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レポート

【Invicta】浅倉カンナに敗れたザペテラが、RENAと1勝1敗のヴァンザントに接戦の末勝利、村田夏南子に敗れ王座逃したドゥコッティが元UFCリマに判定勝ち

2020/07/03 11:07
 女子MMA(総合格闘技)の「Invicta FC」が7月2日(日本時間3日・金)、ホームである米国カンザス州カンザスシティのメモリアルホールにて大会を再開している。  新型コロナウィルス感染拡大後、初のライブイベントとなる「Invicta FC 40」は、カンザス州アスレチックコミッション監修の下で行われ、参加者全員に大会前にコロナウィルスの検査が実施され。全選手およびセコンド勢が陰性だったことが発表されている。  無観客で報道メディアも入れずクローズド・ドアの中、選手以外の関係者はレフェリーもマスク着用という体制で行われた同大会。試合間にはマットを消毒し、モップで噴き上げ。試合は「UFC Fight Pass」にて生中継されるも、第1試合前に回線が落ち、ケージシンした選手が20分ほど待たされるアクシデントもあった。 ▼ストロー級 5分3R○エミリー・ドゥコッティ(米国)[判定3-0] ※29-28×3×ジュリアナ・リマ(ブラジル)  2020年3月6日の「Phoenix Series 3」以来、約4カ月振りの活動再開となる同団体のメインは、ストロー級でエミリー・ドゥコッティ(米国)とジュリアナ・リマ(ブラジル)が対戦。  2019年11月に村田夏南子に判定負けし、世界ストロー級王座戴冠を逃したドゥコッティは9カ月振り再起戦。過去には適正階級より一つ上のフライ級でBellator女子世界王者イリマレイ・マクファーレンとのタイトルマッチも経験している。  MMA8勝6敗のドゥコッティに対し、リマは10勝6敗とほぼ同じ戦績ながらキャリアでは4年ほどリマが上回っており、何よりリマはその戦績のうちオクタゴンで3勝4敗をマークしている。  2014年7月のUFCデビュー戦でヨアナ・イェンジェイチックに判定負けも、同年11月にニーナ・アンサロフに判定勝ち、2015年5月にもエリッカ・アルメイダに判定勝ちで連勝。2016年4月にカーラ・エスパルザに判定負けも、2016年12月にJJ・アルドリッチに判定勝ち。しかし、2017年7月にテシャ・トーレスに一本負け、2018年1月にランダ・マルコスに判定負けし、2連敗でUFCをリリースされた。  Invicta FCにカムバックした2019年5月の前戦では「Phoenix Series 1」でダニエル・テイラーを破るも、同日の2回戦で現UFCファイターのブリアナ・ヴァンビューレンに敗れている(ヴァンビューレンはUFC1勝1敗。2020年6月にテシャ・トーレスに判定負け)。  UFC参戦を望むドゥコッティにとって、元UFCファイターのリマとの対戦は「よいリトマス試験紙になる」という。ドゥコッティは、オーソドックス構えから左右の出入りは速く、強いローキックも誇る。Bellator時代には試合後半でマクファーレンにダブルレッグを決めるなど、フルラウンドを戦い抜く粘り強い戦いを持ち味としている。ともに組み技を得意とするが、リーチ・コンパスも長いリマは遠目の距離からの打撃、さらに組んでのヒザ蹴りなど際の打撃でも勝負が可能だ。  日本のファンにとっては、ドゥコッティvs.リマ戦を通して、村田のオクタゴンでの可能性を想像することも出来る、注目のカードだ。  1R、ともにオーソドックス構え。右ストレート、左フックを当てたリマは右アッパーもヒット。長い右ストレートと近距離では首相撲&ヒザはリマ。大振りになってきたリマにドゥコッティはシングルレッグに入るが、片足立ちでリマは耐える。