2020年2月16日付けで修斗世界ライト級王座を返上していた松本光史(フリー)が18日、PANCRASEに参戦することが発表された。
▼ライト級 5分3R
松岡嵩志(パンクラスイズム横浜)9位・10勝7敗
松本光史(フリー)修斗・第12代世界ライト級王者・20勝9敗2分
松本は、2015年4月、修斗環太平洋ウェルター級(-70.3kg)チャンピオンシップで大尊伸光に判定勝ちし第8代環太平洋王座を獲得。2016年4月には、修斗世界ウェルター級王座決定戦で川名雄生に一本勝ちし、第12代王者となった。
2016年9月にエフレイン・エスクデロに判定負けも、以降、大尊伸光、星野大介、岡野裕城相手に3連勝。2018年5月の「RIZIN.10」ではダロン・クルックシャンクの左ハイにKO負けを喫したが、2019年3月の小谷直之戦では年間ベストバウト級の激闘を繰り広げ、4R KO勝利。ライト級王座2度目の防衛に成功している。
前戦は2019年10月の「ONE Championship」での修斗vs.PANCRASEの対抗戦で、久米鷹介(ALIVE)と対戦し、判定3-0で敗れていた。
参戦会見で松本は、「修斗ではずっと防衛もしてきて、環太平洋から合わせると、長く2年ほどやってきたので、ランカーとはだいぶ同じ相手ともやっていますし、その意味でもなかなか次の相手がいないというのもありました。そういったなかでONEで久米(鷹介)選手と戦って負けちゃったので、フレッシュな気持ちでもう1回、PANCRASEさんで戦って、久米鷹介とやってみたいな、という気持ちできました」と参戦の経緯を説明。
フリーとして現在の練習環境について、「これまでメインは……対戦相手の松岡(嵩志)選手の先生である北岡(悟)さんらとロータス世田谷でグラップリングをやっていて、それが結構自分の軸になっていたんですけど、それが今回、(対戦相手もいて)出来ないので、今日はKRAZY BEE行ったりとか、いろいろその時々でお願いして流動的にやっています」と説明し、対戦相手の松岡について、「何回かロータス世田谷でグラップリングだけですけどやったことがあります。いい選手だなと思いました。北岡さん、八隅(孝平)さんにも教わって丁寧で、しっかり鍛え込まれているなと感じました」と印象を語った。
PANCRASEライト級戦線では、当初2月にサドゥロエフ・ソリホン(※怪我で欠場。王座返上)が持つ暫定王座に挑戦予定だった同級3位の雑賀ヤン坊達也(総合格闘技道場DOBUITA)と、同級2位の林源平(和術慧舟會IggyHandsGym)が、3月8日(日)の「PANCRASE 313」でライト級暫定キング・オブ・パンクラス タイトルマッチ(5分5R)として対戦することが決定しており、続く4月大会では、同級1位の上迫博仁(チームクラウド/和術慧舟會HEARTS)と7位の粕谷優介(総合格闘技道場CROWN)の対戦も決定している。
松本は、「ライト級は強い選手が揃っているし、その(ランキングの)下も、松岡選手もそうですが、上迫(博仁)選手、粕谷(優介)選手とか一筋縄ではいかない選手、キャラがある人がいっぱいいるので、これから9位の(松岡)選手に勝って、自分がどういう風に戦えるか、どういったマッチメークがされるか楽しみです」と充実のライト級戦線での試合を「楽しみ」と語った。
なお、松岡嵩志は松本との試合に向け、主催者に意気込みを問われ一言「ノックアウト」と記している。
▼フェザー級 5分3R
交渉中
シュウジ・ヤマウチ(YAMAUCHI TEAM/ブラジル)17勝10敗・1991年6月21日生、172㎝
※2019年12月29日「Bellator 237」日本大会で、ダロン・クルックシャンクを秒殺したゴイチ・ヤマウチの従弟シュウジが参戦。セコンドとしてゴイチ・ヤマウチが帯同予定。
【プレリミナリー】
▼フェザー級 5分3R
渡辺謙明(パラエストラ東京)6勝10敗
透暉鷹(ISHITSUNA MMA/初参戦)2019年度修斗同級新人王・3勝2敗
※ときたか 1996年7月28日生 168㎝ 三重県出身
【2020年・第26回ネオブラッドトーナメント】
▼バンタム級 ネオブラッドトーナメント2回戦 5分3R
井村 塁(NEXUSENSE)
3月8日大会の田中ハヤトスネ夫(ASH)vs.道端正司(ストライキングジムARES)の勝者
▼バンタム級 ネオブラッドトーナメント2回戦 5分3R
宮島夢都希(KRAZY BEE)
大谷啓元(パンクラスイズム横浜)
【2020年・第26回ネオブラッドトーナメント】
▼フライ級 ネオブラッドトーナメント2回戦 5分3R
山中憲次(FREEDOM@OZ)
井上暉也(パラエストラ加古川)
松本光史「“修斗のチャンピオンだった松本がやっぱり強かった”って思ってもらえれば、別にPANCRASEにいてもファンには恩返しできるんじゃないかなって。修斗ファンであり格闘技ファンでもあると思うので、この決断をしました」
──2020年2月16日付けで修斗世界ライト級王座を返上していた松本光史選手がPANCRASE参戦を決めた経緯を教えてください。
「修斗ではずっと防衛もしてきて、環太平洋から合わせると、長く2年ほどやってきたので、ランカーとはだいぶ同じ相手ともやっていますし、その意味でもなかなか次の相手がいないというのもありました。そういったなかでONEで久米(鷹介)選手と戦って負けちゃったので、フレッシュな気持ちでもう1回、PANCRASEさんで戦って、久米鷹介とやってみたいな、という気持ちできました」
──久米選手へのこだわりは、前戦を経てどのように変わったのでしょうか。
「正直、試合が始まる前はそんなに高ぶる気持ちはなかったんですけど、久米選手の強さなのか、自分の能力を発揮できないなというのが、試合しながら思っていました。団体も違ってルールも違うので、いろんな環境も違うのでそうなったのかもしれないですけど、そこで最後、競り負けたっていう気持ちがあるので、ちょっとこう……悔いが残るというか、という気持ちがあるので、やっぱり越えていかないと……それが明確にどうしたら強いと思われるか分かりませんが、(久米に勝つことが)強さのひとつの証明になるんじゃないかなと思います」
──現在の練習環境は?
