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レポート

【ONE】スタンプがキック王座陥落、秋山成勲が5年5カ月ぶり勝利! 三浦彩佳がTKO負け、山口芽生は判定負け。江藤公洋が一本勝ち

2020/02/28 18:02
2020年2月28日(金)、シンガポール・インドアスタジアムにて、ONE Championship「ONE:KING OF THE JUNGLE」が開催された。 同大会は新型コロナウイルスの感染拡大を受けて無観客試合で行われ、日本から秋山成勲、三浦彩佳、山口芽生(V.V Mei)、江藤公洋の4選手が出場。秋山がKO勝利、江藤が一本勝ちを決めたものの、三浦がTKO負け、山口が判定負けと王座挑戦を照準に定めていた女子2選手が難敵相手に敗れる波乱があった。 また、メインイベントでは、二冠女王スタンプ・フェアテックス(王者/タイ)が、2018年10月のキルビー戦で王座獲得以来1年4カ月ぶりのキックルールで、日系米国人のジャネット・トッド(挑戦者/米国)と対戦。スプリット判定でトッドが接戦を制し、新王者となった。キックルールで王座陥落したスタンプはONEで初黒星を喫した。 MAIN CARD: ▼第11試合 メインイベント ONEアトム級(52.2kg)キックボクシング世界選手権試合 3分5R×スタンプ・フェアテックス(王者/タイ)52.2 kg, 1.0187[判定1-2]○ジャネット・トッド(挑戦者/米国)51.55 kg, 1.0066 メインイベントはキックルールで、ONEキックボクシング&ムエタイ王者のスタンプ・フェアテックス(王者/タイ)が2019年6月大会以来の立ち技の試合(※キックルールでは2018年10月のキルビー戦で王座獲得以来。MMAでは2020年1月10日にTKO勝利したばかり)として、日系米国人ファイターのジャネット・トッドとの再戦に臨む。 両者は2019年2月にオープンフィンガーグローブ着用のムエタイルールで対戦しており、スタンプが判定勝ちしているが、1年4カ月ぶりのキックルールがどう影響するか。スタンプはMMAでも3連勝中だ。 トッドは母親が日本人。流ちょうな日本語も話し、日本でも出稽古経験を持つ。宇宙工学のエンジニアの仕事もこなす才女でもある。スタンプ戦以降、キックルールで2戦、ムエタイルールで1戦の3試合を連続勝利。日本でエカテリーナ・ヴァンダリーバを右ハイキックでKOするなど、うち2試合でKO勝利を挙げている。 「タイトルの防衛は、取りに行くより難しい」と語るスタンプに対し、トッドは「自分がタイトルにふさわしいことを証明したい」と王座奪取を目論む。 コーナーのないケージでのボクシンググローブマッチ。米国国旗をマントにモンコン姿で入場のトッドに対し、スタンプは無観客のスタジアムでもいつものダンスに笑顔で入場。 1R、ともにオーソドックス構え。ワンツー右ローから入るトッド。すぐに右ローを返すスタンプ。さらにワンツー、右ローはトッド。左フックも当てる。トッドの右ローをカットするスタンプ。右の前蹴りはトッド。互いに右ロー。スタンプも右ロー。スタンプもワンツー&右ロー、左ジャブでとらえる。右のパンチはトッドが優勢。 2R、ワンツーを振るスタンプ。さらに右ローを走り込んで当てる。右に回るトッドは左ミドル。スタンプもすぐに右ローを蹴り返す。右ハイを当てるトッド! 右ストレートを振るスタンプ。さらに右ロー! トッドの左がかすめる。ワンツーから右ローはスタンプ。トッドもジャブ、右ミドルまで繋ぐ。 3R、ワンツーから右ハイまで繋ぐトッド。スタンプも右を返すが強打狙いに。左ジャブを当て右ローを当てるスタンプ。左ミドルをブロック上に当てるトッド。スタンプもワンツーから右ローに。トッドは右のパンチに左ミドルをヒット! さらに腹に右ミドルをヒット! スタンプの動きが一瞬止まる。追うスタンプの右が空を斬る。 4R、観客を味方につけられない無観客試合。ともに自身を鼓舞してチャンピオンシップラウンドに向かう。左ジャブの刺し合い。