3者がリマを支持。  2R、強い右ローをヒットさせるドゥコッティ。思わず組みにいくリマだがドゥコッティは切る。右から左はドゥコッティ! リマも右を打ち返しに行くが、ドゥコッティは右を差して押し込み。突き放すリマ。ワンツーの右で前に出るドゥコッティは4連打も、右を返すリマ。  ならばとダブルレッグから小外がけを合わせ、最後はシングルレッグでテイクダウンを奪うドゥコッティ! パス際に右ヒジを落とす。足を戻すリマはラバーガードを解き、蹴り上げから立ち上がり。前蹴りで押し戻しブザー。3者19-19。  3R、右ローを狙うドゥコッティ。リマも声を挙げながら左ローを放つが、押し込むドゥコッティが金網まで電車道に。体を突き放し、右の刺し合いはリマが優勢。ワンツーの飛び込みに対しドゥコッティは右ローを返す。  右ボディ、左ストレートを突くドゥコッティ。さらに左右の飛び込みにリマは右目下から出血。右フックをヒットさせるドゥコッティはダブルレッグでクリーンテイクダウン! リマは下から足関節狙いにドゥコッティは離れる。今度は逆にリマはダブルレッグに入るが、ドゥコッティが切る。ドゥコッティも右目下をカットする。  セミに続き接戦のメインの判定は、様子見で落とした初回以外の中盤以降で挽回したドゥコッティが29-28×3のユナニマス判定で勝利。元UFCファイターのリマをユナニマス判定で下した。 [nextpage] ▼アトム級 5分3R○アリーシャ・ザペテラ(米国)[判定2-1] ※29-27, 28-29, 30-27×リンジー・ヴァンザント(米国)  コ・メイン(セミファイナル)は、RENAと日米で戦い1勝1敗のリンジー・ヴァンザント(米国)が、RIZINで浅倉カンナにスプリット判定で敗れているアリーシャ・ザペテラ(米国)と対戦するアトム級戦。  寝技師ながらローキックでキックボクサーのシノ・ヴァンフーズを撃破しているヴァンザントに対し、ザペテラは2016年リオ五輪の代表候補となったレスラー。ダブルレッグから際の打撃も得意とし、近距離で強さを発揮する。下からの関節技も得意とするヴァンザントだが、トップが強いザペテラには注意が必要だ。  前日計量では、華麗なバタフライ柄の試合コスチュームで登場したザペテラに対し、ヴァンザントはスーサイドスクワット版の『ハーレイ・クイン』コスプレで「Daddy's Lil Monster」Tシャツにバットを担いで公開計量を終えている。  1R、ともにオーソドックス構え左インローを打つヴァンザントに、低いシングルレッグからテイクダウンを奪うザペテラ。ハーフガードから腰を切りフルガードに戻し蹴り上げから立つヴァンザントは、今度は左右で前に。組んで小外がけをしかけるが、腰の強いザペテラは倒れず逆に捨て身気味になったヴァンザントを倒し、サイドを奪取。  左で脇を差すザペテラはヒジ。しかしここも腰を切りいったんはフルガードに戻すがトップが強いザペテラは上からパスのプレッシャー。パスしかけるザペテラだが、ここも足を戻したヴァンザントは蹴り上げから立ち上がり、強い右ミドルをヒットさせ、そこにザペテラも右ストレートを返す。オープンスコアは、3者10-9でザペテラのラウンドに。  2R、ザペテラの左ジャブに長い左ジャブでアゴを上げさせるヴァンザント。しかしザペテラのシングルレッグは強く、ヴァンザントをテイクダウン。ヴァンザントは下から三角絞め狙いからオモプラッタも、腕を抜きパスしたザペテラが上に。蹴り上げから立とうとするヴァンザントに片ヒザをマットに着いて近づくザペテラ。  しかし立ち上がるヴァンザントは後ろ廻し蹴り。もらったザペテラに右ローを打ち下ろすヴァンザント。頭を振るザペテラは左ジャブを伸ばすがかわしたヴァンザントが右ストレート!  ザペテラの低いテイクダウン狙いをスプロールして切るようになる。