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インタビュー

【ONE】『ドラゴンボール』『バキ』『SLAM DUNK』『進撃の巨人』『キン肉マン』『北斗の拳』『ワンパンマン』も! ファイターお気に入りのアニメは?

2020/04/22 23:04
 ONE Championshipが、コロナ禍で外出自粛が続くファイターたちに、お気に入りのアニメを語ってもらっている。  ONEアスリート達の中には、アニメ好きを公言する選手が少なくない。これまで日本の若松佑弥、和田竜光、仙三に勝利しているチームラカイのダニー・キンガッド(フィリピン)は、子供の頃から日本のアニメをたくさん見て育ったといい、「今でも時々見ている。時間がある時に、お気に入りのアニメを見直している」と話す。  キンガッドの一番のお気に入りは『烈火の炎』。ヒロイン・佐古下柳の持つ特殊能力を巡って、主人公・花菱烈火とその仲間たちが彼女を守るために戦う「能力バトル」漫画だ。  キンガッドは「5つ挙げたなかでは『烈火の炎』が一番際立ってる。烈火の漢字のタトゥーにも驚いたし、なんといっても、彼は火竜召喚できる。マジでこういうキャラクターが好きなんだ」と言う。  2位は『SLAM DUNK』。バスケットボールが大人気のフィリピンの若者にとって、この漫画は心を鷲掴みにされるようなものだ。キンガッドは「『SLAM DUNK』大好き! ストーリーテリングが好きだし、登場人物はみんな愛嬌があって面白い。そしてもちろん、主人公の桜木花道が最高」と熱いコメントで語る。  キンガッドの3位は『グラップラー刃牙』。「ラカイの誰もがバキのトーナメントに夢中になっていたと聞くよ。バキたちの試合にただただ魅了されていた。今はそれが僕の職業だけど、まさか将来、自分がそれをやることになるとは想像もしていなかったよ。子供の頃、あの“最大トーナメント”を本当に楽しんでいた」と、ファイターとしての原点のような作品だという。  4位は『ドラゴンボールZ』。キンガッドは「『ドラゴンボール』が傑出しているのは、登場する皆すべてがとても強力だから。そしてもちろん、ドラゴンボールのストーリーは壮大だ」とその魅力を語る。  そして5位は『ONE PIECE』。「海賊たちの冒険物語で、すごく面白い。彼らはそれぞれ異なる能力を持っているんだけど、主人公は能力によって手が伸ばせることを彼のパワーにしているんだ」(キンガッド)  フェザー級のキアヌ・スッパ(マレーシア)もバスケットボールを題材とした『SLAM DUNK』の大ファンで、元不良の主人公・桜木花道を「自分と似ている。ちょっと変わっていて、そんなに口数は多くない上に、学校で問題を起こす(苦笑)」と、自身と重ねあわせている。  それでは、数多くの人気アニメを生んだ国・日本のONEアスリートたちはどうだろう?  2月の「ONE: WARRIOR'S CODE」で披露した『ドラゴンボール』の「人造人間18号」のコスプレが話題になった平田樹(K-Clann)は、「外国のアニメのキャラクターが可愛い」と言う。「『トムとジェリー』『ガーフィールド』『バッグス・バニー』『ピンク・パンサー』も!」。『ドラゴンボール』については、1999年生まれの平田らしく「まだ勉強中なんです。世代が違うから今漫画を読み返しています」と笑う。  2月大会でアミール・カーン(シンガポール)を相手にリアネイキドチョークを極め、見事な一本勝ちをマークした江藤公洋(和術慧舟會HEARTS)は、どんな敵でも一発のパンチで倒してしまう『ワンパンマン』がお気に入りだ。その魅力は「主人公のシュールな感じと一撃必殺の爽快感」だと言う。好きなキャラクターは主人公の「サイタマ」で「自分も一撃必殺の決め技を作っていきたい」と語る。  ONE4連勝から、2月大会でデニス・ザンボアンガ(フィリピン)に悔しい判定負けを喫した山口芽生(RIKI GYM/和術慧舟會GODS/HybridFighter)は、子供の頃好きだったアニメとして『忍者タートルズ』と『ドラゴンボール』を挙げる。  米国在住の6歳のとき、ジャッキー・チェンに憧れて空手を始めた山口にとって、アクション満載の「戦うシーンがカッコよかった」と選出理由を語る。  お気に入りのキャラは、『忍者タートルズ』ではヌンチャクの達人のミケランジェロ、『ドラゴンボール』では主人公の孫悟空が好きだと言う。「戦闘モノで憧れのキャラがいるとモチベーションが上がります。真似ごとから格闘技や武道に入門すると楽しい!」と、憧れたキャラクターを真似することで、格闘技も上達していったという。  1月大会で強豪イヴァニウド・デルフィーノに判定勝ちした和田竜光(フリー)は、「アニメは最近はあまり見ていないけど、子供の頃は好きでよく見ていました」と言う。  その作品は『ドラゴンボール』や『SLAM DUNK』。