さらに左ミドルの打ち合いも互角。右ローはスタンプ。2発目はヒザを引いてかわすトッド。しかし右ミドルをスタンプは返すとワンツー&ロー。しかしトッドもワンツー&右ハイを返し、首相撲からヒザも。ゴングにスタンプは両手を挙げるが観客の後押しは無い。 5R、ワンツー&右ローはトッド。しかし近距離ではスタンプは右ストレートをヒット! トッドもスピーディーに左フックから右で飛び込む。ワンツーの打ち合いの右はトッドが優勢。スタンプは打ち合いで左を返す。リズム良く打ち込むおんはトッド。左を当てるとスタンプの打ち返しはかわす。足が出てこないスタンプ。右ローもトッドは右ハイ! 疲労が見えるスタンプ。ワンツースリーと打ち込むトッド! ゴングにスタンプはハグする。 判定は2-1のスプリットでトッドが勝利! リヴェンジを果たした勝者は両手で顔を覆い、涙を流してベルトを肩にかけた。 トッドはケージのなかで涙を拭いながら「接戦だったのは分かっている。とても幸せだわ。(同じキック経験者の)夫が(相手の)ビデオで見てくれました。友人たちにも感謝します」と感激の言葉を語り、マット上で夫のダスティンと熱いハグをかわした。 立ち技二冠女王のスタンプはキックボクシングで王座陥落。ONEで初黒星を喫した。MMAと併せての三冠の夢は破れ、今後はどこに向かうか。 [nextpage] ▼第10試合 コ・メインイベント ONEストロー級(56.7kg)ムエタイ世界選手権試合 3分5R○サムエー・ガイヤーンハーダオ(王者/タイ)56.65 kg, 1.0222[判定3-0]×ロッキー・オグデン(挑戦者/豪州)56.55 kg, 1.0074※サムエーが王座防衛367勝を誇る36歳のサムエーはEVOLVE所属。ルンピニースタジアム認定スーパーバンタム級とスーパーフライ級の2階級、ムエタイ協会スーパーバンタム級とスーパーフライ級とフェザー級の3階級を制覇した実績を持つレジェンド。ONE最初のムエタイの試合を戦ったサムエーは、ONEフライ級ムエタイ世界王者にもなったが、ストロー級が主戦場となる。 サムエーは、2019年5月にジョナサン・ハガティに判定負け後、10月に自身初となるストロー級での試合でダレン・ローランドにKO勝ち、12月にはキックルールでもワン・ジュングァンに判定勝ちし、新設されたONEキックボクシング世界ストロー級王者となっている。今回はONEストロー級(56.7kg)ムエタイ王座戦に臨む。 ロッキー・オグデンはジョン・ウェイン・パーを師に持つ豪州ファイター。10歳の頃にテコンドーを始め、ムエタイに転向後、16歳でタイに移り、「Cage Muay Thai(CMT)」等で活躍。17歳にして、オーストラリア人選手として初めて、世界プロムエタイ連盟(WPMF)バンタム級世界タイトルを獲得。パーと出会った。現在は故郷・豪州に戻り、パーと組んで「Boonchu Gym」で練習をしている。 ケージでオープンフィンガーグローブ着用のムエタイマッチ。 1R、サウスポー構えのサムエー。オーソドックス構えのオグデン。左インローから入るサムエー。オグデンの右ミドルはスウェイでかわす。オグデンは右ローを奥足に突くが、カットするサムエー。左ミドルのサムエーに右ヒジを突くオグデンだが、かわすサムエー。サムエーの左ミドルに蹴り返しが無いオグデンは、詰めてワンツーを入れる。 2R、オグデンの右のインローをカットするサムエー。前足でオグデンをストッピングするサムエー。詰めるサムエーは左ミドル! さらに左ストレート! オグデンも右ミドルを返すが、サムエーは左ロー! ミドルと上下に打ち分ける。さらに左ミドルを当てるサムエー、近距離になるとヒジを突く。 3R、ワンツーの右はオグデン。さらに右ローのダブル。しかしサムエーは左の蹴りで押し返す。首相撲でのこかしはオグデン! 立つサムエーは左ミドル、さらにオグデンの入りをいなして左ミドルを連打で当て、詰めて左ヒジを当てる。右の奥足ローを当てるオグデン。サムエーは左ミドル。そこに右ストレートを狙うオグデン。 