はヒジでダメージを与えたカデスタム。この階級に参戦した岡見勇信は、王者カデスタムにいかに挑むか。今後の展開にも注目だ。

▼フェザー級(※70.3kg)5分3R
○プー・トー(ミャンマー)
[1R 4分56秒 TKO]
×ヨハン・ムリア・レゴウォ(インドネシア)

▼第11試合 ストロー級(※56.7kg)5分3R
○レネ・カタラン(フィリピン)
[1R 4分32秒 TKO]
×内藤のび太(パラエストラ松戸/元ONE&修斗世界ストロー級王者)

ストロー級で内藤のび太がフィリピンのレネ・カタランと対戦する。内藤は2018年9月のジョシュア・パシオとのONE世界ストロー級王座防衛戦以来の試合。前戦では、パシオを再三テイクダウンするもバック奪ってのニアフィニッシュにまでは至らず、判定負けで王座陥落しており、今回は再起戦となる。この約2年半をパシオ、アレックス・シウバとの再戦に費やした内藤にとって、2016年5月デェダムロン戦以来の新たな相手。そして王座戦とはことなる3R戦でいかに“のび太”タイムを作るか。

対するレネ・カタラン(5勝2敗1NC)はフィリピン格闘兄弟の長兄。2014年12月にデェダムロン・ソーアミュアイシルチョークにKO負けしたものの、以降はONEで5連勝中。2018年7月の前戦ではインドネシアのステファー・ラハディアンに判定勝利を収めている。かつて散打48kg級で世界王者にもなっているレネは左右どちらの構えでも戦い、前戦はオーソから右ローを効かすなど打撃を武器とするが、テイクダウンでポジションを失ってもスクランブルから立つことも得意としている。

内藤としては打撃でしっかり対峙し、ダメージをためることなくテイクダウンを奪いたい。そしてレネにスクランブルを許さず抑え込んで削りダメージを与え、際でバックを奪いフィニッシュに近づきたい。



1R、カタランの右足にシングルレッグからテイクダウンする内藤。左で差して左足をかけてバックもうかがうが、金網で上体を立て、内藤に両足をまとめられることはないカタランは立つと、内藤は左の奥足にシングルレッグへ。それをリストコントロールでがぶり、クルスフィックス気味に固定し、右腕でオーバーフックで内藤を潰して左手でパウンドするカタラン! 内藤は出血がひどく、レフェリーが試合を止めた。



内藤の得意パターンを研究したカタランが尻を着かされながらも抑え込まれず強い打撃を入れて勝利。カタランは6連勝。内藤にとっては出血ストップという結果以上に厳しい内容の連敗となった。

▼フライ級(※61.2kg)5分3R
○グルダージャン・マンゲット(インド)
[3R 1分23秒 KO]※左ストレート効かせパウンド
×トニ・タウル(フィンランド

▼第9試合 ONE SUPER SERIESキックボクシング フェザー級(70.3kg)3分3R
○ペットモラコット・ペッティンディーアカデミー(タイ/元ルンピニー認定スーパーフェザー級&ミニマム級王者)
[判定3-0]
×健太(E.S.G/WBCムエタイ日本統一ウェルター級王者)



ONEキックボクシングマッチでは、日本のほか中国KUNLUN FIGHTでも活躍する健太がONE参戦。2015年にルンピニースタジアム認定スーパーフェザー級タイトルマッチで梅野源治を降すなど、長くムエタイのトップに君臨するペットモラコットとフェザー級で対戦する。

長身で手足が長く懐も深いサスウスポーのペットモラコットは首相撲でも強さを発揮するが、ONEマットではリーアム・ハリソンのように好戦的な相手には、自身も序盤からファイターで戦うなど、相手に応じて戦える引き出しの多さも誇る。小さな相手に打ち下ろすヒジは脅威で、身長で6cm低い健太はヤンゴンのサークルケージでどんな戦い方を選択するか。

金網ボクシンググローブ戦。

1R、左構えのペットモラコット。オーソの健太は左ミドルから右ストレート、右ボディストレートも。しかし様子見からペットモラコットは長い左前蹴りで突き放すと、左ハイ! 健太はぎりぎりにところでブロックするが、後退。さらにペットモラコットの左ストレートに健太は下がる。しかし健太も左右ワンツーで押し返し。ペットモラコットは左の怒涛の攻撃で反撃。

2R、ペットモラコットの左の攻撃に右を合わせる健太。しかし近づくとペットモラコットは首相撲からヒザを突く! 健太はよく凌ぐが、ペットモラコットは左ミドル、左ストレートで前進。

3R、健太はこれまでとリズムを変え、出入り。右ローの連打を当て、右ジャブ、左ストレート、さらに左ボディも当てる。しかしペットモラコットは下がりながらも左ミドル。健太は右ハイの連続でペットモラコットを金網まで下がらせる。

試合は判定へ。3Rに大逆襲に転じた健太だが、懐深いペットモラコットの序盤の左の攻撃に手を焼き、判定3-0負け。ONE初陣を飾ることはできなかった。

▼フェザー級 ONE SUPER SERIESキックボクシング 3分3R
○エンリコ・ケール(ドイツ)
[2R KO] ※左ボディ
×リアム・ノーラン(英国)

フェザー級では、ドイツのエンリコ・ケールが参戦。英国のリアム・ノーランと対戦する。
K-1 MAX最後の王者であるケールはジョーダン・ワトソンに勝利し、ブアカーオやヨーセングクライ、シッティチャイ、アロゾフらビッグネームと対戦している強豪。2015年にはジョルジオ・ペトロシアンの復帰第2戦でマジョリティ・デシジョンまで持ち込むなど、高いポテンシャルを誇る。ONEのケージ、あるいはリングでサウスポーのノーランを相手にどんなパフォーマンスを発揮するか。注目だ。

試合はケージでのボクシンググローブ戦。

1R、ともにサウスポー。長い手足のノーランは左構えから左跳びヒザ、右ミドル、左ストレート、左スーパーマンパンチと自身の距離で戦う。インファイトを望むケールは距離を潰し、金網詰めて左フック、右ヒザを突く。

2R、ワンツー連打で前に出るケールは腹も突き左右アッパーも。ジャブ、前蹴りで距離を取ろうとするノーランだが、ケールは金網に詰めて右に身体をかわして左ボディ! ダウンするノーランは立つが、一気にラッシュをかけたケールは再び左ボディ、ヒザ。ノーランは2度目のダウンに立てず。K-1 MAX最後の王者が、ONE初陣をKO勝利で飾った。

▼第2試合 ONE SUPER SERIESキックボクシング フライ級(61.2kg)3分3R
○ルイ・ボテーリョ(ポルトガル)
[判定3-0]
×渡辺優太(PKムエタイジム/元J-NETWORK・WMC日本・MA日本・WPMF日本スーパーバンタム級王者)

▼第1試合 ONE SUPER SERIESキックボクシング フライ級(61.2kg)3分3R
○MOMOTARO(OGUNI GYM/元WBCムエタイ・インターナショナル・フェザー級王者)
[判定3-0]
×ケニー・ズィー(中国)

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