悲願であるK-1の70kg級世界の頂点へ、気合い満点の城戸
2020年3月22日（日）さいたまスーパーアリーナ『K-1 WORLD GP 2020 JAPAN ～K'FESTA.3～』の前日計量＆記者会見が、21日（土）都内にて13：00より行われた。計量は全選手が無事パスしている。
今大会で行われる「K-1 WORLD GP第3代スーパー・ウェルター級王座決定トーナメント」の出場する全選手が顔を揃えた。全員が計量を一発でパスするも、優勝候補と目されているKrushウェルター級王者・木村“フィリップ”ミノル（ブラジル/K-1ジム五反田チームキングス）は計量後に体調不良を訴えて会見を欠席した。
もう一人の優勝候補であるベテランの城戸康裕（谷山ジム）はリミットちょうどの70.0kgでパスし、会見でも“舌好調”ぶりを発揮。「今日はファンがいないから（新型コロナウイルスの影響で非公開で行われた）和島君はさっき舌を脱いで下腹部を出していましたよ。非公開だからそういうこともできるんですね」とのジョークから始まり、「頑張ります。何回もやっているトーナメントなので今回は絶対に獲ります」との意気込み。
2003年9月プロデビューの城戸は2005年5月のK-1 WORLD MAXのオープニングファイトでK-1に初参戦し、2008年の日本代表決定トーナメントで優勝。同年の世界トーナメントから毎年出場を続け、新生K-1でも王座決定トーナメントに臨んだがまだ一度も頂点へ立ったことがない。それだけに、今回のトーナメントに懸ける意欲は並々ならぬものがある。
「その気持ちは本当にデカい。K-1の世界ベルトには2008年から挑戦しているので、何回挑戦しているんだって話です。2008年、その時は魔裟斗さんが世界王者になって僕は8位止まりでした。それ以降、K-1がやらなくなってまた始まって感慨深いものがありますね。70kgのベルトは魔裟斗さんから日本人が獲っていない。魔裟斗さん以来のベルトが相当デカいです。2009年からずっと外国人が獲ってきました」と、2008年に魔裟斗が獲って以来、日本人の誰もが獲っていない70kg級のベルトを手にしたいと熱弁。
「ここに木村選手がいませんが、彼はブラジル代表なので、彼が獲っても日本人のベルト獲得は続行ということで」と、あくまでも自分が魔裟斗以来の70kg級日本人K-1世界王者になりたいと付け加えた。
質疑応答ではどんな勝ち上がりを予想しているかとの質問が飛び、海斗（ポゴナ・クラブジム）は「1回戦のミノル選手をKOで倒して、その後のことは決まっていないので決まってから考えます」、神保克哉（K-1ジム目黒TEAM TIGER）が「1回戦は気合いで、2回戦は根性で、決勝も根性で勝ちます。結果、根性で戦います」と答えると、城戸は「誰が上がってきても倒す、はダメ。取材的にダメだよ。誰が勝って来るか言わないと」と、若手たちのコメントにダメ出しする。
そこで城戸は「反対側はミノル君が上がってくるでしょう。和島君とアワターンはいい感じで削り合ってくれると思うんですよ。和島君はローが強いし、アワターンは攻撃が強いし。城戸にとっては美味しい。そこで上がってきた選手は消耗しているから、僕は1回戦を余裕で勝てれば傷ついた相手とやることになる。それで余裕で決勝へ上がります。海斗選手はミノル君のことを相当研究していると思うので、タダでは終わらない。ガンガン削られて木村“削られ”ミノルが上がってくるので、そこで元気戸（元気+城戸）がぶつかって優勝します」と、かなり都合のいい予想をした。
これを聞いた和島は「確かに1回戦は削り合いになると思いますが、タイ人と蹴り合いをやってみたかったのでちょうどよかった。元気な城戸さんと言っても、もう37歳。準決勝で元気な城戸さんを倒して決勝で木村選手にリベンジできたらと思います」と、年齢をチクリ。
一本取られたという表情を浮かべた城戸だったが、「世代交代だと10年前から言われていて、最初に世代交代だと言った人はもう引退しています。だから全然大丈夫。元気なおっちゃん、アラフォーのパワーを見せてやろうと思います」と、迫りくる世代交代の波をはじき返すと語った。