4R、オグデンの後ろ廻し蹴りをかわすサムエーは左ハイ! サムエーの左ミドルにオグデンは右を狙う。オグデンの入りに右の前蹴りで止めるサムエー。オグデンの右ミドルを柔らかく受け止め左ストレートを当てるサムエー。首相撲からこかしでオグデンを2度振り回す。大きな左で飛び込むオグデン。しかしかわして左ミドルを腕に当てるサムエー。 5R、オグデンの右ローをカットするサムエーは左ヒジで詰める。右を突くオグデンに5Rでも応戦するサムエーは左一本でコントロールする。左ミドルでオグデンを下がらせるサムエー。詰め直すオグデンは右ストレートを狙うが、いなして体を入れ替えるサムエーはヒジ打ち。 ゴングに、最後は20歳のオグデンがヒザをマットに着いて、36歳のサムエーに敬意を表した。 判定は3-0でサムエーが完勝。ONE SUPER SERIESムエタイストロー級(56.7kg)ベルトをチャトリCEOから受け取った。 [nextpage] ▼第9試合 ONEライト級(※77.1kg)5分3R×アミール・カーン(シンガポール)77.0 kg, 1.0107[1R 1分39秒 リアネイキドチョーク]○江藤公洋(日本)76.85 kg, 1.0148 江藤公洋は、ONEのトライアウト「ONE Warrior Series」で3連勝し本戦昇格。本戦初出場となる7月大会では、韓国のパク・デソンとの再戦に臨み、2R KO負けで返り討ちにあっているため、2戦目となるONE本戦で初白星を掴みたい。 Evolve MMAのアミール・カーン(シンガポール)はムエタイ出身。米国に移り住み、レスリング、ブラジリアン柔術も始め、MMA転向。ONE6連勝後、2018年にはエドゥアウド・フォラヤン、アリエル・セクトン、ザイード・フセイン・アサラナリエフら強豪に敗れたものの、2019年11月にはエブ・ティンとの接戦を判定2-1のスプリットで制し、復活を遂げている。江藤とはかつて練習を共にしており、互いの強さを認めた上で、カーンは地元での連勝を目指す。 1R、ともにオーソドックス構え。左の蹴りでバランスを崩した江藤。右を振り、右で差して組む江藤。カーンは右で差して四つに組むと金網に押し込むが、体を入れ替えた江藤は金網際で四つから大外刈でテイクダウンを奪うと、そのままマウントから左腕を首に巻いてリアネイキドチョーク! カーンがタップ。江藤はONE本戦で初勝利。1勝1敗とタイに戻した。 [nextpage] ▼第8試合 ONEウェルター級(※83.9kg)5分3R○秋山成勲(日本)82.9 kg, 1.0023[1R 3分04秒 KO]×シェリフ・モハメド(エジプト)83.25 kg, 1.0136 44歳・秋山成勲が8カ月ぶり再起戦。2019年6月大会で、2015年11月のUFC以来、3年7カ月ぶりの試合=ONEデビュー戦に臨んだ秋山はアギラン・タニ(マレーシア)と激闘も判定負け。今回はシンガポールでシェリフ・モハメド(エジプト)と対戦する。 エジプトMMAの「EFC EVOLUTION」で活躍したモハメドはMMA9勝5敗。2019年6月15日の上海大会でONEミドル(93kg)級戦にも出場している重量級戦士だ。秋山と対戦したタニに判定負けするなどONEでは3連敗中。2017年の時点でタニに、前戦2019年6月大会でもロン・ファンのテイクダウンゲームに敗れており(ミドル級戦)、スタンドで上回る秋山としては投げでも上を取りしっかり削りたい。秋山はモハメドについて、「自分が上海で試合をしていたときにも、一個上の階級で試合をしていたんですよ。デカいんですよね。力の強い選手なんだなとは見ています。変に気を抜くと持っていかれる」と印象を語っている。 マスク姿で登場のモハメドはレスリングベース。対する秋山はいつもの柔道衣姿で入場。1R、ともにオーソドックス構え。右ローを突くモハメド。左右のラッシュに尻餅をつく秋山だがすぐに立つと、モハメドを剥がす。右ミドルを突く秋山。すぐに左右を強振に組みに行くモハメドだが、さばく秋山。しかし右がかすめる。さらに左フックも。離れる秋山は右ロー! 右ストレートもヒット。効いてない、とアピールし前に出るモハメド。