テイクダウンされても尻をつけて跳ね上げて立つヴァンザント。スコアは1者ドローも2者が19-18, 18-17でザペテラを支持。  3R、ザペテラの低いシングルレッグを切るヴァンザント。金網に詰めるザペテラに右ミドルを蹴るヴァンザントだが、その蹴り足を掴んだザペテラがシングルレッグでテイクダウン。バックを狙うヴァンザントはいったんバックを奪うが、すぐに正対するザペテラが上に。蹴り上げを見せるヴァンザントにまたも片ヒザをマットに着いてすぐに飛び込むザペテラ。  しかしそのスペースでヴァンザントは立つと、右ミドル! 足を手繰りに来たザペテラを切ると跳びヒザ蹴りをヒット! 構わず前に出てくるザペテラに再び跳びヒザを見せるヴァンザントだが、足を手繰るザペテラがテイクダウン。すぐに立つヴァンザントは三たび二段蹴りの跳びヒザを見せて前進するがブザー。  接戦の判定は、1者が28-29でヴァンザントを支持も、テイクダウンから上を奪ったザペテラが30-27、29-27で2者の支持を得て2-1のスプリットで勝利した。  浅倉カンナにスプリット判定で敗れているアリーシャ・ザペテラだが、あらためてレスリング力の高さを証明。RENAと1勝1敗のリンジー・ヴァンザントも後半に巻き返すなど1者の支持を得て実力を示した。 [nextpage] ▼フェザー級 5分3R○チェルシー・チャンドラー(米国)[1R 1分05秒 リアネイキドチョーク]×オリヴィア・パーカー(米国) 1R、サウスポー構えのチャンドラーが圧力をかけて左ボディストレート、さらに詰めてチャンドラーが左を伸ばしたところにカウンターの左ストレートをヒット! ダウンしたパーカーのバックマウントを奪い、リアネイキドチョークを極めた。チャンドラーはInvicta3連勝。 ▼フライ級 5分3R○トリーシャ・シセロ(米国)[判定3-0] ※29-28×2, 28-29×ローラ・ガヤルド(米国)  オーソドックス構えのシセロはサウスポー構えのガヤルドに右インロー。ガヤルドは左前足にシングルレッグからダブルレッグでテイクダウンし両足を束ねに行くが、シセロは金網で立つ。再三尻餅まで着かせるガヤルドだが、シセロはそのたびに立つ。  3R、ジャブ&ローのシセロにサウスポーから右ミドルを打つガヤルドだが、そこにワンツーをまとえるシセロ。組んで右で差すガヤルドだが、差し上げ突き放すシセロ。ガヤルドのシングルレッグを二度切り、右を入れる。  判定は3-0でガヤルドの組みを切り、打撃を入れたシセロが勝利した。Titan FC等での活躍からInvictaに参戦したシセロは、Invictaデビュー戦を完勝で、MMA3連勝を決めた。 ▼ストロー級 5分3R○ジーニア・グッディン(米国)[判定3-0] ※30-27, 29-28×2×シェルビー・コーレン(米国)  ケージインするも「UFC Fight Pass」の回線が繋がらず、試合開始を待つ両者。  導入されたオープンジャッジでは、1Rは下からの三角絞め・腕十字を凌ぎリフトからスラムで外して打撃をまとめたグッディンを2者が支持。1者がコーレンを支持。  2Rは2者が19-19のイーブンも、1者がボディロックテイクダウンからマウント&パウンドのグッディンを20-18で支持。しかしコーレンも下から腕十字狙う。 3R、打撃で反撃するコーレンとグッディンが打ち合いに。コーレンの投げを潰すグッディンは組みの展開に。判定は3-0(30-27, 29-28×2)でグッディンが、オープニングのアクシデントをものともせず接戦を制した。 【中止】フライ級 5分3Rディアナ・ベネット(米国)ヴィクトリア・レオナード(米国)※ベネットが減量中に体調不良で中止に。
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