両作品の原作漫画が連載されていた雑誌『少年ジャンプ』を子供の頃よく読んでいたと言う。「『ドラゴンボール』が好きだったのは強さへの憧れだったかなと思う。『SLAM DUNK』はバスケットというスポーツを知るきっかけになったし、絵もストーリーも好きだった。人生においていい影響を与えられていると思います」。  2019年8月にジェヘ・ユースタキオを1R KO。10月にキム・デファンを判定で下し、現在2連勝中の若松佑弥(TRIBE TOKYO M.M.A)は、今でもアニメが好きだと話す。 『ドラゴンボール』『キングダム』『土竜の唄』『世紀末リーダー伝たけし!』『バキ』『幽遊白書』『花さか天使テンテンくん』など、少年・青年漫画を原作とする作品を、次々にお気に入りとして列挙した若松。また、アニメ化はされていないものの剣豪・宮本武蔵を主人公にした漫画『バガボンド』も好きな作品だと言う。 「漫画の方が自分のペースで見られるので好き」と話す若松は、気に入っている理由を「『キングダム』以外は文字が少なくて読みやすいから。強い敵が出てくるところが好きなんです」と、主人公と対する強敵の存在が作品を際立たせていると説明する。  昨年12月には第一子が誕生したばかり。家族を第一に考える若松は、家族の日常を描いた作品『あたしンち』も好きだと言う。パーマの髪型が特徴的なお母さんがお気に入りだ。実は、若松の子供の名前は、上記の作品の中のある登場人物と同じだという。  猿田洋祐(和術慧舟會HEARTS)は、多くのアスリートと同様、子供の頃は『ドラゴンボール』が好きでした。「面白いストーリーで、常に強い相手に挑戦していく姿がかっこよかった」。  ONEでは、山口芽衣も『ドラゴンボール』が好きで、ピーター・バウシュト(オランダ)もコスプレを披露するなど、主人公の孫悟空の人気は高い。だが、猿田の好みはちょっと違う。そのキャラクター像は、2019年に失ったストロー級のベルト奪還を目指す猿田の姿に重なる。 「(好きなのは)ベジータ。何度も挫折をしながらも立ち上がり、強くなっているから。アニメも格闘技も全ての世代の人に勇気や感動を与えるものだと思う」と語る猿田は、2019年10月の「修斗vsパンクラス王者対決」で北方大地をパウンドアウト。大将戦での勝利で対抗戦をイーブンに待ち込んでいる。12月には、約2年に渡り保持していた修斗世界ストロー級のベルトを返上。ONE世界ストロー級王座返り咲きを狙う。  ONEで悪夢の2連敗から、2019年10月のアギラン・タニ戦で、スプリット判定勝ちした岡見勇信(EXFIGHT)は、「アニメは好きで、子供の頃は特によく見ていました」と語る。 「子供の頃は『ドラゴンボール』『タッチ』『ドラえもん』が好きでした」と定番作品を挙げる。現在のお気に入りは巨人と人類の戦いを描いた『進撃の巨人』。原作者の諫山創は、熱心な総合格闘技ファンとしても知られている。 「主人公のエレンが巨人になるんですが、そのエレンの巨人の体型は、僕の身体をモデルにしていると聞いたことがあります。そのことが嬉しく光栄に思い、『進撃の巨人』を楽しんで見ています」と、日本人としては稀有な中量級で世界最高峰と戦い続ける岡見は言う。 「アニメは人間の想像できうる限り、際限なく自由な発想ができる。総合格闘技も、限りなく制限がない格闘技芸術だと僕は思っています。発想や展開からその都度刺激を受けながら、これからも唯一無二の新しいマーシャルアーツを作り上げる努力をし続けていきたい」──岡見は、ONEで悲願の王座獲りに近づくか。 「アニメは大好きです!」と、熱い回答を寄せたのは、“セクシー山”こと秋山成勲(チーム・クラウド)。「みんな好きなので答えるのが大変……」と言うほど数々の作品を挙げる。 『キン肉マン』『北斗の拳』『聖闘士星矢』『ドラゴンボール』『うる星やつら』『The かぼちゃワイン』などの少年・青年誌漫画を原作とするもの。加えて、『怪物くん』や『妖怪人間ベム』などの懐かしい作品から、『HUNTER×HUNTER』や『DEATH NOTE』などの比較的最近のアニメまで、多様なジャンルを楽しんでいるようだ。  意外なところでは、手塚治虫の漫画を原作とする変身ヒロインものの『ふしぎなメルモ』を挙げたこと。主人公のメルモちゃんを気に入っているそうだ。 アニメを「格闘家には不可欠なコンテンツ」と言い切る秋山は、格闘技におけるアニメの効用まで語ってくれた。「最近、『バキ』など、また格闘アニメが注目されてます。ゲームなどでもそうですが、格闘技と動きが似ているところもあり、勉強、イメージトレーニングとしても役立ちます。アニメを通じても、とっても良いイメージトレーニングができると思っています」(※ONE Championship 協力)
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