さばく秋山は右のカーフキック! 詰めてきたモハメドに下がりながら秋山は右ストレート! パンチが見えていないモハメドは脳を揺らされ足を泳がせてダウン。秋山は一発、右のパウンドを入れたところでレフェリーがすぐに止めた。 2014年9月のUFC日本大会での判定勝ち以来、5年5カ月ぶりの勝利に、秋山はケージの中で韓国語で「これが私のマーシャルアーツの旅の始まりです」と語り、続けて英語で、「可能ならば、ONE Championship韓国大会に出たいです」とアピールした。 [nextpage] ▼第7試合 ONE女子ストロー級(※56.7kg)5分3R○テイファニー・テオ(シンガポール)56.5 kg, 1.0091[3R 4分45秒 TKO] ※パウンド×三浦彩佳(日本)55.25 kg, 1.0116 ONE女子ストロー級(※56.7kg)で三浦彩佳が49日間隔で強豪ティファニー・テオ(シンガポール)と対戦する。2020年1月10日バンコク大会でマイラ・マザール(ブラジル)に、2R3分01秒、アメリカーナ(V1アームロック)で一本勝ちした三浦は現在ONEで3連勝中。女子ストロー級戦線でトップ3入りを照準に定めている。 対するテオはAbemaTVの非公式ランキングで三浦の4位よりひとつ上の3位に位置する強豪。ONEで4連勝後、2018年1月にONE世界女子ストロー級(※56.7kg)王座戦でション・ジンナン(中国)に4R TKOで敗れ、初代王座を逃しているが、同年11月には強豪ミッシェル・ニコリニ(ブラジル)に判定勝利(※写真上)するなど、MMA8勝1敗の戦績を誇る。そのニコリニは2019年7月に女王アンジェラ・リーに勝利しており、ニコリニの寝技を防ぎローでダメージを与えたテオの打撃は、三浦にとっても脅威となるだろう。 三浦は「相手が分かっていてもかかる」必殺の首投げ&アメリカーナをテオ相手にも決めることができるか。テオに勝利すれば、上位のアンジェラ、ニコリニを越えてジンナンが持つベルト挑戦も見えてくる。 入場時、オレンジのフーディー姿でカメラに投げキッスをする三浦。対するテオはスケルトンの仮面を被って登場。マスクを取るとメガネ姿。網膜の負傷から1年4カ月ぶりの試合となる。 1R、ともにオーソドックス構え。先に圧力をかけるのはクシングベースのテオ。最初の組は突き放したテオ。なおも三浦は腕を手繰ると、そこにテオはヒザ蹴り! しかし三浦は腕を持ったまま背中を見せて腕を抱えて亀で引き込み巻き込んでグラウンド、袈裟固めに! しかし腕を抜きながら立つテオを追いかけテイクダウンする三浦はサイドに。両腕をクラッチするテオに右足で踏みつけて切ろうとする三浦。左で差していた三浦だが、袈裟固めから肩固めへ! 左腕を曲げて側頭部にあてて防御するテオ。外して袈裟固めに戻る三浦。両足に挟まれないように腕をクラッチするテオ。腰を切り立ち上がるテオが突き放したところでゴング。2R、テオの右ローの打ち終わりにシングルレッグは三浦。そこにヒジを落とすテオ。しかし左腕を掴んだ三浦はなおも背中を向けて一本背負い狙い。背後からヒザ・ヒジを打つテオ。立ち上がるテオに三浦は腕を離す。 ニータップから奥襟を取って組みを狙う三浦だが、それを潰したテオがパウンド! 何とか立つ三浦は手首を持って背中を見せる。体力を使う三浦。右ストレートを当てるテオは右ローも。さらに左ジャブも浴びる。ジャブ&ローをもらい続ける三浦は低いダブルレッグへ。しかしがぶるテオはヒザ蹴り連打! 片足を手繰りにいく三浦も潰され、パウンドを受ける。ゴング。 3R、左を突く三浦。長南代表の「追っていけ、入れ」の声。テオの左ミドルを掴んでいくが、足を抜くテオ。右ローを連打するテオ! ニータップから組みにいく三浦だが、詰められず。右ローを連打するテオ。さらに左ジャブ。テオは左ハイ! もらいながらも前に出る三浦。低いシングルレッグも両足を後方に飛ばすテオ。立ち上がるテオを追うがつかまえきれない。左ジャブ&右ローを打つテオそこに右を合わせようとする三浦だが届かない。ジャブの刺し合いで一方的に浴びる三浦。