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柔道
コラム

【1994年4月の格闘技】吉田秀彦と小川直也が全日本柔道選手権で激突、吉田勝利に小川は「マジかよ!」

2020/04/10 13:04
 1986年10月に創刊され、30年以上の歴史を誇る格闘技雑誌『ゴング格闘技』が、秘蔵写真と共に過去4月にあった歴史的な試合や出来事を振り返る。9回目は1994年4月29日に日本武道館で開催された『平成6年 全日本柔道選手権大会』の準決勝で行われた吉田秀彦vs小川直也の一戦。  バルセロナ五輪(1992年)での6試合連続一本勝ち“金メダル”が鮮明に記憶に残る吉田秀彦(新日本製鐵=当時)は、初戦・原口真次を切れ味鋭い左からの内股で豪快に破って勢いに乗ると、続く3・4回戦は奥山由洋・関根英之といった重量級の全日本常連2人からそれぞれ技ありを奪って準決勝・小川直也(日本中央競馬会=当時)戦へ最高の形で駒を進めた。 (写真)3分半過ぎ、小川は得意の支え釣り込み足を軽々と宙に上げて横倒しに。このポイントで小川は「勝ち」を確信したのだろう、攻めが消極的になってしまった 明大の2年先輩にあたる小川には、大学時代は練習台として毎日投げ飛ばされていた。だが、それだけに小川の攻め手を熟知していたといえる。  身長差13cm、体重差はなんと46kgにも及ぶ。左手でがっぷりと奥襟をつかむ小川に、得意の内股、大外刈りは通じない。4分過ぎ、劣勢に立たされた吉田を、小川は子供扱いするように得意の左支え釣り込み足でフワリと宙に浮かせて腹ばいに倒す。しかし、「(小川は)これで勝ったと思ったのだろう」(重松裕之明大監督)という小川の攻めが緩くなった。  吉田は残り時間を大内刈り、かつぎ技でこれでもかと攻め続けた。旗判定は赤白に分かれ、騒然とする場内の注目が主審に集中するなかで、吉田の勝ちを示す手が上がる。 (写真)副審2人は割れ、最後に主審の手が吉田に上がった。吉田は歓喜のガッツポーズ、小川は肩を落とす 拍手と歓声が嵐のように巻き起こり、武道館が揺れた。吉田はバルセロナ五輪決勝でモリス(ブラジル)を一本に下し、金メダルを獲得したとき以来のガッツポーズ。対照的に小川は「マジかよ!」と吐き捨てて青畳をあとにした。  小川を破る大金星を得た吉田だったが、決勝ではベテランの金野潤に敗れ、優勝を逃した。  吉田と小川はその後、共にプロ転向。2005年の大晦日『PRIDE 男祭り 2005 頂-ITADAKI-』で11年ぶりに激突し、1R6分4秒、吉田が腕十字固めで勝利を収めている。
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