「メインは……対戦相手の松岡(嵩志)選手の先生である北岡さんらとロータス世田谷でグラップリングをやっていて、それが結構自分の軸になっていたんですけど、それが今回、(対戦相手もいて)出来ないので、今日はKRAZY BEE行ったりとか、いろいろその時々でお願いして流動的にやっています」
──PANCRASEライト級戦線をどのように見ていますか。
「ライト級は、キングが久米選手で、暫定では怪我してしまいましたが(サドゥロエフ・)ソリホン選手と強い選手が揃っているし、その(ランキングの)下も、松岡選手もそうですが、上迫(博仁)選手、粕谷(優介)選手とか一筋縄ではいかない選手がいっぱいいるので、これから9位の(松岡)選手に勝って、どういったマッチメークがされるか楽しみです」
──PANCRASEがUFCアジアと繋がり、コンテンダーシリーズのアジア版に選手を派遣する、という話も聞きます。興味はありますか?
「いま聞いたので(笑)、それはどういうものか理解していないですけど、根本は自分が強くなることが一番なので、強いと思えたこともないし、それが参戦することで強くなれると判断できれば、全然、それはやりたいなと思います。いまは、PANCRASE参戦を決めたのは、久米っていう強い選手がいるから、そこに向かえればいいかなと思って来ました」
──暫定王座を返上したソリホン選手の強さについて、久米選手と比べてどのように感じていますか。
「外国人特有のというか一撃で、何でもないような打撃でバツンと意識を断つような、技も持っていると思いますけど、久米選手の総合力には勝てないなと僕はいまは思っています。そのへんと(自分が)組まれれば、対策を考えるのも楽しいし、やってみたいなという気持ちはすごくあります」
──1回勝っていて再戦のメリットのない久米選手に挑戦を受けてもらうことを実現させるために必要な実績をどう考えますか。
「ファンに『もう久米より強いでしょう』と思わせるようなパフォーマンスですね。勝ってこつこつランキングを上げて1位になったからやらせてくれ、というのもつまんないなと思うので、パフォーマンスを見せて周りが『(久米との試合を)組めよ』とようようにさせたいなと思います」
──修斗ファンに伝えたい言葉があれば。
「もちろんそれはすごくあって、自分も試合がなかなか組まれないなか、外に出るのは……修斗ファンにはキツいときに背中押してもらえた恩があるので……とは思っていたんですけど、僕がほかに出たから修斗ファンを裏切ったことになるのかは“そう思うのかな”って。分からないですけど、そう思う人もいるかもしれないですけど、強くなることによっていいパフォーマンスを見せて、“修斗のチャンピオンだった松本がやっぱり強かった”って思ってもらえれば、別にPANCRASEにいてもファンには恩返しできるんじゃないかなって。修斗ファンであり格闘技ファンでもあると思うので、そう思ってこの決断をしました」
──対戦相手の松岡選手の印象は?
「(練習を)何回かロータス世田谷でやったことがあります。グラップリングだけですけど、いい選手だなと思いました。北岡さん、八隅(孝平)さんにも教わっているかと思いますけど、丁寧で、しっかり鍛え込まれているなという印象をすごく受けましたね。特筆してすごく力が強いとかとは思わなかったですけど、しっかり(MMAが)出来る選手だと思います」
──どんな試合を見せたいですか。
「修斗の王座を返上して、負けたわけじゃないので、そのまま来るんでガツンとデカいインパクトで勝ちたいところなんですけど、だいたいそういうので足元をすくわれる選手が多いから、浮足立たないでしっかり勝つなかで、真の強さを見せられたらいいと思っています」
──ソリホンが持つ暫定王座に挑戦予定だった同級3位の雑賀ヤン坊達也(総合格闘技道場DOBUITA)選手と、同級2位の林源平(和術慧舟會IggyHandsGym)選手が、3月8日(日)の「PANCRASE 313」にて、ライト級暫定キング・オブ・パンクラス タイトルマッチで戦うことが決定しています。両者については?
「まずはソリホンの欠場が残念だなと思ったのと、その2人の試合(雑賀ヤン坊達也vs林源平)をあまりちゃんと見れてないので分からないですけど、まあ、暫定王座戦をやるのだろうから戦績もあるのだろうし、観に行きたいと思っています。ランキングもあることですし、結構キャラがある人がいっぱいいるので、自分がどういう風に戦えるか、楽しみにしています」
──PANCRASEのベルトの印象は?
「大きいな、と(笑)。持ち運びが大変そうだな。貸出制? では、飲み会とかには持っていけないですね(笑)」