残り35秒でシングルレッグに入るが潰すテオ。片足を掴みながらも両ヒザをマットに着いてボディにパウンドを浴びたままの三浦を見てレフェリーが試合を止めた。 三浦は4連勝ならず。テオはONEで再び連勝街道に。王者ジンナンとの再戦に近づいた。 [nextpage] LEAD CARD: ▼第6試合 ONE女子アトム級(※52.2kg)5分3R×V.V Mei [山口芽生](日本)52.2 kg, 1.0191[判定0-3]○デニス・ザンボアンガ(フィリピン)51.85 kg, 1.0136※メン・ボー(中国)は欠場 山口は2019年10月の日本大会以来の試合。前戦ではジェニー・ファン(台湾)に判定勝利し4連勝を決めているが、アンジェラとの3度目の対戦で王座奪取を目指すVとしては、フィニッシュが求められていた。そんななか、当初は中国の強豪メン・ボーと対戦予定だったが、欠場によりフィリピンのデニス・ザンボアンガと対戦する。MMA6勝無敗のザンボアンガは、修斗に出場したURCC王者ドレックス・ザンボアンガの実妹。デニスもURCCで活躍し、2019年12月にONEデビュー。ジヒン・ラズワンに判定勝ちを収めている。ベースはフルコンタクト空手で、スタンプ・フェアテックスの練習パートナーも務めている。 1R、ともにオーソドックス構え。遠い間合いの山口。23歳のザンボアンガのワンツーを手でさばく。山口のダブルレッグを差し上げて押し込むザンボアンガ。右で差して押し込むと、体を入れ替えた山口を再び金網に押し込む。キレのある左でパンチはザンボアンガ。突き放す山口。 左ローを当てる山口。さらに右ロー。山口の2度目のダブルレッグを潰すザンボアンガ。パウンドを入れるザンボアンガにシングルレッグを続ける山口。しかし倒れないザンボアンガ。いったんヒザをマットに着かせるが立ち上がるザンボアンガは右で差し上げる。詰めるザンボアンガは左右でラッシュ。左をもらう山口はサークリングし、ジャブで距離を取る。 2R、慎重な山口。右で飛び込むとザンボアンガも右を狙う。さらに右を振る山口。ワンツーの連打。しかし左右で押し返すザンボアンガに山口は下がりながらダブルレッグに入るも切られる。右目を腫らす山口。ワンツーを振って打ち返してきたザンボアンガにカウンターのダブルレッグテイクダウンは山口! 下のザンボアンガはクローズドガード。インサイドからパウンドを振る山口。しかしザンボアンガは草刈でテイクダウン! 左足を足関節に行く山口に潰すザンボアンガ。外がけでアキレス腱固めに入るが、ヒザを折り曲げたザンボアンガはパウンド。ゴングの音楽にダンスしてコーナーに戻る。 3R、顔を腫らす山口は右ミドルハイ。左右から遠間で低いダブルレッグも切られる。左を当てる山口。さらに右を振って組み付くが突き放される。距離を取るザンボアンガ。ヒザを触って押し込む山口だが、差し上げるザンボアンガは四つに。右で差すザンボアンガ。左でオーバーフックから首投げを狙う山口。そこは投げさせないザンボアンガに山口は左をオーバーフックに変える。右で差して頭をアゴ下に頭をつけて左のパンチ、ヒザを突くザンボアンガ。押し込まれた山口は最後に離れたザンボアンガに左右を振るがゴング。 判定は3-0で力強さを見せたザンボアンガが勝利。MMA無敗の7連勝を決めた。山口は王座戦線から一歩後退。 [nextpage] ▼第5試合 バンタム級(※65.8kg)5分3R○トロイ・ウォーゼン(米国)65.8 kg, 1.0120) [判定3-0]×マーク・フェアテックス・アベラード(タイ)65.65 kg, 1.0103 MMA6勝無敗のウォーゼンは、2019年7月のONEデビュー戦から2連勝中。いずれもTKOでフィニッシュしている。 対するアベラルドはMMA19勝6敗。「ONE Warrior Series」出身。本戦では2勝1敗で、2019年2月に竹中大地をヒジでカットしドクターストップ勝ち。同年5月に佐藤将光のパウンドに敗れているが、10月にアイデン・ジュマイに判定勝ちしている。 1R、サウスポー構えから左の蹴りはウォーゼン。オーソドックス構えのアベラルドに左ハイでフラッシュダウンを奪うが、ガードしていたアベラルドは左で差して立ち上がる。 前足にシングルレッグで押し込み、ハイクラッチでリフトしてテイクダウンはウォーゼン。左足を外側からかけてパウンド。さらに両足をかけて背後からパウンド。アベラルドも背後のウォーゼンに拳を振る。 2R、ウォーゼンの左の蹴りをもらうアベラルド。ウォーゼンはシングルレッグで押し込み、再びハイクラッチでテイクダウン。左で差して立つアベラルド。両者ともに息は荒い。離れ際に打撃を狙う。 3R、アベラルドのハイキックを掴み組んでいくウォーゼン。右でオーバーフックし頭をアゴにつけてからシングルレッグに移行しテイクダウン。マットに着いた右手を取りに行くウォーゼン。しかし立ち上がるアベラルドのバックを狙うウォーゼン。正対するアベラルドは左で差すが、ウォーゼンはシングルレッグ・ダブルレッグでテイクダウンを狙う。 両足を束ねるウォーゼンは手首を取りに行くが、立ち上がり体を入れ替えるアベラルドは左右のラッシュへ。ウォーゼンはそこに左の蹴りを返してゴング。 判定は3-0で左の蹴り、ケージレスリングで攻めたウォーゼンが勝利。ONE3連勝を決めた。 ▼第4試合 フェザー級(※70.3kg)5分3R×シャノン・ウィラチャイ(タイ)70.1 kg, 1.0229[判定1-2]○ホノリオ・バナリオ(フィリピン)70.25 kg, 1.0044 バナリオは、2019年10月の青木真也戦の一本負け以来の試合。現在3連敗中。ウィラチャイは2018年7月の青木戦から3連敗中。2019年5月の前戦イゥリ・ラピクス戦ではリアネイキドチョークで一本負けを喫している。 1R、サウスポー構えのウィラチャイに、オーソドックス構えのバナリオ。先に右ローを打つバナリオ。さらに左のサイドキックで牽制する。左ミドルを当てるウィラチャイ。四つに組むと体を入れ替えたバナリオは左で差す。シングルレッグ狙いもウィラチャイは切る。左を伸ばすウィラチャイ。バナリオは関節蹴り。左で差してテイクダウン。サイドを奪うとスクランブルで立ち上がったウィラチャイに右で小手に巻いて再び上になったところでゴング。 2R、オーソから左ロー、右ローを前足に打つバナリオ。ウィラチャイは左ミドルもその打ち終わりに組み付くバナリオ。左で差してテイクダウン。ウィラチャイは背中を着いてインサイドに入れる。上から細かくパウンド。3R、ウィラチャイの左の蹴り終わりに組み付くバナリオ。ボディロックでテイクダウン狙いもヒザを着いて捨て身に。切るウィラチャイ。互いに消耗が激しい。左のサイドキックはバナリオ。詰めるウィラチャイは左の蹴りのフェイントに左ストレート。ダブルレッグに行くバナリオ、切るウィラチャイ。ウィラチャイは左ミドル! 一瞬動きが止まるバナリオだが、シングルレッグテイクダウン。ウィラチャイは潜りから前に送り込み立ち上がり。バナリオはまたもシングルレッグテイクダウン。ウィラチャイはクローズドガードに入れてホールディング。ゴングに疲労困憊のバナリオはウィラチャイの胸に顔をうずめる。 判定は2-1で後半をコントロールしたバナリオが勝利。ウィラチャイはマットに両ヒザを着いて頭を振った。 ▼第3試合 アトム級(※52.2kg)5分3R○リトゥ・フォガット(インド)52.2 kg, 1.0044[判定3-0]×ウー・チャオチェン(台湾)52.2 kg, 1.0049 ▼第2試合 ウェルター級(※83.9kg)5分3R○ムラド・ラマザノフ(ロシア)83.65 kg, 1.0040[1R 4分53秒 TKO] ※バックマウントからパウンド×ペ・ミョンホ(韓国)83.5 kg, 1.0078 ▼第1試合 バンタム級(※65.8kg)5分3R×ラディーム・ラフマン(シンガポール)64.8 kg, 1.0057[2R 2分00秒 リアネイキドチョーク]○ジェフ・チャン(カナダ)65.0 kg, 1.0031
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